WiiU本体アップデート配信開始〜ゲーム起動・終了など改善

苦戦が続き任天堂決算下ぶれ要因ともなったWiiUの販売。

Wii U プレミアムセット kuro【メーカー生産終了】 ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン (WiiU版)

ソフト不足が大きな要因としてあげられているものの、根本的に本体ファームウェアの完成度が非常に低く、口コミでも良さが広まらないところも苦戦の要因だったと思います。発売日当日から数時間かかる本体アップデート、それをこなしてももっさりのメニュー起動にゲーム終了、常時空転しているディスク、フリーズすると電源引っこ抜くしか無い、などなど。RRoDで多額の補償が必要になった360ほどではないものの、歴代ゲーム機としてはかなりひどいスタートだったように思います。特に、任天堂を信頼していたファンの期待を裏切り、見切り発車的なツケをすべて押し付けたような形になったことが、個人的には非常に残念でした。明らかに誠意を欠ける発売時期、売り方でしたので。1月以降の勢いが重要と強調しながら、年明けですぐにソフトタイトル発売延期等も、開発が順調でないことなど分かっていたでしょうに。そこまでして年末商戦に本体だけばらまいたことで、任天堂が好きな人にまで負の感情を抱かせてしまったように思います。

とはいえ、最近はWiiUドラクエXの発売もあって毎日起動しているWiiU。毎日魔法の迷宮を1,2周プレイした後、パッシブのために平田さんを借りて他コメットや200匹討伐でうろうろするのが日課になっています。なんだかんだで復帰1ヶ月で100時間ぐらいプレイしてしまいました。1000円課金ですので、実に1時間100円という圧倒的パフォーマンスですw。プレイ後、Miiverseをながめてニヤニヤしてから終わるの習慣だったのですが、そこで気になるのがやはりソフト終了時にかかる時間。これが改善されるという春の本体アップデートを心待ちにしていました。

4月配信、そして先週には「来週配信」と予告されていたアップデートですが、本当にぎりぎりGW入る直前の今日になって、配信が開始されました。

相変わらず長い更新時間〜ソフト起動、終了は大幅改善

自分が更新を始めたのは夜9時頃でしたが、ネットワークが混雑していたためか相変わらずすごい長い時間かかりましたね。ダウンロードだけで予想時間が2時間弱。実際、そのぐらいの時間でダウンロード完了しました。Speednetで速度を図ると3Mbps程度と、自分のところのネットもいつもよりもかなり遅い速度だったので、そちらの要因もあったかもしれません。その後、インストールに移るのですがこちらは約13分かかりました。

さて、まず気になるのはどのぐらいパフォーマンスが改善されているかということ。あらかじめ、本体更新前にドラクエXで各種時間を計測しておいたので、それと比較してみました。時間はそこまでの累計時間となります。まずは起動から。

  更新前 更新後
ゲームロゴ表示まで 5秒 5秒
情報確認表示まで 25秒 18秒
OP表示まで 32秒 18秒

アイコンを触った後ロゴが出るまでは結構かかりますね。進捗表示がないから、フリーズしたかのように見えてしまいます。その後ゲームロゴが消えるまでが若干の時間改善。そして次の情報確認表示が更新後はほぼ0なので、ここで大幅に時間が変わっている感じです。ちなみに自分はWiiUプレミアムの内蔵ストレージでプレイしています。一方で、ゲーム終了側。

  更新前 更新後
メニューアイコン画面まで 15秒 7秒
操作できるようになるまで 20秒 12秒

こちらはWiiUのロゴが消えてメニューが出るまでが大きく改善されていますね。一方で、メニュー画面が出てから中のアイコンが順に描画され、操作できるようになるまではあんまり改善されていませんでした。

両方とも、半減までは行っておらず、ステージステージでは時間が大差ないものもあります。感覚的には、「以前よりはマシ」ぐらいですかね。起動も終了も、両方共後半減ぐらいして欲しいところです。前がちょっとありえないひどさだっただけで。

その他改善点について〜電源OFF時ダウンロードなど

パフォーマンス改善以外についても、いろいろな改善点があります。

任天堂、Wii U 本体更新 v3.0.0Jを提供開始。メニュー復帰など高速化・新機能多数 - Engadget Japanese

ただ、自分はGamePadほぼオンリーでプレイしており、Wiiも引越ししてないので、それほど恩恵ないところも多いですかね。気になっていたメニューでのディスク空転も治っておらず。DLソフトをプレイ中には空転は止まるようになったのですが、メニュー画面で常に空転しつづける意味がわかりません。ディスク認識したら止めればいいのに、と思いますのに。これでは、やはりディスクを入れっぱなしで運用するのは不快でやってられなそうです。WiiUは基本DL版中心の方がよいのは変わっていないようです。

その他、電源オフでもダウンロードとかしてくれるのは嬉しいですね。感じとしてはWiiで企画倒れに終わったWiiConnect24の延長かとも思ったのですが、ワットモニターでチェックしてみた感じではそうではない模様。というのも、電源メニューで電源オフ時の動作を使うという設定にしても、電源OFF時の待機電力は変化ありませんでしたので。(ちなみに待機電力は0.3W程度。メニュー画面で32W程度と非常に低消費電力です。)このことから、どうやら「ダウンロードやインストールのジョブが残っていると、電源オフにしても裏で処理が動いていて完了するまで実行する」というのが想定される動作のように思います。毎日起動している場合は、どこかのタイミングで更新データがあるのを検知してジョブがしこまれ、電源OFFのときにダウンロードしてくれるかもしれませんが、何週間も起動していなくて久しぶりに起動してもすべてのゲームが最新版になっている、というのではないようにも思います。もっとも、消費電力が0Wと0.3Wをチラチラ変化していたりするので、この待機電力でちょくちょくネットチェックして更新するのなら、中々素晴らしいですけれど。)

その他ダウンロードからインストールまで一括でやってくれる、DL版を落とすときに最新データも含めてダウンロードしてくれる、というのは非常に便利そうですが、現時点ではまだ試していません。機会があればその便利さをあじわってみたいです。

やっと「最初に提供すべき状態」に到達?

以上、本体アップデートについて簡単に紹介してきました。WiiUを毎日使う側としては、こうした大幅なパフォーマンス向上は大歓迎ですね。だいたい40%程度の短縮が図られている印象なので。ただ、ロンチの状況があまりにひどすぎましたからね。この更新でも「まあ、常用できるレベル」というのが正直なところで、改善してくれたことにはありがたく思うものの、「ロンチの時点でせめてこの性能で出さないと」という気持ちは今後も消えることは無いでしょう。冒頭でも書いたように、ロンチの印象って非常に重要だと思いますし。アーリーアダプタ任天堂ファン的には裏切られた感があった未完成度でしたから。

とりあえず、本体更新も夏にもう一度予定されているので、さらにここからまた大きくパフォーマンス向上を期待したいところ。それからE3でタイトルが多数発表されるでしょうから、それらソフトの内容、完成度によって、損なわれてしまった信頼を取り戻していって欲しいですね。なんだかんだ言って、任天堂3DSでも値下げ後にソフト充実、本体もパッチ対応など改善していっていましたので、WiiUでも改善を進めて挽回してくれることを期待しています。