WiiU日本発売一周年〜過去記事から歩みを振り返り
日本で発売されたのは2012/12/8。本日2013/12/8でちょうど1周年となりました。せっかくの機会なので、自分自身の記事を振り返ってみたいと思います。
熾烈な予約合戦
予約開始となったのは2012/10/6。この時はネットで争奪戦が起き、店頭での予約もモンハンパックは競争率高いような状況でしたね。
WiiU予約、10/6開始〜ネットは0時から、店頭は明日朝より - わぱのつれづれ日記
WiiU、モンハンパックを店頭で予約 - わぱのつれづれ日記
その後はDirectや社長が訊くなどで情報が出されていき、わくわくさせられたものです。
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ただ、直前になって初回更新関係で「長時間かかる」「いいえを押さないとバックグラウンド更新とならない」といった件で販売前に謝罪とビラが貼り出されるなど、きな臭いムードにもなっていました。
本体購入〜「未完成」度合いを実感
そして販売当日。新ハードということでいろいろハードソフト共にワクワクしてレビューしました。
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ただ、ここでかなり個人的には萎えたところがありますね。特にメニュー関連のストレスが半端無く。レビューということでかたっぱしからソフトをためしたり設定メニューとの間のやりとりを頻繁にやったこともありますが、途中から本当イライラさせられましたからね。任天堂のハードでここまで最初に「未完成さ」を体感させられたのは初めてでした。それまではネット更新にあまり頼らない作りをしていた中、このWiiUではネット更新前提の作りになっていましたから、そのベクトルが大きく逆に切りすぎていた、という感じですね。
ソフト供給不足、任天堂苦境へ
この時のWiiUに対する不信感はその後も引っ張ってしまっています。特にその後、深刻なソフト供給不足になったことも不信感につながりました。
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3DSが好調で死角なしかと思われていた状況で、WiiUの不調により任天堂へのビジネス界での風当たりも強くなってきます。
任天堂 営業利益赤字に下方修正〜WiiUの減速と3DSの海外不振が要因、一方純利益は円安で上方修正 - わぱのつれづれ日記
そんな中で、「1000億円営業利益のコミットメント」が1月末になされました。
任天堂岩田社長「来年度1000億円の営業利益」をコミットメント〜不退転の決意表明 - わぱのつれづれ日記
個人的には当時からこの1000億コミットメントはやぶ蛇だったのでは、と感じていましたが、その後のいろいろなサービス停止やオンライン課金などの展開を見ると、やはりしなきゃ良かったのにという感はあります。
その後、ソフト不足は続きアプリで間をつなぐような状態。バーチャルコンソールのソフトを30円で特別提供なんてキャンペーンも打っていましたね。
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2月末には、ついに週販は1万台を切ってしまいました。
WiiU版ドラクエX発売〜GamePadの良さを実感
そんな中、個人的には大きな転換期となったのがWiiU版ドラクエXの発売です。
もともと、WiiUを予約した頃はWiiでドラクエXを熱心に遊んでいた頃で、プレミアムについているβ参加権を魅力に感じていました。ただ、ver.1.1になったあたりで急速に飽きが来て休止状態に。その関係でWiiUのベータもそこまで関心が高くなかったんですよね。しかもプレミアムの特典扱いだったベータテストは1ヶ月も無いというありさまでしたし。
WiiU版ドラゴンクエスト10、ベータテスト詳細発表〜パッケージ版はディスク無し起動不可か - わぱのつれづれ日記
とはいえ、Wii版ユーザーにはDL版を安価に買える優待版があり。せっかくの権利だしと既存キャラの使えるようになったフェーズ2から体験。いろいろゲーム体験も快適になっていて好印象ではありました。
WiiU版ドラクエX ベータ フェーズ2体験プレイ〜綺麗でスッキリなプレイ感、GamePadオンリープレイも - わぱのつれづれ日記
その後、秋葉でドラクエXのオンリーイベントがあり、その魔法の迷宮で特別アイテム「ねこひげ」がもらえるということで久しぶりに課金。その勢いでWiiU優待版も購入してしまいました。
WiiU版ドラクエX発売〜優待版購入、久しぶりに月額課金 - わぱのつれづれ日記
翌日秋祭りに行き、ユーザーからのドラクエXの愛され方や盛り上がりに感銘をうけたのも大きな動機付けになりましたね。
ドラクエX 春祭り参加〜大盛況のステージ、魔法の迷宮でねこひげもゲット - わぱのつれづれ日記
その後は、楽になったサポート仲間やひらめきタイガーでのタコメット乱獲、魔法の迷宮などですっかりドラクエXが日課に。4月以降は毎月プレイ時間が100時間越えるような状況になっていました。WiiUのGamePadの良さもドラクエXで非常に実感していますね。椅子にゆったりともたれかかってプレイするドラクエXは非常に快適です。PC版なども発売されていますが、GamePadでの快適プレイを越えることは出来ないでしょう。TVでやることなんてほとんどありませんね。
WiiU本体更新でパフォーマンス改善〜WiiUの不振は深刻化
一方で、WiiUについてですが未完成だったOSも、4月末の春のアップデートでだいぶ改善。さらに7月の夏のアップデートにて通常利用に関するところは合格レベルとなり、さらにいつのまに通信での更新データダウンロードという便利機能もついて、かなり快適にプレイ出来るようになりました。
WiiU本体アップデート配信開始〜ゲーム起動・終了など改善 - わぱのつれづれ日記
WiiU本体更新 3.1.0J配信開始〜本体電源OFF中に「いつの間に通信」でソフト自動更新、レスポンスも改善 - わぱのつれづれ日記
ただ、本体メモリへのインストールがやたら遅いという点はいまだ改善されていないですけどね。これはもう、WiiU本体に搭載しているFlashが安物で書き込みが遅いだけ、ということかもしれません。HDDだと大分マシなようですので。あと秋のアップデートでWiiゲームのGamePadプレイとかはできるようになりましたが、GamePadはクラコンがわりにならないというのがちょっとマイナスで使い道がないですね。
WiiU秋のアップデート配信〜Wii画面のGamePad出力も操作はリモコン通じてのみ - わぱのつれづれ日記
ただ、一方でWiiUの不振は続き、特に欧州などでの落ち込みが痛いですね。
WiiFitUでさらに活用度合い向上〜ドラクエX ver.2.0も発売。
さて、個人的にはドラクエXに加えて大きかったのはWiiFitU。
Wii版ユーザーも満足の出来、手軽な室内フィットネス〜「Wii Fit U」ファーストインプレッション - わぱのつれづれ日記
ちょうど9月ぐらいからWiiFitPlusでダイエットをやっていたこともあり、WiiFitUは非常に愛用していますね。毎日ジョギングとWiiFitUで1時間ほど。さらにフィットメーターにより日常生活の消費カロリーも加算されるので、階段利用率や歩く距離が増えたりしました。Miiverseでの交流も楽しいです。WiiFitU発売から1ヶ月ちょっとですが、3kgぐらいのダイエットに成功できており、いろいろ楽しんでダイエットできています。
もっとも、その分ドラクエXのプレイ時間が減ったりしてますけどね。ハロウィンの前半に対して後半イベントがあまりにひどかったのでモチベーションがガタっとおち、さらに長すぎた1.5の日課もそこで途切れてしまったこと、WiiFitUに加えてGTA5もやっていたことで11月とかはあまりドラクエXがプレイできていませんでした。ただ、ドラクエXTVとかは見ており、ドラクエX ver.2.0もようやく発売。
いろいろ新要素も増えているので、これから徐々にプレイ感を戻していきたいなと思います。
1年を振り返って〜本体の完成度はあがったものの、見切り発車の影響大
以上、自身の記事を見直しながら、WiiUの1年を振り返ってみました。WiiUの場合、個人的には「信頼が裏切られた」ことへの不信感がいまだ強いところがありますね。WiiUのロンチの本体ソフトの未完成度合い、そして裏では全然開発が進んでいなかったのに「ソフトを絶やさない」「勢いを継続」と言って期待感を抱かせていた岩田社長。自分はWiiDSから任天堂ファンになった口なので、そうした期待も込めてWiiUを買ったのにこういった不誠実な感じがかなり印象を悪くしました。
とはいえ、本体の完成度もその後のアップデートでかなり向上。ドラクエXとWiiFitUのおかげで毎月100時間以上は稼動しており、なんだかんだで個人的には歴代最大レベルでフル活用している据置ハードだったりします。GamePadも、ドラクエXのゆったりプレイや、WiiFitUでの場所を選ばない柔軟なプレイなどで恩恵に預っているような状態。よく「GamePadなしでいいから安くしろ」みたいな外野の声も聞かれますが、GamePad無しで単に安いだけのWiiUは自分には何も魅力はないですね。それならPS3やPS4で十分という。任天堂のマリオ系がそもそもそれほどすきじゃないというところも大きいですが。
WiiUについては、現状ではソフト不足、そして新規IP不足が大きいですね。マリオにしても3Dワールドでは3DSソフトの延長に過ぎません。新規キャラのブランドで金をかけたタイトルが少なく、既存キャラのものも昔ならゲーム性を大きく革新させていたのですがWii/DS/3DSの延長線にある無難なソフトが増えました。1000億営業利益コミットのためにあまり冒険ができないのかもしれませんが、そのことがより停滞感を出している感じはします。
この後、マリカーとスマブラはたしかに控えているのですが、この2本だけで情報を完全に好転できるかどうか。やはり、WiiSports,WiiFit,脳トレといった新機軸でのヒット作が、任天堂のビジネスモデル的には不可欠だと思うんですよね。キャラとストーリー変えれば続編をどんどん買ってくれるような、そういったビジネスではないんですし。「GamePadを活かした斬新なキラータイトル」が必要だと思います。イノベーションのジレンマに陥ってる感はある任天堂ですが、果たして2年目のWiiUでどんなタイトルを見せてくれるのか。挽回に期待したいと思います。