WiiU本体更新 3.1.0J配信開始〜本体電源OFF中に「いつの間に通信」でソフト自動更新、レスポンスも改善
苦戦が続くWiiU。一方、個人的には毎日ドラクエXをプレイしているため、所有ゲーム機の中ではダントツに稼働率が高いハードでもあります(ほぼ専用機ですが)。WiiUにおいて、ウリとなるGamePadはドラクエXとの相性は抜群。また、モンハンパックについてきたワイヤレスのProコントローラーも軽いので「ながらレベル上げ」とかでは結構重宝していたりしまします。GamePadの電池切れとかにも。
さまざまな問題続きだった本体ファームウェア
さて、そんなWiiUで問題点として上げられていたのは、「本体ファームウェアの完成度」。特に、ロンチの時はまともなファームが入っておらず、初回起動には「いいえ」を選ばないと数時間待たされるという仕様のひどさ。さらに苦労してダウンロードしたファームウェアも、ゲームからメニューへの移動にとにかく20秒ぐらい待たされるというひどい出来。さらにフリーズもたまに発生し、電源ボタン長押しでも電源が落ちず電源を引っこ抜くしか無いという、個人的には近年稀に見る「ひどい電気機器」でしたね。物売るレベルに達していないというか。
WiiU本体ファーストインプレッション〜GamePadは快適も、何事も時間がかかる仕様に難有り - わぱのつれづれ日記
そんな「商品レベル未満」のWiiUでしたが、春のアップデート3.0.0Jでかなり改善されました。
WiiU本体アップデート配信開始〜ゲーム起動・終了など改善 - わぱのつれづれ日記
このアップデートで、特にアプリ起動時間と終了時間が大幅に改善。まだ若干「待たされる」という感覚はあるものの、まあ実用レベルとしてはそれほど問題ないレベルとなっていました。ただ、その後ドラクエXのアップデートで発覚したのが「ソフト更新データダウンロード後、インストールまでに長時間進捗バー動かず、時間がかかる」という問題。これについては任天堂とスクエニがアナウンスを出す事態となっていました。
Wii U版『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』のアップデートについて - 任天堂ホームページ:お客様へのお知らせ
とくにドラクエXはソフトの更新が頻繁で、なおかつWiiUはドラクエX専用機だっただけに、この問題は毎回イライラさせられましたね。本体電源OFFの時にダウンロードを継続実行してくれる機能は3.0.0Jから付いたのですが、一度は立ち上げないとだめだったので、外出中に配信されていたりすると、結局家に帰ると長時間待たされるということが多かったので。
3.1.0J配信〜本体OFF時のソフト自動更新
こうした問題にたいして、以前から「夏のアップデートでさらに改善」とアナウンスしていたのですが、その最新本体更新3.1.0Jが本日配信となりました。
- 3.1.0Jへの更新による主な変更点
- 電源OFF時の動作機能の改善
- 電源をOFFにしていても、一定時間ごとにインターネットに接続して、「いつの間に通信」を使ったさまざまな情報の送受信や、本体またはソフトの更新データのダウンロードとインストールをできるようにしました。(※1)くわしくは電源OFF時の動作についてをご覧ください。
- システムの安定性や利便性の向上
- より快適にお楽しみいただけるよう、システムの安定性や利便性を向上しました。
(※1)
本体の更新データのインストールは次回電源ON時に行われます。
9月下旬から10月上旬に配信する本体更新で、さらなる機能追加を予定しております。
Wii U|Wii Uの本体更新について|Nintendo
この更新内容文からみると、目玉機能は「電源OFF時のいつの間に通信」。電源OFFにしていてもソフトの自動更新をしてくれるというのは、まさに理想的な機能。PS4やXboxOneでもクラウドサービスと絡めてウリにしていた機能で、WiiUも次世代機としてPS3やXbox360の先を行った形ですね。
ちなみに、本体更新後にこの機能を有効にして、待機電力を調べてみました。すると、待機電力はこの機能をOFFしていたときと変わらず、0Wと0.3Wとを2,3秒ごとに変化するだけ。WiiのWiiConnect24では待機時に10Wも使っていて月200円程度の電気代を必要としていたことを考えると、格段の進歩ですね。
通常のゲーム時でもWiiUは30W程度。ソフト更新時に実際どの程度の消費電力になるのかはわからないですけど、マックスでも30Wでしょう。そう考えると、WiiConnect24とは違ってつねにこの電源OFF時の動作を有効にしていても気にならないように思います。
パフォーマンスも大幅向上〜ドラクエXではインストール・起動も快適に
一方で、後半に「9月下旬から10月上旬にさらなる配信」と書かれていたため「あれ?夏のアップデートでのパフォーマンス向上は延期?」という感じも。3.0.0Jから3.1.0Jとマイナーバージョンの数字アップでもありましたし。そこで、前回調査したときのデータと同じ方法で結果を比較してみました。
まずはドラクエXのアイコンをタッチしてから、ゲームのOPが開始するまで(厳密には最初の注意書きが出るまで)。2.1.0Jがロンチ時の初回更新後、3.0.0が春のアップデート、3.1.0Jが今回です。
2.1.0J 3.0.0J 3.1.0J ゲームロゴ表示まで 5秒 5秒 3秒 情報確認表示まで 25秒 18秒 6秒 OP表示まで 32秒 18秒 8秒
結果は一目瞭然。とにかくゲームロゴ画面が出てから消えるまでの時間が、3.0.0Jで13秒かかっていたのが約3秒と10秒短縮。前より半分の時間で起動しています。これならそれほどストレスにはならないですね。(注意書き表示から操作できるまでさらにかかる10秒の方がうざいぐらいです。)
一方で、ゲーム終了からメニューに戻る方。
2.1.0J 3.0.0J 3.1.0J メニューアイコン画面まで 15秒 7秒 6秒 操作できるようになるまで 20秒 12秒 7秒
こちらは、メニュー画面が出るまではあまり変わりませんが、その後操作できるまでの待ち時間が大幅に軽減、メニューが出たらすぐ操作可能、という感じになっています。これもかなり快適になっていますね。
さらに、ソフトの更新データのインストールも大幅に改善しています。今回の本体更新に合わせてソフト更新もあったのですが、こちらはダウンロード開始まで17秒、ダウンロード完了まで60秒、インストールの進捗バー開始まで120秒で終了は150秒。前はインストール進捗バーが出るまでが20分ほど掛かっていたので、格段の進歩です。もっとも、前の時も裏では動いてたらしいですが。それでも20分は掛かり過ぎ。さらに、今回の3.1.0でも進捗バー表示まで1分待たされて後は30秒で終わるのはちょっと変な感じで、改善が望まれるところではあります。もっとも、前述のいつの間に通信での自動更新がされるのであれば、この辺はプレイしていないときに勝手にやってくれるので気にならないとも思いますが。
まとめ〜機能・パフォーマンス共に合格レベルへ
以上、今回の本体更新3.1.0Jを簡単に評価してみましたが、かなりいいですね。機能的に「いつの間に通信」が電源OFF時にやってくれるようになったのはうれしいところ。電源消費も特に増えていないのが優秀。また、パフォーマンスについても体感的にも上がっていますが、数字で比較するとはっきりとした違い。ソフト更新時の謎のインストール待ちもかなり解消され、本体周りでのパフォーマンス不満はかなりなくなったと思います。
こうなると後はソフトですね。ちょうど今月は「ピクミン3」と「ルイージU」が控えています。GTA風のレゴシティも結構面白そう。
洋ゲーマルチから外されることが多いなど、この先のラインナップにはまだまだ不安も大きいのですが、まず現状でピクミン3などをプレイしたいと考える人には一つの買い時が来たと言えるかもしれません。
あとは、さらなるソフトの拡充ですね。個人的にはまずWiiFitU待ち。それ以外に、なんとかサードソフト誘致や任天堂自社製品でGamePadを活用した画期的ソフトをいろいろ見せて欲しいところ。3Dマリオですら3DSの3Dランドの発展形みたいでがっかりさせられましたからね。マリカ、スマブラという黄金タイトルはありますが、そうした任天堂コアタイトルだけでなく、ゲーム人口拡大につながるような新しい提案を見せて欲しいものです。