任天堂、4月のアップデートでのWiiUメニュー復帰改善を動画で紹介〜20秒以上が10秒以下に

ロンチ直後は数が売れたものの、発売日早々の長時間ダウンロード、長いインストール時間、フリーズしたら電源抜かなければならない、などなど数々の「未完成」っぷりを披露しているWiiU

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特にロンチより上げられていた不満点の大きなものとして、「アプリ起動や、メニュー復帰に20秒以上かかる」というものでした。

これについて、岩田社長が後に謝罪するとともに春と夏のアップデートで改善すると公約していました。

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これについて、3月もまもなく終わろうという頃になって、アメリカの任天堂がアップデートでの性能改善について動画を公開し、話題になっています。

ぶっちゃけ、この動画を見てどう思いますかね?自分はWiiUを持っているので現状を分かっていましたが、まず「Before」の方が信じられないぐらいひどいという印象を持ったのではないでしょうか?だいぶ慣れてきてはいますが、それは諦めな意味での慣れですからねぇ。大体24秒あたりからメニューへの移行が開始。Afterの方では32秒あたりでメニューが表示されています。大体8秒程度ですね。一方、Beforeは47秒ぐらいでメニュー。大体23秒程度。たしかに倍以上のスピードになり大幅な改善とはなっています。ですが、それでも直感的には5秒を超えたらまだ「遅い」という印象も。というか、そもそも今の20秒以上ってのがありえないんですよね。Miiのわらわら広場を表示するためなのか、プロセス間の切替時の初期化が必要以上にやっているのか、理由はよく分かりませんけど。

この動画、任天堂はどういう意図で出したのでしょう?「こんなに改善したよ!」というアピールのつもりだったんでしょうか?個人的にはむしろ逆効果だったように感じるのですが。「こんなに遅いのか」という公式ネガキャンになっているというか。

未完成なまま年末商戦発売強行した代償〜挽回は間に合うのか

未だソフトもろくに形になって見えてこず、いかに昨年末のホリデーに無理やりねじ込んだのかがよくわかるような状態。あの当時にWiiUを買った人には、これまでの任天堂を信頼して先物買いした人も多いでしょうし、そういう人達を食い物にとにかく数ばらまいたような感じですよね。結果的にロンチの数字は立派でしたが、代わりに任天堂に対する大きな失望感を与えてしまったようにも思います。個人的に任天堂の岩田社長を非常にリスペクトしていたのですが、WiiUについては「なぜ発売延期しなかったのか?」と岩田社長に問いたいぐらいです。こんな、本体だけ最初にばらまくようなことをして、岩田社長のいう「客との健全な関係」が築けると、本当に岩田社長は思っていたのか?何か、北米が苦戦していたためNOAからかなりケツを叩かれてしぶしぶロンチ強行したようにも思えてしまいます。

とりあえず、4月のアップデートには期待はしますが、夏に予定されているアップデートでは5秒以下にしてほしいですね。後、さらに問題だと思われるダウンロードの遅さ、そしてダウンロード後のインストールの遅さも解消して欲しいところ。それにあわせて、任天堂ファーストのソフトもしっかり見せていただきたい。E3で見せるファーストタイトルで魅力を伝えられなかったら、それこそ終了というレベルかと思うので。ただでさえサードの強力タイトルバトルフィールド4でWiiUの名前がないなど、サードマルチを期待して出したはずのWiiUで訳がわからない状況にもなっているので。

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この先、CoD新作などでもはぶられるようなら、本当に厳しい状態になると思います。まずは最低限「任天堂ソフトだけでもやっていける」レベルのファーストタイトルをそろえないと。

3DSの国内市場での優位は継続していますが、多額の投資をしたWiiUがこけていいわけでは任天堂にとって当然ないでしょう。据え置きゲーム機自体厳しい状況ではあるのですが、現状のWiiUはまずOSの完成度とファーストタイトルをそろえる、このファーストとしての最低限の結果を見せて欲しいものです。