ゲーム機クリスマス週販で明暗〜PS Vita 7.2万台と急落

先週はクリスマス本番。週末は3連休となりおもちゃ売り場もごった返していたようですね。
ニンテンドー3DS アクアブルー【メーカー生産終了】 マリオカート7 - 3DS スーパーマリオ3Dランド - 3DS

先日はエンターブレインから先に3DSの数字だけ発表されており、本体約51万台で400万台突破、ソフトでもマリカ7とマリオ3Dが売上を伸ばしてミリオン突破と景気のいい数字が踊っていました。

一方で、12/17に発売されたPS Vitaも2週目。毎年各ハードが大きな週販を上げるクリスマス週でどこまで売上を伸ばすか注目されていました。そんなクリスマス週のランキングが発表となりました。

4Gamer.net ― 「無双OROCHI2」20万本,「Gジェネレーション 3D」9万本などが登場の「週間販売ランキング+」。「マリオカート」&「マリオ3Dランド」はミリオン達成

メディアクリエイト集計では、3DSの週販が48.2万台。対してVitaの売上は先週の32.4万台に対して7.2万と、大きな落ち込みとなっています。全体としてみても旧世代のPSPが10.1万台と大きく伸ばしており、Wiiが9.1万台、PS3が7.6万台と、Vitaを上回っている形となります。ソフト週販でも20位以内ではVitaのソフトがランクインしていません。3DSが5、Wiiが9、DSが2、PS3が3、PSPが1と、任天堂プラットホームのクリスマス商戦の強さを改めて見せつけている形になっていますね。Wii過半数近いというのが何気にすごいです。

各ハード2週目およびクリスマス週の比較〜Vitaは360と近い傾向

さて、このVitaの2週目、およびクリスマス週での落ち込みについて、これまでのハードではどうだったのか、気になったので以下のサイトで少し調べて比較みました
★ゲームデータ博物館★

発売日 初週 2週目 下落率 クリスマス週
DS 2004/12/02 441,485 181,231 58.9 252,919
PSP 2004/12/12 166,074 81,355 51.0 92,515
Wii 2006/12/02 371,936 109,068 70.7 284,648
PS3 2006/11/11 88,443 43,378 51.0 92,122
360 2005/12/10 62,135 12,320 80.2 7,315
3DS 2011/02/26 371,326 206,087 44.5 510,629
Vita 2011/12/17 324,859* 72,479* 77.7 72,479*

注:*印はメディアクリエイト集計、他はエンターブレイン集計

ゲームデータ博物館の数字はエンターブレインなのに対し、Vita週販はメディアクリエイトの数値を使っているので、比較の仕方としては少し正しくありませんが、エンターブレインの数字が出るのは来週以降のためこうした比較となっています。なお下落率は(1-(2週目/初週))%という算出法です。またクリスマス週は12月4週のデータを用いています。

こうしてみると、2週目の下落率トップはXbox360の80.2%。Vitaは77.7%とそれに近い形になっていますね。Wiiも70.7%と他に比べると大きな下落率ですが、クリスマス週には28万台超と非常に大きなセールスになっています。そういった意味でも、クリスマス週に売上を伸ばせなかった360と近い傾向を示していると言えます。

こうした傾向から、Vitaはロンチで手を出すアーリーアダプターの割合が非常に高いこと、クリスマス週に親が買って与えるハードではあまりないことなどが見て取れます。値段がメモカ含めて3万円以上から、というところや、3DSPSPといったソフトも多数そろっているハードに比べるとラインナップが小粒過ぎることなどが、ガジェット好きのハード売上先行傾向に繋がっている感じがしますね。

正月〜2月までどの程度伸ばせるか

以上、Vitaを中心に2週目&クリスマス週について触れてみました。自分も、2週目はクリスマス週の任天堂ブーストにはかなわないまでも、在庫も潤沢でさすがに10万台は越えてくるかと思っていただけに、7万台というのはちょっと予想外でしたね。ソフトの売上を見ても、思った以上にハード好き以外への訴求力が弱い、といった印象です。UMDが無いことによるPSPソフト資産の流用の難しさも、PSP週販の方が伸びるような逆転現象に繋がっている気がします。なにせPSPは週販ランキング1つだけですからね。ソフトは中古や過去のソフトを買っているということでしょうから、そういったPSP需要をVitaは引き継げていない感じです。PSプラットホームとしては合計すれば好調といえるのかもしれませんが、Vitaがこの先トッププラットホームとなっていくことを示すには、若干不安が残る出足になった気はします。

テイルズ オブ イノセンス R - PSVita

テイルズ オブ イノセンス R - PSVita

PS Vitaはこのあと1/19まで新作ソフトがありません。次の大きな弾はテイルズオブイノセンスRとなります。こうした中、1月2月、結構苦しい戦いも予想されますが、どうやってしのいでいくのか。不具合対応などでもいろいろソニーの姿勢が問われている状態ですので、Vitaが盛り上がるよう全力の営業努力&サポートに期待したいものです。