12月第5週ゲーム販売〜3DS 19.8万台、Vita 4.3万台

昨年末は3DSとPS Vitaという2つの新ハードが出揃い、その売上対決が注目を集めました。PS Vitaは初週は3DSと僅差の戦いになったものの、クリスマス週の最大商戦期ではソフトの注目度の差か、48.2万台と大きく伸びた3DSに対してVitaは7.2万台で初週からの下落率77%という、最近ではXbox360の次に大きな下落率となり、明暗を分けた形となっていました。

ゲーム機クリスマス週販で明暗〜PS Vita 7.2万台と急落 - わぱのつれづれ日記

上記の記事で、自分はいろいろと落ち込んでいる分析をしてみたのですが、所詮素人の分析。メディアクリエイトエンターブレインの詳細な分析を期待したのですが、なんと両方共Vitaについて一言も触れないという奇妙なことに。

(cache) 今週のランキング | メディアクリエイト
【ゲームハード販売台数、ハード別ソフト販売割合】集計期間:2011年12月19日〜2011年12月25日 - ファミ通.com

さらにソニー広報さえもノーコメントという状態でした。

ソニー:ヴィータ販売数、2週目7万2000台−メディアクリエイト調べ - Bloomberg

上記のような状況から、業界側・メーカー側としてもあまり芳しくない状況であると暗に示されているように思います。

そしてクリスマスの翌週、12/26-1/1の週販が発表されました。

4Gamer.net ― 年末年始も「マリオカート7」「モンスターハンター3G」「無双OROCHI2」が好調な「ゲームソフト週間販売ランキング+」

この週は、クリスマス後かつ正月初売り前という谷間の時期だけに、どこも数字を落としていますね。3DSが前週から半分以下の19.8万台。それでも他のハードに比べるとダントツな売れ行きです。一方、Vitaは4.3万台。ロンチから3週目の年末と考えると、少々さみしい数字となっていますね。

現状、Vitaやはり大きいのは値段の高さではないでしょうか?メモカがほぼ必須、コストパフォーマンスを考えれば16GBか32GBが欲しくなるので、ソフトなしでも3万円コースになってしまいます。その価格の割に、ロンチソフトは小粒なものばかりでキラー的な「ハードを買ってまでやりたい」というソフトが無いのが、出足を鈍らせているように思います。せめて4GBのメモカを標準で無料でつけるなどのキャンペーンが必要じゃないかと思います。とりあえず4GBでもあればビデオ・音声アプリ、PSStoreでのニコニコなどを試すだけは出来るわけですので。(PSNとメモカが無いと本当何も出来ませんからね。)

また、ネットでいろいろ報告されている不具合も印象を悪くしているかもしれませんね。

PS Vita不具合狂想曲〜BBC報道・有機ELシミ・イルカなど - わぱのつれづれ日記

とはいえ、出足で任天堂ハードに負けるのはPSPで通った道でもあります。結果的にPSPは日本では一つのソフトプラットフォームとして確固たる地位を築きました。潜在的なハードスペックからすれば、ソフト次第ではまだまだ巻き返しのチャンスはあります。ただ、不具合関連や仕様の分かりづらさなどは今後のモデルやファームアップで改善していって欲しいですね。

ゲーム業界、いつの世も特定のハードや陣営だけが大きなシェアを握ってしまうと、革新が止まったり消費者に不利益な値段高騰などが招かれることがあります。各陣営、ネガキャンとか裏での情報操作とかそういった姑息な手段を使わず、正々堂々お互いの魅力をぶつけ合って、切磋琢磨して行って欲しいものです。3DSも現状ではまだGBA的な「人気携帯ゲーム機のスペックアップ版」的な進化しか発揮出来ていないと思うので、新機軸の「驚き」を与えるようなタイトルをいろいろ期待したいです。