スターオーシャン4、初週16.6万本販売〜国内Xbox360歴代売上3位に

世界的にはHDゲーム機として確固たる立場を築きながら、国内ではいまだ100万台にも到達せず苦戦しているXbox360。昨年のテイルズオブヴェスペリアから続くJRPGで果敢に攻勢をかけていましたが、どれも13〜17万程度と似たような売上で今ひとつ爆発的な売れ行きとまでは行かない状況が続いていました。

そんな中で、JRPGラッシュ最後のソフトとして登場したのが、スターオーシャン4です。「ソフト付きで3万以下」という同梱版も出て反響がありましたね。

個人的には当初は購入する気もあり、結構迷ったところなのですが、これまでスターオーシャンシリーズをやってこなかったこと、キャラデザインが個人的にあまり好きでなかったこと、スクエニの「初週売り逃げ戦法」を何度か経験して警戒心があったことで予約は断念。その後はPS3を買ったりアイマスSPなどもあって積みそうだったため結局見送りをしたソフトです。評判としては、中々の高評価のようですね。

初週販売は16.6万本

さて、そんなSO4の初週販売なのですが、ファミ通の大得意であるスクエニだからかどうか分かりませんが、まだ火曜日の段階でファミ通がニュース扱いで報じています。

『スターオーシャン4』の初週販売本数は16万6027本、Xbox 360用ソフトではトップクラスの出足に - ファミ通.com

初週の販売数は結局16.6万本。初日販売数は13.1万本ということでしたので、週末は3.5万本ぐらいしか伸ばせなかったということでしょうか。元々初動率が高いXbox360ソフトですが、今回は結構品切れも見られたようなので、機会損失になっているかもしれませんね。インアン、ラスレムと値崩れが続いていただけに、小売りの方の初回受注が控えめだったのかもしれませんね。

ファミ通の記事では、ブルードラゴンの20万本、TOVの17万本に続く歴代3位にランクインしていると紹介。本体販売台数も24584台とのこと。先週のWiiPS3の販売台数を見ると、もしかすると据置ゲーム機の中では週販1位になっているかもしれませんね。

Xbox360、初のWii越え達成〜据置ゲーム機週販トップ獲得 - わぱのつれづれ日記

ただ、このときはメディアクリエイト調べではトップでは無かったですし、今回も結局どうなっているかは詳しい情報が出るまでは分からないところです。

JRPGラッシュも一段落〜これからの展開は?

個人的な感想としては、たしかにXbox360だけに限って相対的に見るなら大健闘なんですけど、ソフト16.6万本、本体2.5万台が今回のように大々的に報じられるほどインパクトは感じられませんでした。これまでのJRPGラッシュの傾向からある程度推定される数字であり、また絶対数としてもそこまで大きなものでは無いように思います。特に、開発に相当時間がかかり、日本人ごのみのJRPGを連続で提供してきた最後のソフトだっただけに、ある意味正念場と言える状態だったんですよね。

今回のJRPG群は、そもそも開発に長い時間を要しており、開発開始時期にHDゲーム開発環境が整っていたのはXbox360だった、という都合が大きく影響していたソフトだと思われます。PS3は独特なアーキテクチャであるだけでなく、ソフト開発環境の提供なども手間取っていましたからね。販売時期の1年以上に、開発現場では開始時期の差が出ていたように思われます。よく今回のJRPGラッシュのソフト群を「PS3に出せばもっと売れた」という言葉を見かけますが、そもそもPS3では今の時期での発売は間に合っていなかったと想定されます。

ただ、これからはそこまでの開発環境の差は生まれてこないでしょう。HDゲームはコストがかかり、国内市場だけでペイするのはいろいろ工夫が必要である以上、PS3Xbox360のマルチ展開は増えてくると思われます。そうなると、Xbox360だけが本体を爆発的に伸ばすのは難しいと考えられ、ある意味今世代の勢力図はある程度一段落してしまった印象はあるんですよね。Xbox360のプラットホームにおいては、この国内100万台程度の販売台数でどのように利益を出していくか、サードは考えながらのソフト展開になってくるように思われます。特定の濃い層を狙った独占ソフト、海外も狙ったソフトをマルチソフトというのが最近の傾向ですが、今後も似たような傾向は続きそうな感じです。

HDゲーム機としては比較的安価で処理能力も高く、NXEでのHDDインストールでの快適性アップやXboxLiveの完成度の高さなど、PS3を購入してみてあらためてXbox360の優れた点は感じるのですが、市場的な伸びはある程度一段落したと思われます。偏りのある、狭い市場でどのように商売をしていくか。できれば、既存ユーザーが今後も継続的にやりたいソフトをやれるような未来が待っていればいいな、と思います。