スクエニがXbox360向け新作TPS「Gun Loco」発表

据え置きゲーム機では、Wii任天堂の定番ソフトは堅調ながらサードの市場としては急速に減退しており、国内ゲームメーカーからは、海外も通じる大作はXbox360PS3のマルチ、国内でしか売れないソフトはPSP、もしくはPS3といった傾向が続いています。そんな中、スクエニが海外向けにXbox360専用ソフトを発表したようです。

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Square Enix has Gun Loco for Xbox 360 | Joystiq
公式サイト:Gun Loco
プレスリリース:GUN LOCO™ Takes Aim at Xbox 360 -- LOS ANGELES, Aug. 16 /PRNewswire/ --

この「Gun Loco」は、香港のKenny Wongというデザイナーを起用した、独特なトーン調のデザイン。日本人受けはしなさそうな印象で、明確に海外での販売を狙ったタイトルのように思われます。

最近では珍しい国内メーカーの海外向け「Xbox360専用ソフト」

ただ、よくわからないのがXbox360だけの販売ということ。国内メーカーで、この時期になってXbox360専用というのは非常に珍しい感じがしますね。カプコンが当初HDゲーム機にいち早く対応する意味でXbox360に専用ソフトを出していましたが、その後PS3とのマルチ環境が整うことで、カプコンゲームもたいていマルチになっていました。そして、スクエニの場合、JRPGはMSの交渉もあってか360で先に発売されたものもありますが、その後PCやPS3で発売。また、海外をダイレクトに狙う戦略を見せる中でも、基本はPS3Xbox360のマルチだったように思います。

そんな中、あえてこの段階でXbox360専用ソフトを出してきた、その意図はなんなのか。MSとの共同開発やファンドがある中での開発ならわかるんですけどね。もし、海外市場でのXbox360マーケットのソフト販売好調さを重視してのことだとすると、次に続くものもあるのかもしれません。

海外挑戦の成功なるか

いずれにせよ、国内においては、任天堂が広げた分野はサードには扱えず、以前より縮小した狭いパイの奪い合いを続けている状態で、さらなる事業拡大を求めるには海外市場は無視できない存在でしょう。特に社員を多く抱える大企業では。ただ、一方で文化的背景も違い、ゲーム開発力も海外の方が進んでいるところもあり、日本メーカーの職人芸的なデザイン、バランスといった部分がなかなか通じないこともあって、各社苦戦している状態。拡大できなければリストラ・コスト削減、客単価向上などを図るしか無いわけです。すでに一部の国内メーカーはPSPPS3Xbox360などにプラットホームをしぼり、固定客向けのリスクの少ない戦略をとってきているところも出ています。果たして、大企業スクエニの海外挑戦は成功しますかどうか。