ランドストーカーの正統進化版?「スティールプリンセス 盗賊皇女」

モンハン3やらWiiFitやらでいろいろ話題が多かったここ数日ですが、今週のファミ通でひっそりと以下のタイトルが紹介されていました。

『スティールプリンセス -盗賊皇女-』難解な地形を乗り越えよう! / ファミ通.com

ネットでもほとんど話題になっていないこのタイトルですが、元メガドライバーとして興味を引いたタイトルですので紹介してみたいと思います。

クライマックス開発の「ランドストーカー」風ゲーム

今回発表されたタイトルは「スティールプリンセス 盗賊皇女」というもの。公式ページはまだロゴだけが乗っている状態ですね。

STEAL PRINCESS/スティールプリンセス 盗賊皇女

また、ファミ通本誌の方では、キャラクター紹介なども含めてもう少し詳しい記事が載っていました。

スキャン画像1,スキャン画像2 at JEUXFRANCE.COM

発売元はマーベラスエンターテイメントで、プロデューサーも牧場物語シリーズなどで有名なはしもとよしふみ氏となっていますが、ゲーム開発はクライマックスとなっています。

メガドライバーの人であれば、このゲーム画面を見ただけであるゲームを類推することでしょう。それは、「ランドストーカー」というゲームです。
ランドストーカー 〜皇帝の財宝〜 - Wikipedia

最近ではWiiバーチャルコンソールでも配信されていますね。

ランドストーカー 皇帝の財宝 | Wii(R) バーチャルコンソール メガドライブ 公式サイト

ランドストーカー」について

レビューとしては、個人的に掛け合い漫才風にコミカルに紹介されている「メガドラ部」での感想が好きなので以下で紹介しておきます。

ランドストーカー - メガドラ部

ランドストーカーは、いわゆる「ゼルダ風」ゲームですが、面白い概念がクォータービューで見下ろしの画面にし、「高さ」の概念を表現したところです。ちょうどタクティクスオウガのマップでゼルダをしている、という感じでしょうか。まだメガドライブの時代でポリゴンでも無い中でここまで3D空間を感じさせたのはなかなか画期的でした。ただ、遠近法が取られておらず、違う高さで互い違いに浮き石が配置されていたりすると、さっぱりどこに飛べばいいか分からず失敗したり、斜め方向の移動を強制させられるために慣れるまで大変ということなんかがありましたね。

個人的にはトレジャーハンターを主人公とし、冒険を舞台として展開されるストーリーの雰囲気はよく、頑張ってクリアしました。個人的には主人公ライルの相棒でサッキュバス族のフライデーのツンデレぶりがかわいかったですねw。特にラストのハートマークとか。スタッフロールが単なる文字だけなのはがっかりしましたけど。

以下、激しくネタバレですが、初期装備でラスボスを倒す動画がYouTubeにあったので紹介しておきます。(上記で上げたフライデーのハートマークは2つ目の動画のラスト4:30あたり。)


ランドストーカー以降の作品

さて、以上は基本的にランドストーカー思い出話に過ぎないわけですが、ランドストーカー以後も実はクライマックスはこの流れを引き継いだゲームをいくつか出しています。一つは「レディストーカー」です。

レディストーカー 〜過去からの挑戦〜 - Wikipedia

スーパーファミコンで出たゲームで、見た目もタイトルもランドストーカーに似ているのですが、戦闘はエンカウント式になっており、難易度なども下げられたバージョンになっているようです。また、「ドラクエIV」との相似点が高いことから、元々はドラクエIVのアリーナ一行を主人公にした外伝だったのでは、という憶測もあるようですね。

レディストーカーとドラゴンクエストの共通点

また、最近ではその新作がau向けに発売されているようです。

レディストーカー 迷宮のワルツ

それ以外では、セガサターンで発売された「ダークセイバー」というゲームもあります。こちらは、ポリゴン化することで高低差の概念を分かりやすくした感じなのですが、戦闘シーンがなぜか2D対戦格闘形式に。当時雑誌で読んでいて「なぜ格ゲー?」と疑問を持ち、キャラの濃さもちょっとあわなかったことから、購入をスルーした記憶がありますね。

DARK SAVIOR - 株式会社クライマックス-作品紹介-

今回の「スティールプリンセス」は?

さて、思い出話が長くなりましたが、では肝心の今回のスティールプリンセスはどうか、ということですね。画面を見た感じはまさにランドストーカー風。また、キャラについては、主人公アニスが女性盗賊ということで、レディストーカーとかぶるところがありますね。ただ、パートナーとして妖精のククリがいるあたりが、ランドストーカーっぽい雰囲気もあります。

また、主人公の武器として、ムチがあるようですが、これをどんな感じで使うのか。何となく、タッチペン操作も入れてきそうな感じはしますね。あと、武器やアイテムに耐久度があり、使いすぎると壊れてしまうというのがかなり重要なポイントっぽいです。ゲームバランスがなかなか難しそうですね。また、DSLiteは特に斜め入力がしにくいだけに、ランドストーカーのように斜め入力のみを使う操作系だと、結構やりにくいかもしれません。

あと、グラフィック的にはスクエニFFCCRoFなどと比べると、同じ3DARPGとして見劣りする印象はしますね。キャラデザも、ちょっと濃すぎるんじゃないかな、という感じ。DSのユーザー層を考えたら、もうちょっと薄いキャラデザでもよかった気はします。まあ、ランドストーカーのころからいつも濃いめのデザインなので、クライマックスの伝統なのかもしれませんが。

PSP版「ランドストーカー」の行方は?

もう一つ、このスティールプリンセスの発売で気になるのが、PSPランドストーカーの存在です。

ランドストーカー(仮)

ランドストーカー(仮題) - ジオラマ世界を冒険!! 『ランドストーカー(仮題)』 / ファミ通.com

シナリオ追加されて2006年春に発売と2年前の東京ゲームショウで発表された割にはその後音沙汰無し。PSPの苦戦、そして今回のDSでのスティールプリンセスの発売を見ると、どうもPSP版はぽしゃった感が強いですね。リメイク版のランドストーカーもやってみたかったんですけどね。

ちなみに、2年前のゲームショウではランドストーカーの原画や、街のジオラマ模型などが展示されており、なかなか気合いは入っていました。足を止める人は少なかったですけど。当時撮ってきた写真を、せっかくなので以下に紹介しておきます。

ランドストーカー」好き&新規をどれだけ取り込めるか?

さて、以上昔話中心に紹介してきましたが、果たしてこのスティールプリンセスはどういった出来になっているか気になるところですね。個人的には、純粋にランドストーカーの延長にあるようなゲームでいいんですけどね。戦闘システムとか下手にいじりすぎるのもアレなんで。
あと、どの程度売れるものか。今回紹介された画面だけでは、正直そこまで売れる作品には見えないんですけどね。ただ、FFCCRoFが大きく売上を伸ばすなど、DSでもこうしたアクションRPGが売れる土壌は出来ているはず。マーベラスもDSでは好調ですし、比較的積極的にCMをするところですから、その辺のアピールに期待というところでしょうか?