「チャー・シュー・メン」でいいじゃないか「大人のDSゴルフ」|忍之閻魔帳

現在好調なTouchGenerationsシリーズとしてリリースされる「大人のDSゴルフ」。忍さんのところで評価は出ていますが、ちょっと微妙な模様。たしかに、タッチペンでの操作は不安はありますが、そこは任天堂が出すソフトということで、それなりにうまくできているのではないかと期待してはいたのですが。今一しっくり来ない操作系のようです。
ただ、忍さんの感想だけでは、ちょっとずれているところがある気も。というのも、忍さんの反論が、
「今までの操作と違う」
「他のゴルフゲームじ上手だったのに、このゲームじゃ下手」
「老いた自分にはマリオゴルフでいいや」
というもの。これでは、ようするに『通常のゴルフゲーム好き』の意見にすぎないのではないだろうか?
自分が聞きたいのは、まず純粋な「ふれたときの感想はどうだったか」というところ。ボールを打つというその触感はたのしいのかどうか、という点だ。忍さんの意見では、それよりも純粋にゲームとしての操作性だけが問題点としてあげられている気がするので。

また、難易度についても、他のゴルフゲームで慣れている人が、このゲームで初プレイでうまくいかないことが果たしてそれほど悪いことだろうか?正直、うちの親なんかは、みんなのゴルフですらオーバーパーだ。とくに、むずかしいのがチャーシューメンの打ち方のインパクト部分。根本的に瞬発力が落ちているので、インパクトの瞬間にうまくタイミングを合わせることができないのだ。自分もちょっと苦手だ。パンヤでも、みんゴルの最後の方でも、ジャストインパクト必須の難易度になってくるのがかなり苦痛だ。
みんゴルの場合、みんなのクラブがあるので多少状況は改善される。また意外かも知れないが、こうした素人との対戦の時は、画面上の情報を一切オフにした方がバランスが取れ、いい勝負になる。というのも、うちらゲーマーは、風の強さやクラブの方向などの情報から、どこにどの程度の力で打てば、どこに落ちるのかがかなりの精度で予測できてしまうからだ。当然、素人ではそれができない。だから、逆にそうした情報をOFFにしてしまった方が、条件がそろって、リアルな感覚になるのだ。

そうした意味で、実際にTouchGenerationsに対象としているこの「大人のDSゴルフ」、たんなる既存のゴルフの延長だけで判断するのは間違っている気もする。非難するとすれば、本当に素人がこのゲームに触れ、「とても手に負えない」と思ってしまうバランスであったときだろう。素人でも、やっているうちに慣れてそこそこのスコアが出るならばよいのではなかろうか。何も-20とかのスコアを出すことがゴルフゲームの目的ではないし。
実際にゴルフをやってみればわかるが、本当のゴルフはめっちゃむずかしい。まっすぐボールを飛ばすだけでも一苦労。トップやだふらないように打つのでも一苦労なのだ。距離感も、全然分からない。パットも、ライン読むなんてとてもとても。アマチュアゴルファーのアベレージは100切ればいい方だ。

ただ、そんな状態でも、自然の中で球を打つという感覚が楽しいから、人気があるのである。この大人のDSゴルフについても、たとえ難しかった場合でも、その「触る」感覚で新規ユーザをどの程度引きつけ、熱中させられるのか、そこが勝負になってくるだろう。