3DSで出会い系にアクセスした女児が乱暴される事件が発生〜ペアレンタルロックは自ら解除

今や日本中の老若男女が持っている3DS。行楽地とかデパートとか行っても、子どもが夢中でプレイしていたり、デジカメがわりに写真をとっていたりする光景がよく見受けられます。

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その3DSではすれちがい通信を使ったりフレンドコードを通じた交流手段やネットへのアクセスなどが可能なわけですが、その中で先日、急遽2つのサービスが即日サービス中止となりました。

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理由としては「公序良俗に反する写真が送受信されてしまう事例が発生している」「現状ではこれらのサービスにおいてはすべてのお客様に安心してご利用いただける環境を提供することが困難」とのことでしたが、即日の中止というあまりに急な対応に「もしかしたら、警察とかから指導があったり実際にトラブルに発展している例などが存在し、速攻やめないといけない事態に追い込まれていたのでは?」と上記記事でも憶測していたのですが、それに該当してそうな事件が本日明らかとなりました。

3DSで出会い系にアクセスした女児が被害に〜ペアレンタルロックを自ら解除

今回報じられたのは、以下のもの。

3DSの出会い系に接続した女児を乱暴した疑い (読売新聞) - Yahoo!ニュース
3DSの出会い系に接続した女児を乱暴した疑い : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

事例としては3DSで出会い系に接続した12歳の女児が、ホテルで二人の容疑者に乱暴されたとのこと(一方は未遂)。ペアレンタルロックで親は3DSのインターネットブラウザに制限はかけていたようですが、この女児はそのロックを解除してアクセスしてしまったようです。ペアレンタルロックの暗証番号は4桁の数字なので、なんらかの手段で知ってしまったのかもしれませんね。好奇心によるものだったのかもしれません。

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容疑者の方は特に3DSを利用していたかどうかは不明で、上記ニュースでは「3DSを利用していた女児が被害にあった」という事例だけ。他のガラケースマホ、PCなどでもどれでも生じうる自称ではあるのですが、本当に低学年の子どもが持つこともおおい3DSだけに、大きく話題にされている形です。

報じてるのが、コンプガチャ騒動で先陣を切った読売新聞というのも、なるほどという感じはしますね。あれも、未成年の課金とかで問題視されてからの流れでしたから。この手の問題に熱心な記者かデスクがいるのでしょう。

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交換日記やうごメモサービス即日停止の引き金か〜さらなる施策の可能性も

今回の件は、3DSが犯罪に「利用された」というよりは「利用していた人が間接的に犯罪に巻き込まれた」という事例。ただ、任天堂にはこの事件の調査の関連で3DSのペアレンタルロックの仕組みであったり通信ログであったりと、警察から調査が入っていた可能性は大いにあります。そうした状況から任天堂が自社サービスで他に悪用されそうなものがないか徹底調査を行い、結果的に交換日記やうごメモで問題事象発覚、さらに構造的に防ぐのが大変ということで、事件が表沙汰になる前に急いで関連しそうなものを終了した、ということかもしれません。

任天堂は、「子供にも安心して提供できる物」という確かなブランドがあります。それが年末年始などのファミリー需要にもつながっていました。ですので、利用者にこうした被害が発生し、それがニュースになってしまうことはブランドイメージとして大きな痛手でしょう。以前、Wiiの時にリモコンで怪我をしたりストラップがちぎれたりといった事例に対して、ストラップのリコールとジャケット無料配布をしたりしたこともあります。

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今回も、懐事情的には厳しいところですが対策に積極的に乗り出し、イメージ回復に努めるのではないでしょうか?おそらく、ペアレンタルロックに関するさらなる注意喚起なども今後行われることでしょう。また、ペアレンタルロックの暗証番号をより複雑なものにするようなアップデートも入るかもしれませんね。そうした姿勢を見せないと、ヘタをすると公的機関などからの規制論議などに発展しかねませんし。任天堂以外の会社も、飛び火を恐れて同様の対策を打ち出す可能性もあります。

まず現時点としては、お子様をお持ちの親御さんはペアレンタルロックをかけること、暗証番号などを知られないようにすること、そしてネット利用におけるリテラシについて子供と話しあうことなどを真剣に考えるべきでしょうね。そもそも3DSがインターネット接続できること、ということを親がしっかり理解しておく必要もあるでしょう。子供に買い与えないというのも一つの選択なのかもしれませんが、安易にそういった手段に走らず、根本的なところでのコミュニケーション、情報教育を通じて被害防止に努めてられては、と思います。被害への入り口は、3DSだけではないのですから。

P.S.
毎日新聞が、また別の報道をしていますね。
わいせつ画像:ゲーム機で送信させる 女児被害、容疑者を書類送検 /茨城− 毎日jp(毎日新聞)
こちらは、3DSいつの間に交換日記で児童に裸の写真を送付させたというもの。サービス停止の直接の要因としてはこちらでしょうか。捕まってる容疑者も読売新聞の件とは異なっています。ただ、発表は両方茨城県警であり、ニュースの最後に「捜査過程で、当時11〜15歳の女児らへのわいせつ行為も発覚。県警は男4人を強姦(ごうかん)や強制わいせつなどの容疑で逮捕した」とあるので、こちらが読売新聞の件のように見えます。同じ出会い系サイトつながりとか、3DSでのアクセスログとか、そういう関連でしょうかね。容疑者側も3DSの機能を使っていた可能性が高そうです。果たして任天堂はどういったリアクションをとりますか。まずは「いつから状況を把握していたか」など、マスコミは掘り下げてもいいところでしょうね。