ドラゴンクエストX、スマホ版便利ツールに有料貨幣「ジェム」を導入〜元気玉をふくびきに交換・特別景品のふくびきも

Wii版で初め1.1で一度休止、その後WiiU版から復帰してもう1000時間以上プレイしているドラゴンクエストX

ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン(通常版) - Wii ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン (WiiU版)

ただ最近はどうも1.5の間延びアップデートでマンネリ感が強い感じ。日替わり討伐や魔法の迷宮などの日課だけは苦痛ながら続けていたのですが、GTA5やWiiFitUをがっつりやりはじめた関係で2週ほど前についに日課が中断。最近は時々やる程度で、チャージタイムも元気玉もたまりまくり、元気玉もいっぱいという状態になってしまっています。

さて、そのドラゴンクエストXですが、木曜日にver.1.5後期のバージョンアップがありました。

[アップデート] バージョン1.5(後期)情報 (2013/11/7 更新)|目覚めし冒険者の広場

そうび拡張クエが追加されたりコロシアムがプレオープンしたりといった大きなネタはあるのですが、やはりマイナーアップデートという感じですね。そんな中、スマホのおでかけ便利ツールも大型アップデートがあり、こちらで非常に大きな要素が導入されました。それは有料ゲーム内貨幣「ジェム」の販売と、それを利用した「プレミアムコンシェルジュ」というサービスの導入です。

[スマートフォン版]冒険者のおでかけ便利ツール 大型アップデート (2013/11/5)|目覚めし冒険者の広場

有料ゲーム内貨幣「ジェム」の導入〜資金決済法の適用を受け、利用期限は無し

プレミアムコンシェルジュでは、いくつかの機能を「ジェム」を使ってスマホ上から実行できます。元気玉をふくびき券に交換する、花畑に水をやる、バザーから落札する、バザーに出品する、ふくびきをひくといったところがジェム使用の機能ですね。

プレミアムコンシェルジュ機能説明 冒険者のおでかけ便利ツール|目覚めし冒険者の広場

ジェムは最初に無料で500個配布。その後1日一回までログインで10ジェムもらえます(便利ツールの立ち上げだけでももらました)。ジェムは100ジェム100円からの販売。まとめ買いをするとお得になる仕組みになっており、最大5800円で9600ジェム買える形になっています。

ちなみに任天堂が先日バンブラで導入発表した有料ゲーム内貨幣「トマト」。こちらは5ヶ月で腐る(期限付き)という制約が話題になりましたが、今回のジェムについては利用期限はありません。これは、スクエニが「資金決済法」という法律の適用を受けているためです。

バーチャルマネー(仮想通貨)を使ったオンラインゲームを運営したいと思っていますが、仮想通貨の利用につ... | ベンチャー・弁護士(企業法務)のクレア法律事務所
一般社団法人日本資金決済業協会|資金決済法について

6ヶ月を越える利用期限を持つゲーム内貨幣は、供託金の支払いや決められた表記を行うことが法律で決められています。任天堂は、売掛金の扱いや供託金のキャッシュフローへの影響などを懸念したためなのかどうかはわかりませんが、この法律の適用を回避するために5ヶ月という期限を設けてる感じですね。スクエニの方は、単純にこの法律の適用内での運用を行っているようです。なお資金決済法に基づく表記は、便利ツールのジェム購入のところから確認可能です。

間接的な「直接課金」〜客単価の上昇狙いか

しかし、この「元気玉の有料交換」は結構衝撃的でしたね。以前のドラクエTVで「元気玉を消化する別の案がある」みたいな話があったのですが、せいぜいカジノのコインへの交換ぐらいにしてくるのかとも思っていたのですが、まさかリアルマネーを要求してくるとは。元気玉は、本来は「プレイしないことがメリットにもなる」という制度のチャージタイムに基づくシステム。際限なくためられるとプレイしなくなることを懸念してかいままで440時間、交換先も20個までという制限があったのですが、これを「プレイしなくてもお金をだせばふくびき券に変えてあげるよ」と、リアルマネーを請求されるようになると、なんとも生々しい感じを覚えます。プレイしない人の「チャージタイムがもったいないなぁ」という感情につけこまれているというか。自分が以前一度引退したのも「チャージタイムが消化できなくなったから」なので、たしかに元気玉を期限のないものに交換できるというのは非常に魅力的ではあるのですが、リアルマネーがからむとうーん、という感じが。

これまでも、「アイテム課金はしません!」といいながら各種商品とのコラボが多く、ゲーム中のプレイが便利になるアイテムや特別な展示アイテムといったものをばらまいており、「むしろアイテム単体で売ってくれた方が、こっちは安くて助かるよ」というようなことがあったのですが、今回のも搦め手を使ってきている感じですね。「所有するふくびき券を有料で利用して、特別景品のふくびきを実施可能」なんて、間接的ですが有料ガチャを導入したようなものですしね。何かと搦め手ばかりで展開するのがなんとも印象が良くないですね、個人的には。

ちなみに、無料で500ジェム配布されていたので、ジェムふくびきを6回ほどやってみました。便利ツールでの特別景品はフィギュアなどで、フィギュアを積極的に自宅に展示している自分には非常に魅力的な景品。なにせ、WiiUのサントラもオルゴールが欲しかったために3500円で買っちゃったぐらいですからね。6回引いた結果、6等x2、7等x2、8等x2。モンスターのフィギュアが2個もらえたのはよかったですね。ただ、まほうの小びんとか聖水があたるとかなり「あー」という感じになってしまいます。もったいないなぁ、と。ちなみに一回20ジェム。リアルマネーで20円。100回ふくびきすると2000円ですか。うーん、フィギュアは欲しいが、ガチャってのがきついですね。いくら支払えばそろうかわかりませんから。ソーシャルゲームやっている人は抵抗なく何万も投資できちゃうのかもしれませんが。とりあえず一日10もらえるものでちまちま挑戦、という感じでしょうか。

それ以外の、バザーの落札とか水やりもなかなか憎いところをせめて来ますよね。水やりは、レア度アップとかかなり生々しい表現も。さらに、フレンドや近隣住人に対して有料で水やりもできるというのも、なかなか生々しい。お付き合いで「めんどうだなぁ」と思いながらも近隣の水やりとかやってたりしますからね。その足元をみた有料課金でしょうか。うちの近隣はある時から花を収穫しなくなり常に咲き誇っている状態になっていて、自分もそれを見て察してからはやらなくなりましたけどね。バザーも、お買い得品を漁っている人は思わず課金してでもつかいたくなる機能かも。

こうしてみると、たしかにどれも便利なものが多く、「タダで便利になってもらっては困る」ということでの有料というのは、まあ理にかなっているといえばかなってます。スクエニもビジネスですし、月額制という今時すくない課金体系では「もっと払ってくれそうな客」からの集金効率が悪かったので、こうした便利機能の導入で客単価をあげていこうという目論見なんでしょうね。間接的ながらある意味直接的な課金なのが今回のジェム、という印象です。

この先の「有料ゲーム内貨幣」の展開は

今回導入されて物議をかもした有料ゲーム内貨幣、ジェム。ソーシャルゲームでは当たり前のように導入されているもので、ソーシャルに積極的なスクエニ的にも、ある意味自然な流れとは言えます。月額固定という仕組みながら、各種コラボアイテム濫発していた経緯からみても、むしろこういう展開の方が素直な感じもします。いっそのこと、過去の「アイテム課金はしない」発言を反故にして直接的なものにしてしまってもいい気もするんですけどね、ここまでくると。いくら間接的にしようと、スクエニ側の意図は見え見えなわけですから。

現状、2.0まではいまいちモチベーションが上がっていないドラクエX。便利ツールの機能はたしかに魅力的で便利なのですが、これがモチベーションの向上につながるかというとなんとも微妙なところも。この先ジェムでどんな新たな課金要素が入ってくるかもいろいろ戦々恐々とするところがありますね。

とりあえず、2.0はすでにWiiU版を予約済みでプレイするつもりですが、モチベーション的なものは果たしてどうなるかは自分でもわかりません。状況をみながら、どんな感じでプレイするのかは考えていきたいと思います。