3DS「コードオブプリンセス」感想〜ガーヒー遺伝子は感じるも粗も

4/19に発売されたソフトで一番の注目はファイアーエムブレム覚醒。一方で、古きセガサターンユーザーからの視線を強く浴びていたのがコードオブプリンセスになります。

CODE OF PRINCESS - 3DS

CODE OF PRINCESS - 3DS

自分も何度かこのブログで話題に取り上げています。

ガーディアンヒーローズの正統後継的ソフト〜3DS「コード・オブ・プリンセス」体験会レポート - わぱのつれづれ日記

自分はFE覚醒と一緒にAmazonで予約して購入。両方まとめて届いていました。とりあえず、ざっとプレイしアリーでストーリーモードをクリア。インターネットプレイも数戦行った状態で、感想を述べてみたいと思います。

「もっさり感」のあるプレイ〜キャラにより差あり

まず、買ってそうそうはストーリーモードで使えるキャラが主人公の姫ソランジュだけ。ストーリーモードでは合計4人使えるのですが、残りの3人は数ステージクリアすると使えるようになります。このソランジュなのですが、大剣をもったキャラでリーチが長く多段ヒットするのですが攻撃自体はモーションが大きい細かい攻撃連打というキャラではありません。さらに、ゲーム中敵が増えてくると結構処理落ちで1、2割ぐらいスピードが遅くなるところもあり、ネットでも結構「もっさり感」が話題になっていたように思います。

自分もそれは感じました。敵がいないときとかは結構フレーム落ちも少なく動作も軽快だったりするんですよね。ただ、あまりこのもっさりの印象に縛られるのも何なので、途中で2番目のキャラで盗賊のアリーに変更。こちらはリーチはない代わりにダッシュ攻撃(→→A)で直線上の敵を一気にまとめ切りしたり、小攻撃(B)の連打がつながったりできますし、元々のスピード(移動速度)のパラメータも高めだったので。アリーでプレイ後はそこまでモッサリ感は感じませんでした。

少ない技の組み合わせ〜やりこむと味あり

技としては、組み合わせは非常にシンプル。大Aと小B、これに十字キーの入力を組み合わせるだけ。あとは方向キー2連続入力との組み合わせ、これとさらに空中での攻撃があります。全てのキャラでこれはだいたい共通。キャラによって一部無い操作があったりもしますが、大きな差はありません。レベルアップでもステータスをアップさせるだけで技の増加などはありません。その辺は徐々に技が増えて行ったり属性を変えることができる閃乱カグラとは違うところですね。

閃乱カグラ -少女達の真影- (特典なし) - 3DS

閃乱カグラ -少女達の真影- (特典なし) - 3DS

ただ、それでもこの限られたコマンドであっても、うまく使いこなさないと途中から厳しくなってきます。敵が結構強いんですよね。中盤ぐらいまではガチャプレイでも行けるのですが、途中のボスが出てくるあたりから、適切な技の出すタイミング、種類の選別が必要になってきます。この辺がうまくできて強敵を倒すことが出来たりすると結構な達成感があって面白いです。

実際、自分は途中で3回ぐらいかなり大きくハマりましたね。ただ、このゲームは追加クエストなどが大量に選べるようになっているので、こちらでレベルを上げれば徐々に楽になってきます。また、アイテムの選択も重要。装備によってはボス的に多くダメージを与えたり、特定の攻撃を無効化できたりします。終盤で手に入るあるお守りを使ったところ、最後の方はちょっと簡単になりすぎたぐらいでした。ラスト数戦は苦戦はしたものの一発クリアしてしまったため、拍子抜けしたところも。

ゲーム的にはバーストが結構重要な要素。Xボタンで発動するのですが、これはXでオフにしないとずっとMP消耗してしまい、最初気がつかずよくMPが空になっていました。バースト出した瞬間相手が硬直するので、この隙にYボタンでロックオンのターゲットを付けるのが基本戦略でしたね。ロックオンすると、他のキャラを吹っ飛ばし攻撃すると自動でロックオンされた敵に飛んでいき誘爆してくれます。ボスに最初に近づいてバースト→ロックオン、離れて雑魚を吹き飛ばしてダメージ、なんてのも効果的でした。

ストーリーモードはかなり癖あり

そのストーリーモードそのものですが、ファミ通レビューでも書いてあったようにかなりの癖があります。単におちゃらけたノリというのだけでなく、妙にネットスラングが飛び交うのが寒いというか。シュタゲのダルみたいな感じで使ってくるので、違和感が半端ないです。イカ娘の言葉を敵キャラがずっと使い続けるのもうざかったですね。ゾゾ子が髑髏からしゃべっているという設定があるのですが、静止画で口パクも無いのでさっぱり伝わってこない、ていうのもかなりアレな感じでした。ストーリーも中盤を越えたあたりからはだいぶ盛り上がってくるのですが、まあそれでも過剰な期待は禁物です。

それから、ストーリーの一クエストがかなり細切れなのも気になりました。ガーヒーとかであれば一ステージにまとめられているようなものでも、4つぐらいのクエストに分断されていたりします。クエスト失敗でやり直すときはまあいいのですが、そうでないとぶつ切り感がするというか。また一つのクエストはせいぜい3〜4画面分ぐらいで閉じており、その中で全部倒すかボスを倒すかの繰り返し。横にどんどん展開していく通常のベルトスクロールアクションのようなノリがないのも、単調さを演出しているように感じました。

あと、各キャラでストーリーモードがほぼ共通なのも。途中でソランジュからアリーへ切り替えたのですが、その
途中のステージがデモ部分も含めて同じなのがいまいち。これなら、クエストをクリアしたフラグぐらい4キャラで共有化して、二度手間かけさせない作りにしてほしかったです。

大量の使用キャラ〜フリープレイでは裏技で解禁可能

ガーディアンヒーローズと同様、シナリオモードなどをプレイすることで、使用できるキャラは敵キャラやモブを含めどんどん増えてきます。ただ、これは最初は対戦モードでしか選択できません。一人プレイだと全然使えないことになり失望感が出ていたのですが、発売翌日にニコニコ生放送で放送された高橋名人の「ゲッチャ」という番組で高橋名人が「楽屋で聞いた」と裏技を公開しています。

昨日のバイオハザードとコード・オブ・プリンセス|高橋名人オフィシャルブログ「16連射のつぶやき」Powered by Ameba

選択の仕方はタイトルでモード選択時に「L+Rを押しながらA」でメニュー選択すること。これによりフリープレイ、追加クエストでも複数キャラが使えるようになり、個別に育成も出来るようになります。お婆さんを極める、なんてことも可能。放送では「いまどき裏技ってのが面白くておもわず」と名人が反省しているところもありましたが、これはファンは喜んでいたので早めに公開して正解だったと思います。スタジオ最前線の近藤氏の話っぷりでは、他にも普通に解放される条件はありそうでしたけど。他にも、出演陣の対戦でキャラをランダム選択したら、ラスボスが選択されてしまうというなかなかなカオスな放送でした。販売翌日なのにw。

インターネットプレイは仕様に難有り

インターネットプレイですが、一つのステージを協力してプレイするモード、そして対戦するモードがあります。対戦も、ランクを競うランクモードと、単に対戦するだけのフリーモードがあります。

まず、根本的に面倒くさいところとして「一回のプレイごとに部屋が解散されること」があります。自分が作る、もしくは他人が作った部屋に参加しないとプレイ出来ないのですが、連戦ができない仕様なんですよね。人が少ないとマッチングに時間がかかることもありますし、スムーズにいったとしてもそれなり手間はかかります。あと、結構ラグが気になるところも。対戦していて固まってしまうようなときがあります。それから、ルームに接続した瞬間にエラーとかも頻発することがありますね。スムーズなときはスムーズなんですけど。

また対戦時のレベルについてですが、基本値は10でそれにプラスしてゲーム内ゴールドを使うことで上乗せできます。とはいっても、連戦できない仕様ですしそういったブーストを掛ける意味がどれほどあるか。強弱に差があると、一方的な対戦になることがあります。そういった場合でも試合終了まで見ないといけないので、これが結構たるいこともあります。

ランク戦については、近い順位の人と戦い、勝ち負けでランクが変動します。ゲーム後登録するかどうかは自分で選べますので、勝ったときだけ登録とかも出来る分、比較的気軽に遊べるでしょうか。また、インターネットプレイでの勝ち負けにより、アイテムが貰えたりします。結構良いアイテムが貰えたりするので、一度はプレイしてみるといいかと思います。

まとめ〜ガーヒーらしさは垣間見えるもあと一歩

以上、ざっと感想をまとまりもなく書いてきましたが、全体の感想としては「まあ面白いけど、あと一歩かなぁ」という感じ。ガーヒーのスタッフによる後継的ソフトということで過剰に期待しすぎたというところもあるかもしれません。決してクソゲーという訳ではないんですが、ガーヒーの8割の出来、みたいな印象。ガーヒー自体が今から見ればやはり古いところもあるわけですし、そうした現在の目線で見ると凡ゲーと良ゲーの間ぐらいかなぁ、という印象です。

爽快感という意味だけですと、個人的には閃乱カグラの方がありました。ただ、あっちは爽快感重視で敵は棒立ち、ヘタに反撃されるとゲームスピードが速すぎて反応しきれないというところはありました。そのため要するに無双ゲーになってしまっていて戦略性がいまいち、やりこみ切れないところもあったのですが、コープリの方はある程度見切りも入れてプレイできる分味はあるかもしせん。バーストはオンオフができるので、これが結構多用される感じでしょうか。特にオンライン対戦だと。

全体としてガーヒーの遺伝子は感じたものの、元からあった粗同様、こっちもちょくちょく粗が見受けられるという感じ。いろいろ惜しい感じがするソフトですね。つまらないことは無いんですが、いろいろ個人的にプッシュしてきたところからすると物足りないというか。この出来だと次があるかどうかはわからないですが、いろいろ課題点はネットでも上げられているので、それらを踏まえて次の作品では頑張って欲しいところです。