Nintendo Direct第4回配信〜3DS本体更新でフォルダ&パッチに対応

本日12時から開催されたニンテンドーダイレクト第4回。

Nintendo Direct 2012.4.21|Nintendo

今回はプレゼン40分、各種映像がその後17分と事前告知されていました。1時間の内容ですが、また実に密度の高い内容でしたね。前回同様、基本的には既報のタイトルの具体化がメインなのですが、単純に数がしっかりあること、その紹介映像なども初のゲーム画面だったりと内容を期待していた人にとって価値のある映像だったことなどが、密度の高さを感じる要因となっていると思われます。ソフトも無いのにクリエーターの意気込みや企画もので引き伸ばしても心に響かないってことですかね、具体性が無いと。

秋にかけて充実度を増すソフト群

さて、ソフト関係では2DマリオがNewマリ2として8月発売。閃乱カグラBurstとまさかの同月発売に。カグラの紹介はDirectの中では無かったですが、カグラの高木氏は「最強の2本目3本目として」と意気込んでいます。オタクゲーム買うのが恥ずかしい人が「いやぁ、Newマリ2出るからさ」とか口実付けて買う光景が見られるのでしょうかw。その他、ぶつ森が「とびだせ どうぶつの森」と正式発表。こちらは秋発売となっています。8〜10月辺りに3DSの主力ソフトを持ってきたのは、やはりWiiUがあるからなでしょう。6月頭のE3でWiiUの詳細、また年末商戦と思われるロンチソフトの発表がいろいろされるでしょうし。
世界樹の迷宮IV 伝承の巨神 - 3DS カルドセプト - 3DS ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D - 3DS

その他、サードの作品も世界樹ドラクエモンスターズカルドセプトなどやりこみ度のありそうなソフトも6,7と詰まっています。夏、そして秋に向けて着実にソフトが埋まってきている感じですね。6月序盤が薄い感じですが、これはE3発表を意識してか。あとは後半にポケモンがあるというところもあるでしょうが。Vitaが6月にP4Gがあるので、ここでどれだけアピールできるかですね。

本体機能更新でついにフォルダとパッチに対応

そして、個人的には今回一番のビックニュースは本体更新。2つの機能としてフォルダとパッチ対応があります。

まずはフォルダ機能。これは、iPhoneでのiOS4で目玉機能としてあげられ、今ではすっかり定着した感のあるものですね。3DSも、E3映像や体験版とかも全部ホーム画面に並ぶため、非常に鬱陶しくなっていたところで、いよいよ消すかと思っていた矢先だったので、これは非常にうれしいです。フォルダには名前をつけることが出来、その1文字目が表示される模様。小さくても識別可能ないいアイデアだとは思いますが、できればフォルダの色分けにも対応して欲しいところです。あと、発想がいかにも日本的というか。感じが使える日本とアルファベットしかない国では、識別性にかなり差が出てしまいそうに思います。せめてアルファベットなら2文字は出たほうがいいかと。文句を言っていればまた改善されるかもしれませんので、どんどん皆さん主張しましょう。

そして何より大きいのがパッチ機能。昨今の3DSの話題作で連続して起きていたバグ騒動。これのために、自分もパッチ機能は「最終手段」として必要性を感じており、本ブログでも主張していました。

キングダムハーツ3Dで進行不可のバグ発覚〜3DSの課題が浮き彫りに - わぱのつれづれ日記

自分のが記事が別に見られているわけじゃないんでしょうが、こうして任天堂に対して改善を希望して、それが通ると嬉しいですね。本当に相手のことを思うのならば、不満に思うことは堂々とコメントすべきだと改めて思います。アンチに攻撃されるのが気にくわないからとメーカーの不備を擁護することは、結局メーカーのためにも消費者のためにもなりませんから。

気になるパッチの運用方法・ルール

とはいえ、パッチも具体的にどんな感じになるかは気になります。まずひとつは配信手段。マリカ7についてはまず4/25の本体更新に併せてパッチ配信されるそうですが、これはどうもeShopから自分でダウンロードしなければならない感じですね。本体更新前に発売されたソフトには、当然ソフト側にパッチを直接取得するような機構もないでしょうし、こういった対応にせざるを得ないということでしょうか。ただ、できれば今後新ファームに対応するソフトであれば、ゲーム内からダウンロードするなどの仕組みも予めライブラリなどでメーカーが手軽に実装できるようになっているといいなと思います。360でもPS3でも、起動時にパッチチェックして更新したりするわけですし。かといって、携帯ゲーム機ではオフラインでプレイする機会も往々にしてありますし、子供も多いので家に無線ネット環境が無い人もいるでしょう。そういう場合のために店頭のニンテンドー3DSステーションで更新できる仕組みも必要でしょうね。

ニンテンドー3DS|3DSステーション|Nintendo

それ以外のパッチの要素としては、サイズと頻度。3DSの付属のSDカードは2GB。Vitaと比べて汎用のものが使えるので、例えば高速で定番の東芝16GB(通称:白芝)を買っても2000円とかで買えてしまいます。

東芝 SDHC 16GB Class10 海外パッケージ品

東芝 SDHC 16GB Class10 海外パッケージ品

それでも、できるかぎり2GBで十分運用できる範囲でのパッチにとどめておいて欲しいです。店頭端末でeShopとか使うのでも、1GBとかダウンロードなんて無理がありますし。あくまでプログラムの実行データの修正など、数MBぐらいで終わるような縛りを任天堂側でルールを作っておいてほしいですね。また、頻度についても頻繁にやられるとうっとうしいので、回数が増えてくるとペナルティを課すとか、そうしたメーカーに対する抑止性を設けて欲しいです。とかくパッチは「あとから直せばいい、修正すればいいや」という、メーカーのコスト削減・期間削減の逃げ道に使われがちなので。散々他のハードでも見せられているだけに、このあたりのハンドルは任天堂はしっかりしておくべきだと思います。

あとはプロテクト関係ですね。パッチの仕組みとしては、おそらくOSで刺さっているソフトのIDなどを取得し、ソフト起動前にメモリの一部からジャンプしてパッチ側に処理を飛ばす、みたいな処理が行われるように思います。カード自体を書き換える仕組みがあるのかどうかしりませんが、カード側を書き換えるとなるとうっかりアップデート中にカード抜いた時とかが怖すぎますし。ただ、こうしたプログラム処理のバイパスはハッキングなどの踏み台になる可能性は考えられますので、そのあたりのプロテクションがしっかりしていることを祈ります。

気になる各種不具合ソフトの対応

そして、気になるのはマリカ7以外のソフト、今後のソフトの対応。まずライブプラスについては放送内でも触れていましたし、HPでもパッチで対応する旨が告知されています。

(cache) 「NEWラブプラス」更新データ配信につきまして

KH3Dは放送で触れられましたが、まだ告知はありません。それから不具合情報が公式に報告されているMH3G初音ミクmiraiについては、パッチがあることすらまだ不明ですね。せっかく本体機能が実装されるのですし対応してくるソフトもあるので、これらもぜひ対応して欲しいところです。これで対応しないようなら、単にメーカーが「バグ修正コストを惜しんでいる、顧客を軽視してる」とみなされても仕方ないと思うので。「バグを出したら放置できない」「その場合は追加コストが発生するので発売までにしっかりバグ取りする」こうした覚悟をメーカーには持っていただきたいです。

まとめ:引き続きユーザー満足度の高まる製品作り・改善を

以上、本日のニンテンドーダイレクトについて、自分の興味を引いたところを中心にコメントしてみました。ソフトが弾が揃っている分、充実の内容でしたが、やはり個人的には本体機能更新に注目ですね。

大震災、ロンチの苦戦、ソーシャルの対応、スマホ普及など、任天堂は非常に厳しい立場に置かれており、いまだ世間や投資家などからは冷たい視線を浴びています。その中で、これまでどおりのゲーム部分の量、質で真摯にアピールしてきているところは好感がもてると言えるでしょう。

とはいえ、まだまだハードルはいろいろあります。3DSはパッチなどの対応を行いますが、まだまだ改善できるところもあるでしょう。Touch Generationのような、新しい顧客層をつかむソフトがまだあまり出てきていませんし。WiiUも、コンシューマー全体が厳しい中、HD後発として出てくるという非常に厳しい状態です。

一ユーザーとしてはこれからも任天堂に頑張って欲しいと思っていますので、今後も気になる改善点などがあれば随時ブログなどで触れていきたいと思っています。どのメーカーに対してもそうですが、ファンはただ単にメーカーを盲信して許容し甘やかすのではなく、時には厳しく、時には称賛する、そういった熱い思いで接した方がいいと思いますね。良いものは良い、悪いものは悪い。それを正しく意見表明していくことが正しい改善へのひとつの指針と鳴ると思います。過剰に問題を誇張して煽る、時には捏造する、逆にそれが嫌だから問題を隠蔽する、隠す、こうした行為は、コンテンツという意味ではマイナスだと思うので。ゲーム文化として、消費者とメーカーがともに健全に進んでいけるといいなと思います。