ドリームクラブZEROの製作でトラブル〜契約関連で裁判沙汰に

アイマスのフォロワー的立ち位置からスタートしながら、多くのファンを集め確固たる地位を気づいた感のあるドリームクラブ。その続編のドリームクラブZEROが、年内発売を予定していたものの、先日延期が発表となりました。

DREAM C CLUB(ドリームクラブ) ZERO - Xbox360

DREAM C CLUB(ドリームクラブ) ZERO - Xbox360

『ドリームクラブZERO』の発売日が延期、CEROはDに - ファミ通.com

その際の公式謝罪動画がかなりふざけた内容で話題にもなっていましたね。

ここまでは比較的笑い話でも済みそうな感じだったのですが、ここに来て急に生臭い話が出てきました。それが、以下のインタビュー記事。

「ドリームクラブ ゼロ」発売延期の真相か、シナリオ制作費未払いの件についてTeam N.G.Xにインタビュー - GIGAZINE

上記インタビューによれば、なんでもドリームクラブZEROのシナリオを担当した、D3の下請けタムソフトの孫請け、Team N.G.Xというところが、製作費用未払い問題でタムソフト側と係争中ということです。Gigazineというゴシップメディアなので、全てをそっくりそのまま素直に捉えることを危険ですが、裁判ですでに争っている事項を述べているのだとすると、ある程度信頼の置けるところもあります。

このインタビューを見る限りだと、タムソフト側が仕様があまり決まっていない状態で下請けであるNGXに仕事を投げ、その後要求が変わったにも関わらず契約の見直しなどをせず、最終的にNGXが実施した作業量とタムソフト側の想定とでズレがあった、という感じでしょうか。しかし、半額だけ払って、残りはここでやめるなら支払わない、とか、そもそも下請けに不利になる形で要求を変えそのまま押し付けていくところなどは、「下請法」という法律にがっつり抵触してしまいそうな気がしてしまいます。もっとも、あくまで係争中の一方側の意見しか出ていない状態ですし、おうおうとして争っている双方で意見の食い違いもあるので、このインタビューだけでは判断しきれませんが。

ゲームイメージのためにも早急な解決を

通常、こうした揉め事になっても、お互い今後も仕事を続けていく関係上、なんだかんだで妥協して流されることが多いかと思います。一方で、そういった場合はどうしても仕事をもらう側の下請けが泣きをみることも多く、それを救済する意味もあって下請法という法律が整備されているわけです。そうしたことを考えると、裁判自体はNGXのほうが有利かもしれません。それでも普通だと、今後仕事で干されたりするリスクを考えて裁判は起こさないものだと思うのですが、それでも起こしたということは、よほど感情的に我慢しがたいことがあったのかもしれません。もしかしたら、謝罪動画の内容なども、神経を逆撫でした可能性もありますね。

今回、こうして裁判が起きてしまった以上、タムソフトだけでなく発注元のD3、そしてドリームクラブZEROという作品そのもののイメージにも悪影響を与えてしまっています。下請法というものもありますし、作品のイメージをこれ以上悪化させないためにも、タムソフトが素直にお金を払い、騒動を収めるのが得策だとは思うんですけどね。ファンは別に、こうした開発側の大人の事情のドロドロしたところなんて、特に見たくもないわけですから。醜態をさらすのを一刻も早く収めていただけたらな、と思います。