PS3の実機写真レポート 〜 60GB版と20GB版の違い

発売まで1ヶ月を切った状態ながらいまだCMも始まらないPS3。ただ、徐々に情報は増えてきている感じです。その一つとしてITmediaで実機を使った写真レポートが出ています。

ITmedia +D Games:写真で見るプレイステーション 3――その1:本体ってこうなってました (1/2)

圧巻な本体サイズ

まず、初っぱなのPSP、薄型PS2、通常PS2との比較からして壮観ですね。はてなブックマークで「人類進化史を見るようだ」とコメントがありましたが、たしかにそんな感じですw。というか、手前2つは両方PS3なんですけどね。パースがかかっているせいで自然に大きさ順に並んでいるように見えるのが不思議です。
しかし、薄型PS2を「かさばらなくていいから買った」というようなユーザって、これほどまでに大きいものを「PS2と互換性があってPS2を置き換えられるからPS3」という理由で買うことってあり得るんでしょうか?PS3PS2互換機能って、基本的に薄型でないPS2ユーザ用な印象がしますね。

後から内蔵不可?なメモリカードスロットと無線LAN

60GB版と20G版との大きな違いとして、HDD容量以外にも「メモリーカードスロット」と「無線LAN」があります。まずはメモリーカードスロット。
ディスク挿入口の左側のカバーが開き、ここにメモリカードスロットが用意されてます。カバーが半透明でしゃれてますね。しかし、20GB版はここがそもそも開かないとのこと。自分はてっきりPCの空きスロットのようになっていて、必要なときに後から内蔵メモリカードスロットを買って追加できるのかと思っていたのですが、どうもそうではない雰囲気です。そうなると、メモリカードスロットはどうするんでしょうね?PC用の汎用USBメモリスロットが使えるんでしょうか?もしくはUSBメモリとか。わざわざ汎用の規格満載にして「コンピュータ」を高らかにうたっているのですから、さすがにその程度の柔軟性はあると思いたいのですが。


無線LANの方も、60GB版と20GB版とで機構の違いがあるようです。写真にあるように、アクセスランプの有無で明確に差があるようです。これも、本体そのものの機構なので、後から追加できるというもののようには見えません。あとから無線LAN機能をつけるとすると、やはりUSBタイプの無線LANアダプタが使えると応用性が高まるんですけど、こちらは大抵アダプタ側でドライバを用意していますからね。さすがに、PS3専用のドライバは必要と鳴ってくるでしょう。ドライバだけ無償配布とかだったらいいですけど、それだとアダプタ販売側のメリットが薄いので、やはり専用アダプタになりそうな気がします。

交換可能?なHDD

一方、HDDについては、ある程度交換可能な感じはします。PS3を縦置きしたときに底面となる部分に、着脱可能な感じの切れ込みが見えます。どうやってイジェクトするのか、この写真からだとよく読み取れませんが、とりあえず交換の希望は持てます。
ただ、交換した場合、フォーマットとかがどんな感じになるかですね。PS2でもBBUnitで最初にフォーマット作業が必要でしたが、その程度の簡単操作でHDD交換できるのならいいのですが。現状では、PS3でどの程度HDDが必要となるのかよく分かりませんしね。インストールゲームが中心だと20GBどころか60GBでもあっという間に使い切ってしまうでしょうから、交換機能は重要でしょう(無論、1万以上かかるでしょうけど)。


しかし、この本体写真を見ても、指紋とか厳しい感じですね。据置なのでそんなに触るものでもないとは思いますが、指紋でべたべたになりそう。感じとしてはでっかいPSPみたいな質感です。

最初に有線で認識処理が必要なPS3コントローラ

振動機能がはずされていますが、有線でも無線でもプレイ可能なコントローラ。しかし、ちょっと気になるコメントも書かれています。

 なお、コントローラーを認識させるためには、一度プレイステーション 3に有線でつないでから「PSボタン」を押す必要がある。認識したあとは無線での利用が可能だ。

おそらく、初回起動時にPS3側に認識させるために必要なだけだとは思いますが、これって混乱をよびそうな印象。いきなりワイヤレスでプレイしようとしてコントローラが全くきかない、と、とまどうユーザが出てくる気がします。自分の持っているロジのワイヤレスコントローラも、確かに受信部にボタンがあって認識処理は必要ですし、Wiiでも本体にSyncボタンがあるので、同様の問題を抱えている気はしますが。
(ちなみに、もし毎回PS3を起動するたびに一度有線でつながないといけないなら大問題ですけど、さすがにそれはないかな?)

60GB版と20GB版、買うならどっち?

さて、このように一応違いはいくつかある60GB版と20GB版のPS3。その初回出荷数や60GB版の価格の情報が、桃太郎王国のブログで出ています。

ぐんそうブログ:PS3本体予約開始

60GB版は62800円。20GB版の49980円に比べて12820円高い形ですね。以下のいーでじでも62790円という値付けをしているので、大体どこも同じような値段を付けそうな印象ですね(税抜き価格がでかいのは気になりますが…)。
【楽天市場】【PS3】プレイステーション3本体:いーでじ!!楽天市場ゲーム館


ここで、PCパーツから見てこの値段差が妥当かどうか、ちょっと見てみましょう。
まずはHDD。20GB SATAHDDはすでにあまり出回っておらず、ちょっと割高な8000円ぐらい、60GB SATAは11000円ぐらいというところでしょうか。価格差は約3000円。2.5インチHDDはやはり高いですね。
2.5インチシリアルATAハードディスク 容量: 〜40GB 商品検索 - ベストゲート
2.5インチシリアルATAハードディスク 容量: 60〜80GB 商品検索 - ベストゲート

あと、USB無線LANアダプタは大体3000円〜4000円ぐらいですかね。メモリカードリーダーはピンキリですが大体1000〜2000円でしょうか?
無線LANアダプタ 商品・価格 一覧 - coneco.net
メモリカードリーダー 商品・価格 一覧 - coneco.net


以上の分析によれば、20GB版と60GB版のパーツレベルでの価格差は7000円〜9000円というところでしょうか?専用のギミックはあるとはいえ、12820円差というのは、ちょっと割高な印象は受けますね。(もっとも、20GBのHDDが部品レベルでは激安というのなら妥当なのかも知れませんが。)


こうしてみると、最初からメモリカード無線LAN機能を内蔵型ですっきりした形で欲しいなら、60GB版もあり、そうでないなら、20GB版でいい、と言う感じでしょうか。もっとも、これはあくまで純正以外のUSB接続機器が使えること前提ですが。SCE純正品しか使えないとなると、もっと価格がつり上げてきそうですので、話は全然変わってきます。PS3発売までに、これはSCEがしっかりと詳細を公表する義務責任があるでしょう。すでに予約受付も開始されているだけに、早急なアナウンスを希望します。


とにかく、発売まで1ヶ月を切っている状態。PS3購入希望者はいろいろな決断が迫られる状態ですね。桃太郎王国の記事によれば、この系列店では20GB版と60GB版は同数程度の入荷のようです。果たして、最初に購入するユーザはどういった決断を下し、どういった争奪戦が繰り広げられるのでしょうか。