グラフで比較するとDSLiteとPSPの販売台数にそれほど差はない。むしろ今後PSPの方が勢いを感じられる。

E3のPS3の価格発表以来、そのあまりの高さのため、グラフを工夫することで、いかにしてPS3を安く見せようかという取り組みが盛んになされました。といっても、しょっぱなからネタのオンパレードでしたがw。
PS3とwii - グラフで比較するとそれほど差はないAA集
ちなみに、これらは今や英訳、Flash化までされ、海外の掲示板などでも話題になっていたりします。

グラフで比較するとそれほど差はないのガイドライン 支援FLASH置き場

こういったグラフにあり得ない加工を施し、印象操作しようという取り組みは、昔からよく取られる手法です。ただ、どっちかというと安っぽい方法ですよね。あとはスペック競争しているところとか。

テレビゲームハード・ソフト マーケット調査(集計期間:2006年5月22日〜2006年5月28日 ) / ファミ通.com

この推定ハード販売台数グラフ。なんと、DSLiteのグラフが途中で省略されちゃってます。ちなみに、2chにこれを正しい縮尺で改変した画像が載っています。
グラフ画像(省略なし)
まあ、これを見ても分かるように、DSLiteが圧倒的に売れているのは確か。縦方向の長さをあわせてしまえば、DSLite以外のグラフはどれも底辺にはいつくばってしまうことでしょう。他のグラフの大小が見えるように、DSLiteの縮尺をなおしたかった気持ちも分からないではありません。

問題は、ようはファミ通はこのグラフで何を言いたかったか、ということなんです。ただ単にDSLiteが売れていることだけを言うのであれば、別にDSLiteのグラフを途中省略する必要はありません。どう考えても、ファミ通的にはこのグラフで、「PSPPS2もほかよりは売れている」と言いたかったようにしか見えないのです。その証拠に、DSLiteの省略の仕方が中途半端。なまじ60000で区切っているため、5000台以下のDSやGBAなどは他の機種同様地をはっているようにしか見えないわけです。まあ、かといって3万台で区切ってしまうとPSPDSLiteの差がほとんど無いように見えてしまうため、あからさまにインチキくさくなります。それをさけたかったと言うところもあるんでしょうね。

いずれにしろ、グラフというのは出す側の意図によっていくらでも操作でき、なおかつグラフィカルで印象操作しやすいのも事実です。ですから、学術的な場面では、おかしな基準でグラフがかかれていると厳しいチェックや非難が入るわけで、作る方が非常に注意して客観的視点で作らなければいけないものな訳です。自分の商品が売れるよう、メーカー側の人間が誇張気味にグラフを作ることは、まだ分からないでもありません。ただ、ただの一ゲーム雑誌であり、大手マスコミも参考にしているようなファミ通が、わざわざ印象操作をする必要はありません。特に、こうしたシンプルなデータに関してはなおのことです。

いまどきこの程度の小手先の技にだまされるのは情報弱者ぐらいでしょうが、そうした人が未だに存在することも事実。一番多く情報を発信しているところがこうした腐っていくと、それに関連する全体が腐っていくものです。政治や国などもそう。ファミ通は、もう少し自分たちの影響力をわきまえた公正な態度で臨んでほしいものですね。