PSP「海腹川背Portable」初日販売本数は約1800本〜出荷は2万本

今週はPSPで「モンスターハンターポータブル2nd G」が発売。PSPを引っ張るキラーソフトとして、非常に大きな波を感じさせる好調な売れ行きを見せているようです。

モンスターハンターポータブル 2nd G - PSP

モンスターハンターポータブル 2nd G - PSP

忍さんのところの速報では初日で67万本。初回出荷が90万本ぐらいかと言われていますので、あっという間に初回分は捌けてしまいそうな勢いですね。

PSP「モンスターハンターポータブル 2nd G」初日67万本の特大ヒット、他|忍之閻魔帳

一方、MHP2Gで盛り上がるPSPにおいて、もう一つ別の意味で注目を集めていた作品が発売されました。それは「海腹川背 Portable」です。

海腹川背 Portable

海腹川背 Portable

「ありえない挙動」で注目

海腹川背は、そのかわいいキャラクターもさることながら、独特の挙動を示すルアーアクションが特徴で、コアなファンを多く抱えた名作。その移植版ということで注目を集めたタイトルです。ただ、その注目は開発スタッフや体験版などで、別の方向での注目へと変わっていったようです。このあたりは、以下のWikiをご覧頂くのがいいでしょう。

海腹川背Portable要望まとめwiki - トップページ

簡単に言えば、ゲームの要であるルアーアクションの挙動があり得ないことになっている、という感じですね。具体的に何が変なのかは以下の動画が分かりやすいかと思います。

ネタが技術的なものだけに、スラッシュドットなんかでもかなり話題になっていますね。

スラッシュドット・ジャパン | 海腹川背portableは地雷らしい?

開発スタッフは伝説的なバグゲー「カルドセプトサーガ」を開発したことで有名なロケットスタジオという会社。この会社自体はいろいろなゲームの開発を行っているようですが、よりによって名作の移植で同じようなレベルの失敗を繰り返すというのは、ちょっと頂けないですよね。そして、体験版の段階で判明していたのに発売を強行したMMVが責められるのも致し方のないことでしょう。

初日販売数は約1800本〜出荷は2万本

さて、そんなPSP海腹川背不買運動が起こるほどのものだったのですが、その初日販売数が先に挙げた忍さんの記事に書いてあります。

ピンポイントを狙ったものの、そのピンポイントな方々から
ピンポイント爆撃を喰らったPSP海腹川背 Portable」は約1800本。
業界内知名度の高いタイトルだけに2万本弱ほど出荷されたようで
消化率は1割程度とかなり厳しい出足となっている。

やはり、売れ行きは苦戦した模様で初日は1800本とのこと。ただ、この記事で驚いたのは出荷が2万本もあったと言うことですね。DSやPS2Wiiなどでも消化率が低いソフトはざらにあるのですが、この海腹川背の場合、ショップの方もオリジナルの評判を知っている人が多いでしょうから、結構自信を持って発注していたのではないでしょうか?MMV的には、出荷してしまえば売り上げ。今年度の会計に売上として計上できるわけです。この状態だと、ある意味MMVは売り逃げた形となり、被害を被ったのはゲームショップということになるんじゃないでしょうか?こういう事をやっていると、次のMMVのソフトはかなり受注が絞られる可能性があり、なんだかんだ言って問題になると思うんですけどね。

「過去の名作」を食い物にしない商売を

今回の件は、名作の移植と言うことで期待を受けながら、その出来のひどさでファンを失望させ、また事前に体験版でそのことが判明したために買い控えが生じ、発注していた小売りもダメージを受けるという、最悪のケースになっています。

MHP2Gなどは、新規のファンが入って盛り上がり、非常に好循環を生んでいる影で、名作のリメイクで負の循環が生まれているのは、非常に皮肉なところです。過去の名作でも、バーチャルコンソールなどは比較的好循環が生まれているわけですし、MMVには今回の件をしっかり反省し、クオリティの高いソフトを提供するよう努力して頂きたいですね。


P.S.
開発した会社の名前を当初間違えて「ロケットカンパニー」と紹介していました。正しくは「ロケットスタジオ」であり、ロケットカンパニーは「漢検DS」などを開発された会社で本件とは全くの無関係です。関係者の方々に大変ご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。