ヴァルキリープロファイル新作がDSで登場

ゲーム業界ではプラットホームの争いが強く、トップのハードがソフト総取りという傾向が続いていました。前世代ではPS2だったわけですが、今世代は据置は3機種それぞれ売行きと購入層にばらつきがあり、据置のDSの影響力も大きくなってソフトの中心は混沌とした状況となっています。

そんな中、PS1、PS2と出て人気を博したヴァルキリープロファイルの最新作が、DSで登場することになったようです。

Re:戯言:[NDS] ヴァルキリープロファイル-咎を背負う者-

情報は、テイルズオブヴェスペリアに引き続きジャンプから。両方とも、PS陣営で育ったタイトルが別陣営という形の発表ではありますが、単なる偶然でしょうか。

DSで出ることに対する反応

DSにドラクエIXが登場することになったときも、前作より性能の劣る機種での新作と言うことでいろいろ避難の声はあがりましたが、今回もかなり非難の声は出ているようです。

とはいえ、RPGというのは比較的ゲームジャンルとしてはライトな部類にはいるものです。ゲームの腕の差は、ある程度レベル上げを行うことで補えるものが多いですしね。もちろん、アクション要素が強いものや戦略要素が強いものなど、難易度が高いRPGも存在するとは思いますが、格ゲーやシューティング、音ゲーなどの高難易度化に比べればその傾向は緩やかなんじゃないでしょうか?(オタク要素の方でマニアックになる傾向はありますが。)

そんな中、ヴァルキリープロファイルはグラフィックの美しさよりは、むしろゲームの世界観やゲーム性などで評価されていたような印象がありますし、一番の人気を得ていたのは初代VPということでDSの客層として比率の大きい20代後半でのファンも多いでしょう。そういう意味ではDSでの販売の選択は、ビジネス的には悪くないでしょうね。特に、DSですでに複数のRPGで好調な売上を達成しているスクエニならなおさらです。

「開発決定時の状況」と現状との差

初代はPSPでリメイクされていたわけですし、新型PSP以来の伸びも見れば、今VP新作を企画したならPSPで出す方が妥当な感じもしないでもありません。ただ、この作品の開発はもっと前から始まっているわけですしね。DSが圧倒的勝者であり、PSPは敗者とみなされていた時期ではないでしょうか?消費者には直近の状況だけ見て判断してしまいますが、作る側はある程度前の状況から将来を予測して開発しなければならないわけです。この辺が、サードとしては難しいところですよね。

1人勝ちですべての客層を独占しているプラットホームがない以上、そうした消費者感覚とのずれはある程度生じるのはやむをえないでしょう。PS2のような似たようなものの再生産を繰り返すだけでやっていけた時代は過ぎているわけで、あとはスクエニがどうやってそういった不満をもっているVPファンを納得させるようなアピールができるか、ですね。ToVもそうでしたが、開発時の状況と発売時の状況とのギャップをいかにうまく埋めながら販売を伸ばしていくか、サードはその部分も含めていろいろ手腕が問われることになりそうです。