ニンテンドーDSブラウザー開発陣インタビュー

発売日が近づいてきたニンテンドーDS向けOperaブラウザー。その開発陣に対してのインタビューがBroadbandWatchにて公開されています。

開発陣に聞くニンテンドーDSブラウザーのコンセプト

開発の経緯や機能について、かなり正直ベースでコメントされていますね。開発自体は、Operaを採用することよりも先に始まっていたようです。開発機関は1年と、任天堂のこの手のツールソフトとしては長めな印象でしょうか。
拡張メモリも、当初はなしの方向で開発していたが、メモリが足らなくなって後からつけることにした模様。DSのメモリ環境は結構厳しそうですね。拡張メモリはDS用とDSLite用の両方がありますが、基盤は同一でがわだけ違う模様。どうせなら、DSLite用を買っても、あとからがわだけ必要になったら交換できるようにしてくれるとうれしいですね。
転送速度は1Mbps程度。あまり早くは無いですが、まあADSLでもこの程度あれば通常の使用は十分ですからね。とくに動画とかFlashにも対応してませんし、速度は問題にはならないでしょう。PHSや携帯電話に対応していないのは残念かな。自分の場合、周りに無線LANが無いことが多いので、緊急的に使うのであれば携帯などが使えるといいのですけど。(まあ、それだったらフルブラウザ付き携帯にしろってところかもしれませんが。)
Flash未対応は、単純にスペック不足のようですね。アップデートでの対応も難しそうです。このあたりはPSPとの処理能力の差がはっきり出てしまっているところでしょう。
あと個人的に気になったのは「Cookieが毎回電源落とすと消える」仕様。たしかに、落としたときのリスクを考えると、それも有りなのですが、自分はMy Yahoo!などの情報ポータルをよく使っており、これらはCookieで自動ログインなどが可能になります。このはてなダイアリーのログインもそうですね。そう言った意味では、Cookieが毎回消えるというのはかなり不便な気がします。セキュリティを気にするのであれば、起動時にパスワードを設定し、それを正しく入力したときには保存したCookieが有効になる、といった運用方法を利用者に選ばせてくれてもよかったと思います。どうせ保存したCookieの中身を外部から解析するのはPCに比べれば相当に難しいんですし。いくら「安心」を歌うからと行っても、元々通販専用のマニアックな製品なんだから、ある程度の使い方の自由度はユーザにゆだねてもよかったと思います。素人対策なら、デフォルトをCookie毎回消去にしておき、変更しようとすると警告が出る、とかでもよかったようにも思います。(まあ、それでも安易に変更して、実際に落として犯罪などに悪用されることのリスクの方を優先したんでしょうね。)
それ以外のコメントも、非常に堅実な印象ですね。特にゲーム的な遊び、おまけもなさそうです。あくまでツールと言った印象ですね。

○DSブラウザーは買い?!

自分も以前、フィルタリング機能があったときに取り上げましたが、実際にはまだ購入には至っていません。やはり、自分の場合だと使用できるシーンが相当限られているのがネックです。基本的に家にいるときはPCは起動しっぱなしで、わざわざ解像度の低いDSでWebをやろうとは思いません。PCとベッドも近いので、わざわざベッドで寝ながらネットをすることもあまり想像できません。TVもPCを使いながら見ることができるので、実況スレを見ながらTVを見ることにも困りません。外出時にも、基本的に行き帰りに無線LANはありません。買い物に行った際、DSステーションぐらいで唯一使えるかもしれませんが、その状況で今すぐネットを見たいというのは、買おうと思う商品のネットでの評判や情報程度でしょう。ニュースなどでしたら携帯で事足りますし。
こう考えると、自分の用途ではほとんど使う機会が無いんですよね。もちろん、デジモノのおもちゃとしては面白いと思うのですが、それだったら店頭かどっかの体験版があればそれで十分な気もしますし。自分のような感じだと、どうせブラウザ付き端末を買うのであれば、W-ZERO3[es]などの方が価値が高い気がしますね(値段もその分高いけど。)・

とはいえ、PCとベッド、TVなどが離れているなど、PCを手軽にいつでも使う環境が整っていないような人で、無線LANを家庭内で引いている人、ほかにも外出時にHOTSPOTなどの無線LANを使える人などには、かなり魅力的でしょう。最近ではつくばエキスプレスや新幹線など、無線LANを使える環境も増えていますし。ノートPCよりも手軽に快適にブラウジングできるのであれば価値は大きいです。また、子供用、高齢者用の安心・手軽なネット環境という意味でも価値はあると思います。要するに、この商品は本当に人と場所を選ぶ、という感じですね。

Amazonでは、公式ページで買うより1000円程度安価に購入できることもあり、売り上げランクトップになるほど好調な売れ行き。今回のこの記事も、はてなブックマークで相当な数の登録がされており、注目度の高さが伺えます。

はたして、どの程度売れ、どのような消費者の感想、評価が下されるのか。共通プラットホームとしてDSが成功しうるかどうかの一つの指標となりそうですね。