PSPとニンテンドーDSの露出と効果(PSP編)

上記の件と言い、PSPの売りはやはりグラフィックです。「ナムコ、PSP用「リッジレーサーズ」3タイプの動画を公開!」を見てもわかるように、そのグラフィックはまるで据え置き機を見ているよう。窓ガラスの透過処理、反射処理など非常にきれいです。
一方のDSのリッジレーサーの動画はこちら→<Ridge Racer DS Media Index for DS at GameSpot>。動きはそれなりなんですが、いかんせんガタガタ、テクスチャが雑というものが目立ちます。このリッジレーサーについては、両機種で出るだけに、本当によく両者のグラフィックスの差が分かる例だと思います。
このように、動画で見るとPSPの圧勝です。GAMEWatchとかのウェブでのニュース、ファミ通などの雑誌での紹介でも、既存のメディアで見る限りはPSPの勝ちなのです。佐伯の「おこちゃま」発言じゃないですけど、本当に子供だましに見えてきます。このあたりが、既存の視覚メディアの力ですね。結局、実機をさわらない限り、それ以外のマスメディアで伝えられるものは視覚なのです。そのために、PSPの戦略が効果的な訳です。
ただ、こうした「既存のメディア」での「見た目」のアピール、これが有効なのは、いわゆる「ゲーマー」なんですよね。積極的にGAMEWatchなどを見、積極的にファミ通を読む。つまりそもそもPS2などをもってゲームを結構な頻度でやっている層なのです。いかにDSに圧倒的にグラフィックで勝利しても、どうしても比較対象はPS2となってしまうわけです。「PS2最高。ニンテンドーDS画質糞すぎ。PSPの画質は圧倒的だよ。やっぱソニー!」
となっても結局は、
「とはいっても、別に携帯機いらないし、リッジやるぐらいならGT4やるしなぁ。特にほしいソフトもないのに2万も出して買うのもなぁ…」
となる可能性があると思います。とくにゲーマーにとってはGT4ドラクエVIIIがありますからね。この二つをさしおいてまでPSP+ソフトで3万以上出費する人がどれだけいるか…。一気に5万の出費ですからね。社会人がボーナス使う感じなら帰るけど、逆に社会人はそんなにまとめてやる時間もないわけで。
ということで、携帯機というジャンルで、従来通りの視覚的メディア戦略が、果たしてどの程度の効果があるのかにはやや疑問があります。結果は、市場が判断するでしょう。