劇場版アイドルマスター「輝きの向こう側へ!」&舞台挨拶LV鑑賞〜ファン&スタッフ長年の夢の結実

アーケードから始まり、家庭用ゲーム機で大きく飛躍、さらにアニメ化もされて今でも大きな人気を誇っているアイドルマスター。自分はニコニコ動画のMAD、通称「ニコマス」から入った口ですが、その後ライブに行ったりCDも買うようになり、どっぷりとはまったコンテンツでもあります。最近はちょっと以前ほどののめり込み具合でなくなってきていますが、それでも6th移行ライブは参加しており、今度のSSAでのコンサートも運良く当選したので参加予定です(PS4発売日とかぶってたのが、後から考えると痛かったですが)。

さてそのアイドルマスターですがアニメの次の展開としてシャイニーフェスタ後、劇場版が発表されました。それに向けたそれはもうすさまじい関連グッズ商法や宣伝が行われていたのですが、昨日とうとう公開となりました。

劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』公式サイト

自分も初日に鑑賞してきたので、レポートと感想を述べてみたいと思います。なお、映画の感想については『ネタバレ有り』で述べるので、映画視聴がまだの方は映画を見てから御覧ください。

映画館で朝一の会を鑑賞

自分は最初は前売り券を何か買おうかと思ったのですが、13種類あったので手をこまねいていたのと最初のCDでの先行応募で運良くSSAのチケットは当たっていたので前売り券は結局購入せず。そのまま当日券をただ割高に買って見るだけもなんだかなぁと思ったので、せっかくだからと舞台挨拶付きの公演を狙ったのですが先週末の販売では玉砕。その後調べてみたところ、本日最初の公演と次の公演には、新宿バルト9で行われる舞台挨拶がLV(ライブビューイング)で見られる権利がついたチケットが販売されていたので、朝一の回をネットで購入しました。値段が2800円とLV分割高でしたが。

世間的には0時ジャストの最速公演なんてものがあり、そちらを視聴された方も大勢おられた模様。自分はさすがに観終わった後の帰宅手段がなかったので朝一にしておきました。昨日の直前ニコ生での新宿バルト9の盛り上がりはお祭り状態で「あの場にいたかったなぁ」とも思いましたけどね。

劇場版公開記念 THE IDOLM@STER WEEK 第七夜 スクリーンの向こう側へ! - 2014/01/24 22:00開始 - ニコニコ生放送

朝一の会は9時50分からだったので、今日は早めに起きて9時前には映画館に到着。その時点でも物販コーナーは長蛇の列になっていましたね。さすがはアイマス。自分は今回は特に物販には手を出さず、別途通常物販コーナーでパンフレットだけ購入。さらに、売店アイマス仕様のポップコーンを購入しました。

劇場版アイマス公開記念オリジナルコンボセット発売決定 » アイドルマスター情報まとめ

ピンバッジが付くオリジナルパッケージですが、これで1200円。高いですねw。もっとも、やはり映画館といえばポップコーンとジュースはほしいですし、通常のも高いのでまあいいかな、と。ちなみに、自分が買ったのに付いてきたピンバッジは律子のものでした。

そうこうしているうちに9時15分くらいには入場開始。その際にチケットと引き換えに来場者特典が手渡されました。こっちはこっちで11種類。これが週替わりというのですからえぐいですねぇ(苦笑)。自分はとても付き合いきれないので、一発勝負ですが、結果「春香・亜美・美希」の構図でした。セル画の色指定の紙も入っていて、クリアファイルではあるのですがセル画調でいいかんじです。もう一個ミリオンライブの紙をもらいましたが、やっていないのであまり興味はなく。

そして会場の後ろの方に予約した席に座り、パンフレットを読みながら待っているうちに映画が始まりました。以下、映画の感想。ネタバレありなので注意。

突込みどころ満載な予告・アリーナライブ告知まで

映画についてですが、まず冒頭から地上波の時にあった映画予告編シリーズとして「眠り姫」。千早が主人公で、舞台はマリみてというかストパニの方が近い感じで、なにやら古びたアイマスマークの鍵が登場。それを使って学園の地下の扉をいおりんが開けると「眠り姫」が目を覚ます、と。目を覚ましたのが美希というのが、ああナルホドと思いながらも「眠り姫」なのに千早中心じゃないんだ、とも。亜美真美がおしゃぶり付けてたのは噴きましたね。それ以外の無駄に凝った動きまくるアクションとか、相変わらずの超クオリティ。TVの時よりも尺が長く、一気に持って行かれました。

その後、これを放送していたのが生っすかとなるわけですが、ちゃんと後継番組のレボリューションに。時間軸が進んでいるのがわかります。美希がハリウッド出演が決定、千早がNYにと海外への動きがあったり、春香が賞をもらっていたりとすっかりスターの道に。パンフレットに書いてありましたが、たしかにTV版ですでに結構登り切ってしまってる感はありますね。事務所が小さいままなのが違和感があるくらい。そして予告でもあったアリーナ開催の発表。最近はリアルのトップアイドルはどんどんでかいところで開催してますが、アイマス的にはアリーナがいまのところ最大なのでそことリンクさせている感じでしょうか。ここでバックダンサーを採用することになり、映画のドラマ部分のおおかたの舞台設定がそろったこととなります。

ミリマス勢も参加しての合宿

この後の話は主にバックダンサーのミリマス勢を765プロのみんながどう導いていくか、という話でしたね。テンポは淡々とすすんでいくかんじでしょうか。765プロのみんなは結構成長しきってしまっている感じで、ダンスとか練習とかもそつなくこなします。ミリマス勢が、強豪高の部活に入部した新入生のような感じで実力の差や練習のきつさとかに根を上げていくかんじ。島での合宿が前半部分のメインになるのですが、なんとなく学生時代の部活を思い起こさせるような感じでした。765プロのみんなは2年生で上級生から代替わりしたところ、みたいな立ち位置な印象。どうやって後輩を指導したりしていくのがいいのか、同じ代のみんなと話しあって少しずつ「引っ張っていく側」として成長していく様は、そういうところとリンクして共感しながら見ていました。会社とかで部下や後輩を持った人も似たような感覚でしょうね。自分が登っていくことだけでなく、チームとしていかに下を持ち上げていくかが、自身に課せられた役目にもなっているということで。春香がリーダーに選ばれており、その春香自身の「引っ張る側」としての成長が軸になっていた感じです。

合宿の最後でプロデューサーのハリウッドへの研修の話が出て、765プロのみなも心細さが出てきます。その後はミリマス勢で実力差が出てきて、一人がミニライブで失敗、練習にもこなくなります。連絡とろうにも出ないような状態。こういう、突然リタイア系は自分も学生時代に後輩であって苦い目にあっていることがあるので、なんとも難しいところは感じましたね。気をつけてケアしてないと、突然しきい値が振り切れちゃうんですよね。残ってるメンバーでもレベル差があり、ダンスを簡単にするかどうかで意見分かれたり。なんか昔ASAYANとかのモー娘。ドキュメンタリーで似たようなシーンを見たことがあったようなないような。ここでは春香はまだあまりはっきり自分の考えを押し通すことが出来ず気まずい感じに。こうしたところで、伊織が常に春香を信頼してハッパをかけてくるところがかっこ良かったですね。美希も少し距離を置いて上から見守るような感じなのが良かったです。

リーダーとしての決断〜ライブまで

その後は顔を出さなくなった矢吹可奈の扱いが中心。春香がメールをしても出ず、家で閉じこもり。アイドルやめる宣言も。そしてようやく最後に向こうから電話がかかってきて、やはりやめるという内容。この時の春香の受け答えがなかなかハラハラしながら見ていましたね。こういう精神状態の時、あまりこちらが多弁になってもだめですし、かといって認めてしまったらやめちゃいますし。結局このときはうまくいかず。

ここから話がクライマックスへ。春香は決断を下し、可奈を探しに行くことに。本心ではやめたがっていないから、と。いろいろ765プロメンバー、ミリマスメンバーも手分けして捜索へ。最後は、合宿の時に聞いた発言を思い出して見つけ出します。そこでも逃げ出してしまい最後は橋の上で両方から囲まれて御用。そこで、練習に出なくなった理由などを聞かされます。ストレスによるお菓子食い過ぎって理由でぽっちゃりになっていましたが、これはモバマス三村かな子との「かな」つながりでしょうか。ここで説得のためにアリーナ下見に行っていた律子たちのところへ。映画予告でもあった、「わたしは天海春香だから」のシーンにつながります。話している内容は詳しく覚えていなく、内容自体にはそこまで共感はしなかったと思うのですが、なぜかすごくグッと来ましたね。涙腺がやばかったというか。演じる繪里子さんのしゃべり方がすばらしかったからでしょうか。そのトーンや間などが感動的にさせていたように思えます。

その後はライブに向けて順調に。ミリマス勢も一致団結、ダンスの質も落とさず頑張ることで一緒になって練習。そしてライブにつながります。

圧巻のライブシーン

ライブシーンはとにかく圧巻の一言。アリーナライブを縦横無尽にカメラが動き回り、個々のアイドルのダンスアニメーションも非常に豊富に描かれています。ただ、カメラを引いた視点になったときは「あれ?CG?」という感じでアイドルがCGモデル、もしくはそのトレースをしたような感じに見えました。もとがゲームのアイマスだけに、ゲーム版のCGモデルが使われていたりすると面白いんですけどね。特に後半のステージの前に出てくるところ、戻ってくるところでは途中からCGモデルからアニメモデルに切り替わるところがカクってみえたような気も。あと、一番俯瞰から写していたシーンではフレームレートが落ちていたような、なんか処理落ちに近い感じもしました。映画なので、フルフレームで出力も出来た気もするんですが、あれは実際のところどうなんでしょうね。

まあ、そうしたちょっと気になった点を抜きにしても、今作のライブシーンは日本アニメ史上最高・最長のライブシーンだったんじゃないかと思います。実際のライブを思い出しながら、またさらにこれだけのものを映画館で長時間見られるという感激に浸っていました。曲のM@STERPIECEも良かったですね。個人的にはジブリみたいなのりの良い曲のほうが良かったですが、これはこれで映画の締めとしてはいい感じでした。もう1,2曲、ダイジェスト的にでもついているともっとよかったですが。

その後はPが海外研修に行き、エンディング。スタッフロールではいろいろ出てましたね。876プロの三人は途中でもポスターで何度か出ていましたが、最後でもまた出ていました。あと、モバマスカラも渋谷凛がワンカット。人選の理由は一体なんだったのか。最後はPがあっさり戻ってきていて終了。一時帰国だったのか、それとも研修を終えてしまったのか。そもそも研修の期間も言及無かったですしね。途中で美希が撮影で訪れていてPに飛びつくカットもありましたが。以上で映画本編は終了です。

感動的な舞台挨拶LV

映画が終わったのが12時辺り。そこから少しだけ時間が置かれてすぐに舞台挨拶のLVが始まりました。トイレ休憩に出た人が間に合わないぐらいでしたね。壇上にズラッと声優の方々が並び圧巻。アニプレックスのゆまさんが司会でしたがうまく回してましたね。冒頭で「ライブビューイングも含め、今だけここはアリーナですから、光る物持ってきた人も周りに迷惑ならない範囲で振ってもOK」とのアナウンス。念のためアイマス公式ペンライトセットを持ってきたので、せっかくなので取り出しながら見てました。さすがにあまりいなかったですが、それでも数十人はペンライト出してましたね、LVでも。会場の新宿バルト9ではもっとみたいでしたが。

舞台挨拶の方はすでに記事とかにもなってますね。
劇場版「アイドルマスター」765プロpresents公開記念プレミア舞台挨拶〜輝きの向こう側へ!〜 - GAME Watch

最初に自己紹介を兼ねて皆が一言ずつ。結構皆試聴のときに泣いちゃったという発言が多かったですね。やはり、アイマスガールズの皆は積み上げてきた年月が違いますからね。あと、「なんども見てください」のオンパレードなのはちょっと言わされてる感というか、大人の事情というか。感想としては、あずみんの「完成しているものに後から入っていく大変さ」への共感がなるほど、という感じでしたね。他の方も、実際のライブとのリンクを共感していて、一番楽しめたのは彼女たちなんじゃないかとも思えましたね。他には仁後さんが上げた「やよいが最初に提案の手を上げた」ことへの成長について。たしかに印象的でしたが、個人的には亜美真美と一緒に騒いでて、ウェーブを一緒にやっていたシーンが一番ぐっと来ました。なんか、いつも一歩引いた感じがありましたしね、やよい。後は屋上の律子のシーンについて若林さんと赤羽根さんが。あそこもたしかに良かった。特にりっちゃんがぐっとPに近づくところが。その後のパンチは、正直「股間にあたってないか?」とも思ったのですがw

その他は、釘宮さんが自己紹介時はあいかわらずカオスでグダグダな話。公開前日のニコ生で「突然電話かけるかも」ということでスタンバっていたらしいのですが掛かってこなかったと恨み節。なんともったいないことを、とも思いましたが事務所などの関係で遠慮したところもあったのかもとも。後半の感想のところではいい話をされていましたね。ミンゴスは感想のところでいきなり感極まって泣きそうに。しかし、話自体はスムーズに進め「これ以上ダメ!」と綺麗に切り上げて短く終了したところはすごいなと感じました。泣いてグダグダになるケースも多いですのに。えりりんは後半の感想ですごくいいことを行っていたのだけど、途中から全員に触れようとしすぎて探り探り拾って話す形。なんとか全員触れたかと思ったらあさぽんが抜けていてあさぽんが茶化すようにアピール。ここでグダグダにwなんとかえりりん続けようとするもミンゴスに「もう無理だよ!」って突っ込まれていたのが、長年のコンビのたまものだとニヤニヤして見てました。

最後、錦織監督からメッセージの手紙。これを赤羽根さんが読むことに。読みながら赤羽根さんも感極まってしまいやばそうに。でも、少し詰まりながらも読み上げ、大きな感動に包まれました。約1時間の大ボリュームの舞台挨拶。映画の感想の底上げにもなり、これで1000円増しなら安い物でしたね。

感想〜長年の夢の結実、まとまった「その後」のアニマス

以上、初日公開の視聴感想と舞台挨拶LVについて述べてきました。全体としては非常に楽しめたのですが、いくつか気になるところはあった感じですかね。まず、ドラマ部分としてはやはりミリマス分が多かったこと。765プロのみんながある意味成長しきってしまっていて、「ミリマス勢いなかったら何も障害なくあっさりアリーナライブ成功してたんじゃね?」的なところも。新人が入ってきたことで、それが物語的に障害要素になり、それをリーダーとして、上のものとして765プロのみんな自身が成長してひっぱっていくという形だったので、落として上げる的な感じもしました。そのせいか、765プロでも存在感があるキャラと出番が少なめのキャラが分かれた感じも。話の中心の春香、それを補助する千早、はっぱかける伊織、客観的立場で語りかける美希、そして元ダメダメな点からの共感からミリマス勢にアドバイスする雪歩、この辺りは存在感がありましたね。それ以外のキャラも細かいところで成長を感じさせる仕草やコマをいれているところはさすがでしたが、若干物足りないところも。亜美真美が泣き虫な感じのところとか、良いシーンもいろいろありましたけどね。
ライブシーンは非常に感動的でしたが、やはり上でも述べたCGモデルはちょっと気になるところではありました。俯瞰シーン無しでアニメ絵のみ、というのも一つの選択ではあったかと思うんですけどね。

とはいえ、やはり長年続いているコンテンツで、自分自身も5年以上追いかけているコンテンツでもあるので、映画館でこれだけのクオリティのものを皆で一緒で観られる、そのことだけで感動してしまいましたけどね。Twitterでの感想も検索で追っていましたが、感動したというコメントが多くありましたし。映画視聴後のいい余韻に浸りたいならTwitterですね。

今後は、すでに大量にばらまいてる前売り券で繰り返し観る人も多いのでしょう。週替わりで来場者特典も変わりますし、各々がランダム要素があってコンプリートしようとしたらそれこそ「特典だけもらって映画見ない」とかいう現象も起きかねませんが、今後を考えると売上も重要でしょうからねぇ。個人的にはこういう商法はあまり好きではなく、現時点であまり繰り返し視聴する予定はないですが。

来月はSSAでのライブが開催されます。すでにPS3でのワンフォーオールも発表されていますが、さらなる展開が見られるでしょうか。なんとか9th,10thでドームライブへとつながるような広がりが続いていってほしいなと思います。