Apple education eventを開催〜iBook作成ツールなどを公開

秘密主義でイノベーティブであり、いつも新商品の発表で大きな注目を集めるAppleジョブズが無くなってから最初の大きなイベントが今日行われました。

Live from Apple's education event! -- Engadget

このイベントは、いつものサンフランシスコやクパチーノでの発表ではなく、東海岸のニューヨーク、それもグッゲンハイム美術館での講演。内容も教育関連とアナウンスされていました。それでも、iPad3関連の何か新発表でもあるのでは、という期待も寄せられていましたが、発表されたのは主にiBook関連でした。

一つは、iBook2としてTextbook(教科書)カテゴリの追加。日本人からするとよく分からないところも有りますが米国の代表的な教科書出版社が加入しており、90%ほどの教科書をカバーできているそうです。価格も$14.99と安い?らしいとのこと(相場がよく分からない)。

次に、iBook Author。これが個人的には興味深かったですね。要するにiBook作成用のツールですが、ドラッグアンドドロップを中心にシンプルな操作で本を作成。WordファイルをD&Dすればページ構成から見出しまで綺麗にインポートしてくれるそうで、今までWordでつくっていた人も手軽に流用できそうです。また、Keynoteのプレゼンファイルを中にWidgetとして埋め込むことも出来る模様。これにより、アニメーションなどを手軽に埋め込めるようです。さらにMaciPadをつなぎ、iPadで作った本のプレビュー&デバグも出来、その後直接iBook Storeに配信することまで出来てしまうらしいです。しかもこのツールが無料っていうのですから、気前いいですね。プレゼン資料作ったりする人も出てくるかもしれません。学校の教師でちょっとした事業の資料とかも、Word使うより楽だったりするのかも。ちなみにOSXは10.7 Lionが必要とのこと。自分は未だSnow Leopard止まりなのですぐには使えませんね。そろそろ乗り換えようかな…

あとは、iTunesでのオンライン講義のiTunes U。日本ではあまり注目されてない感じですね。これが今度は単独アプリ化されるようです。コースの選択や追加、インタラク性など大きく使い勝手が向上しているらしいです。講義のノートなんかもそのままとれるようになる模様。自分は使ったことないのでよく分からないですけど。MITなどのコースがあったりするので、日本でもコース参加とかできるようなら、自宅に居ながら留学ってこともできるかもしれません。

しかし、日本ではようやく各種出版業界がオンライン配信に動こうとしているところ。それでも各自利権などばかりの目先にとらわれて足並みが揃わず、消費者からみるとまだまだ軌道に乗れていない印象を受けます。そんな中で、元々教育に力を入れていたAppleが一気に教育業界にデジタル化の波を起こそうとしています。日本でははたして追従するところは出てくるんですかね。昨今、Appleが新しいデバイスやビジネスモデルを示し、Googleが真似るというパターンが続いていましたが、今回はどういう対応を見せますか。Androidタブレットも今各社力に入れているところですし、同様なものを持ってきそうな感じはします。iPad3なんかと組み合わせて、どの程度先にいけるかが焦点ですかね。