PSP goの出荷が完了〜1年半で終止符

3DSを皮切りに、次世代機への移行への動きが見えるゲーム機。PSPの方も、年末にNGPの発売が予定されています。そんな中で、2009年11月に発売されながらいまいち鳴かず飛ばずだったPSPgo

当初26800円だったのが16800円に値下げも行われましたが、結局このまま出荷完了との告知が出されることとなりました。

わずか1年半――「PSP go」出荷完了を正式に発表 - ITmedia ガジェット
SCE、PSP goの出荷を完了。「NGPに注力する」 -AV Watch

思えばこのPSPgoソニーの海外で出していたWiFi端末「mylo」によく似た形状をしており、これを引き継いだような形のもでるでした 。UMDをなくしダウンロード販売のみという非常に挑戦的なハードで、当初からPSP2でのネット販売モデル確立に向けたテストケースなのでは、とも言われていました。特に、日本では今もっとも勢いのあるハードながら、海外市場は壊滅状態なのがPSP。海外市場を重視するソニー内部的にも北米市場の立て直しが重要で、その戦略商品とも位置づけられていたと思うのですが、結果は残せませんでした。携帯ゲーム機の中の一ラインナップで、発売後特に大きなテコ入れもなく尻すぼみ、というのは、なんとなく任天堂ゲームボーイミクロを思い起こさせます。

ゲームボーイミクロ (ファミコンバージョン) 【メーカー生産終了】

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結果的にPSPgoは、NGPへの反面教師になったような気もします。PSPgoの形状はXperia PlayといったPSスマホには継承されましたが、本命のPSP後継機NGPでは採用されませんでした。従来のPSP-3000の延長で横長の端末にキー付きという形。UMDはなくなりましたが代わりに専用メモリカードでのゲーム配信と、PSPgoでうまくいかなかった部分の逆をついたような戦略。PSPgoが成功していれば、おそらくNGPもそのままPSPgo的な形になっていたと思うんですけどね。

個人的にはNGPは、モバイル機としてはちょっとでかすぎる印象もあり、PSPgo的な折りたたみ型の方がコンパクトに持ち運べてヨサゲなんですけどね。ただ、PSPgoの形だと日本でPSPを支えるMHPで使われる通称「モンハン持ち」がしづらい、ということもネックになったのかもしれません。

ともかく、これでSCE的にはPSPPSP-3000一本に絞り、NGPへと本格的に舵を切ることとなりました。UMDドライブが無い以上NGPPSP互換はDL販売のみになるでしょうから、本当はNGP発売までにもっとDL販売を進めたいところだと思うのですが、PSPgoを切ってもなお、そうした販促の仕方ができるかどうか。その辺の戦略についても注目していきたいと思います。