任天堂、次世代据置ゲーム機をE3で発表?

2月にニンテンドー3DSを発売し、拡販を進めている任天堂。そんな任天堂ですが、今度はWiiの後継機の噂も出てきました。

任天堂、E3 Expo 2011で新コンソールを発表か--米報道 - CNET Japan

以前噂されていたWiiの出力をHDにしたというだけでなく、性能的にPS3Xbox360に匹敵するか凌駕するレベルのハードになっているとの噂になっています。

たしかに、現状Wiiは普及台数的には世界的に一位の座にいますが、ソフト的には尻すぼみ状態。任天堂自身も独自タイトルをあまり提供できず、前からつくっていたソフトが積み残しで残っているような印象。サードにいたっては市場にうまくマッチしたソフトを(特に国内は)提供できず、マルチ展開しやすいPS3と360に足を移してきています。そうした中、据置事業のテコ入れと他のハードとのマルチ展開などを期待する動きは、ある意味期待されているところかもしれません。複数ソースから情報が出てきたということでも、ある程度の情報は出てきている、ということでしょう。

ただ、現状ニンテンドー3DSが出たばかり。こちらでさえOS開発が間に合わず、ソフトも満足に提供できていません。そんな中、さらに開発に時間のかかるハイスペック機を任天堂が開発する余裕があるのでしょうか。特にソフト面で。いくら任天堂が優秀とはいっても、強烈な輝きを放つカリスマは限られています。サードにまともに市場を作る力がない現状で、3DSWii後継機の2本を支えていくだけの体力が任天堂にあるのか。その点が気にかかります。

また、ハードスペック的にもいろいろ課題が。単に性能をPS3や360に合わせただけでは、マルチ展開は期待できるかもしれませんが、結局は後発。Wiiとの互換はDQ10の発売を考えても必須でしょうが、これだけではあまりうりにならないと思います。任天堂が新たに獲得した層は、あまり惰性的に以前買ったものの続編などを買う層ではありませんし。岩田社長の言うように、敵は他の娯楽全て。面白いもの、流行っているものがあればゲームで無くてもいいんですよね。そうした中、単に性能を上げたWiiでは勝ち目はないでしょう。

かと言って、値段を上げすぎてもダメ。任天堂の美学として25000円を越えないというものはあったのですが、3DSですでにこの手札は切ってしまっています。かといって、現状ライバルが2万ぐらいの中、25000円程度で大きく差分のあるハードを作れるとも思えません。任天堂が利益を求めず、戦略的価格設定をしてくれば別かもしれませんが、それなら3DSももっと安くしていたでしょうし。上げてもせいぜい3万円か。この状態ですでにシェアのある他のHDハードと戦うのは、相当高い壁だと思います。

やはり期待するのはギミック。一部ではコントローラにタッチパネルがつくなどが噂されていますが、昔からよく出ているものでもありますね。正直、誰もが予測できている程度じゃ大きな成功は望めないでしょう。3DSですら若干ネタ切れ感覚はありましたが、さらに技術力なども求められる据置機で、果たして任天堂は再び輝きを見せることができるか。まだ噂レベルですので、今後の情報に期待したいと思います。