プロ野球、4/12セパ同時開催で決着

セ・リーグの開幕問題で大きな騒ぎになっていたプロ野球。先日の大臣からの要請で経営側にノーが付きつけられていた訳ですが、今日の理事会でとうとう決着を迎えました。

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結局、セ・リーグは現状文句があまり出ていないパ・リーグ案に全面的に合わせる形に。開幕は4/12から、延長は3時間半以降は行わず、4月のナイター自粛、ドームはデーゲームもやらない、というものです。さんざん振り回してきた巨人の清武代表が「ベストでもベターでも無いが、開催のために唯一取りうる策」と言っていたように、ようするに下手にごねたり差異をつけてまた非難を受けたくないので、早期決定最優先で妥協した感じです。正直、4/12という開催日が妥当だったのか、同時開催そのものにどこまで大きな意義があるのか、などはいくつかツッコミは上がっていました。ただ、あまりに最初のセ・リーグ案がひどすぎたせいで、結果的にこのパ・リーグ案で皆納得している形ですね。後は26日のオーナー会議で滝鼻オーナーとかがまた余計な捨て台詞を吐かないことを祈るばかりです。

元々、スポーツ自体は災害後の復興で元気づけるものとして期待されていたものでもあり、セ・リーグの最初の開催理由もそういった建前だったはず。それなのに、あまりに早急に開幕強行、中途半端な延期策、そしてナベツネらの発言で、単に経営的な視点しか無いことが露呈し、計画停電でストレス溜まっている人たちの不満をまともにかぶった形となりました。滝鼻オーナーが「お上が決めることか」とかいう発言も、そもそも最初からこんな空気の読めない判断をしなければよかった話で、政治介入を許した時点で恥ずかしいと思うべきでしょう。現に、他のスポーツイベントは特に政府から差し戻しとか食らってないわけですから。

今回の件は、あらためてプロ野球というものが単なるスポーツでなく、一部の人物、オーナーらの私物化されているものなのかが露呈するきっかけになったかと思います。自分は生まれてずっと巨人ファンですが、一時期の金でとにかく4番をかき集めてきて、バランスが全然とれていない巨人は嫌いでした。原監督になってから、いろいろ若手の起用や育成に目が出てきて、巨人を見なおしてきたところでしたのに、改めてナベツネ、滝鼻という腐ったところをみせつけられてうんざりしたところです。

ともあれ、とりあえずは開幕までの道筋は決まりました。この先、真夏の猛暑では電力が足りなくなるのが見えており、ナイターもデーゲームも厳しくなってくることが予想されます。過酷な日程、代替球場の取り組み、観客動員の減少など、問題は山積みでしょう。ただ、これは野球に限らず現在日本中の企業、人々が直面している困難でもあります。日本どころか、部品供給などの面で海外での生産などでも影響が出ている始末。ともかく、厳しい状況なのは皆一緒。その中でいかにやりくりし、復興していくか。皆で強い意志を持って取り組んでいかなければいけないと思います。