プロ野球、セ・リーグは25日開催

先週発生した東日本大震災。その影響は原発の予断の許さない状況とあわせて、計画停電による非常に多くの人々の生活に対する影響など、その傷を大きく残しています。

こうした状況を鑑みて、各種イベントや製品の販売が延期される中、プロ野球の開幕に関してセ・リーグが25日に予定通り開幕する方向だと発表されました。

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パ・リーグは4/12からとのことで、セとパで足並みが揃っていない形。セ・リーグは、東北のチームが無いから大丈夫という判断でしょうか?しかし、巨人、ヤクルト、横浜と、今大規模な計画停電をしており、今日も予測不能の大規模停電が起きると警告が出た区域に3チームも存在しています。節電のため、デパートや企業が照明や営業時間に非常に気を使い、電車の本数も減って通勤通学の足に大きな影響が出て皆がイライラしている状況で、照明などで多大な電力を使用する野球を開催するというのは、どういった判断なんでしょう?

東京ドームを外し、デーゲームのみでの開催、ということならまだ分からなくもありませんが、ナイトゲームなんてやったら、停電で困っている人から見れば喧嘩売られているように見えるでしょう。また、弁当などの食べ物も品薄気味の中、球場で多数のファーストフードや飲料を売るのでしょうか?運行本数の減っている中、行きや帰りの電車で、混乱を来さない保証はどこにあるのでしょう?そのあたりの分析を行った上での判断なら、その根拠を示して欲しいものです。

暗いニュースが多い中、娯楽はこれから重要になってくるとは思いますし、野球を通じて勇気づけられる人もいるとは思います。ただ、現状ではそれ以外に周辺に与える悪影響が大きすぎるかと。会見では、政府や電力関係で要請があれば中止もありうる、といったコメントを出していました。少なくとも現状てんてこ舞いの東京電力は、明日にでも計画停電区域内での開催自粛を申し入れるべきでしょう。鉄道各社、各種企業、デパートなどに申し入れをし、実際皆が経済的影響があるにもかかわらず、それを受けて運行本数減少、影響時間縮小や休業しているわけで、当然要請があればプロ野球側も飲むはずです。政府側も、自粛要請してもいいと思います。それこそ蓮舫節電啓発担当大臣とかが。

自分も巨人ファンで、野球大好きな一人ですが、まずは一般市民に影響を与えない範囲で開催できる目処をしっかり立てていただきたい。現状では、インフラ的な面でそうした問題がクリアできているように見えません。そうせずにただ強行したのでは、ただでさえ人気が下降傾向にあったプロ野球に対する世間の反発を強くするだけでしょう。現状では、熱心なプロ野球ファンですら反対の声を聞きます。そうした人たちを失望させないためにも、再考を強く願います。