Apple、AppleStore以外のネット通販に制限〜店頭受け取りのみに

強烈なカリスマを誇り、iPhoneiPadの好調もあって勢いに乗るApple。一方で、一部の強引なやり方に、いろいろ議論が起きたりもしています。最近一番大きかった事件としては、規約改定によりFlashC#などの他の言語から変換したアプリを認めなくなったことで、その時代に逆行するような強烈な囲い込みに不満も多数出ていました。

そんな中、今度は通販の部分でも独特のポリシーの展開が始まったようです。詳細に状況を説明しているのはヨドバシの通販のページ。

ヨドバシ.com-ドット・コムニュース一覧-ヨドバシ・ドット・コムでのアップル製品販売終了のご案内 (ヨドバシカメラ各店舗ではこれまで通り販売いたします)

こちらによれば、Apple製品はネット通販で直接配送してもらうことができず、店舗での受け取りにするか、直接店舗で購入するかの選択肢になってしまうようです。遠隔地に住みヨドバシなどに気軽に立ち寄れない人の場合は、公式のAppleStoreを使わざるを得ない、ということになるようです。(いちおうAmazonやkitcutというサイトでは公式に許可を得ている形で商品購入はできるようですが。)

ヨドバシ・ドット・コム、Apple純正製品のオンライン販売を終了 − MACお宝鑑定団 blog(羅針盤)

Apple製品は、以前よりヨドバシなどのポイント還元率が悪かったりしましたが、より使い勝手が悪くなる感じですね。ポイントを貯めたり、使ったりして活用している人には、そうした特典のないAppleStoreでの購入は抵抗感があるかもしれません。Amazonも、iPadアメリカでもまだ売っていなかったりしますし、Apple本社によるコントロールは進むでしょうね。

いわば、自ら販路を絞ってしまうような戦略であり、それだけAppleが自社の製品、ブランドに自信を持っているという表れでしょうか。自社で価格をコントロール出来ますし、他のPCやAV機器のように急速に陳腐化して低価格化するネット通販サイトの渦からは身をおくことが出来ると言うことでしょう。

とはいえ、やはりこうした他の会社ではあまり行っていない販売側への強制をしていくのは、印象としては少々傲慢な感じも受けてしまいます。前回のFlashからのコンバート禁止もそうでしたが、今は絶好調なのでいいかもしれませんが、後で落ちてきたときに味方が少なくなるのでは、という気もしてしまいます。ユーザーとしても、Apple製品は魅力的で気に入っているのですが、とにかく「窮屈」という感じはしていますね。

今回の通販を自社サイトに限定する方策、吉と出ますか凶と出ますか。ブランドイメージまで壊さないといいのですけど。