E3 2009開幕!MSカンファレンス開催〜メタルギア新作や非接触型モーションコントローラも

いよいよ始まった今年のE3。事前にUMD無しPSP Goの映像が漏れたり、日経でWiiFitPlusやマリオ新作の情報がリークされたりといろいろ情報が飛び交っていましたが、まずはMSのプレスカンファレンスからオープンとなります。

映像の様子は、今年はファミ通Xbox360でもライブ配信されるということで、分かりやすい日本語で映像を確認できます。

エンターブレインTV LIVE(ライブ) - ファミ通.com

とりあえず、2時半からの開始ということで、楽しみに見ていたいと思います。内容は随時更新していこうと思います。

各種ゲームの紹介

まずはビートルズの映像から開始。イメージ動画から実演、そして公式トレーラーの公開。発売は2009/09/09。DLCの一部が360独占という感じのようです。長らくゲーム化を許可していなかったものだけに、扱いがでかいですね。ヨーコやマッカートニーまで呼んでいるあたりがなかなかすごいですね。まあ、ゲームファンでビートルズに興味ない人たちには関係なさそうですが。

その後、副社長が登場し、映像の公開。まずは「TONY HAWK RIDE」。専用のスケートボードを持って登場です。ボードの傾きや足でかいて進む動きなども再現可能なよう。ただ、かなり大きな動きをして、なおかつ床をこするため、日本では結構厳しい感じがしますね、居住空間的に。

この次は、Call of Duty4 MW2。PVの後発売日が2009/11/10と発表。ホリデーシーズンですね。そして、実機プレイ。雪の壁面を上るシーンですが、すごい映像ですね。氷のヒビの表現とかがすごくリアル。その後、実際に雪の中での先頭シーン。雪煙の表現がこれまた美麗。また、銃にレーダーが表示されているのは、マップを実際の映像に入れ込む方法としてはおもしろいです。Fallout3でもPitboyとか実際の腕のシーンにしていましたしね。その後、敵からスノーモービルを奪い、それに乗ってさらに高速で移動しながらガンアクションとか、リアリティがすごいです。

つづいて、スクエニ登場。鳥山氏なども登場して、日本語でスピーチ。Xbox360で出るFFXIIIの実機映像が公開となりました。映像はPS3と大差なし。召還獣のシーンもありましたね。そして、発売時期としては2010年春を予定しているとのこと。そうなると、日本のPS3版はちゃんと今年度中には出そうですね。会場の反応は冷めたものでしたが。

次はEPICのクリフが登場し、SHADOW COMPLEXというXBLAのゲームが登場。グラフィックは綺麗ですが、2Dっぽい操作系ですね。EPICだっただけに期待感がありましたが、ちょっと肩すかし。

その後に紹介されたのが「JOY RIDE」という、アバターを使ったレースゲーム。ポイントはプレイが無料ということのようです。これは手軽に遊ぶタイトルとしてよさそうですね。

さらに映像、ライオットアクト2の映像、そしてLeft4Dead2。こちらは11月発売。その後SPLINTER CELL CONVICTIONがPVと実機デモ。いろいろ隠れたり敵を背後からおそったり演出が面白いですね。秋にXbox360専用で登場のようです。

そして、Forza3が登場。60FPS、50社400台以上の車が登場。また、車のペインティング機能も向上。エアブラシとかも入ってましたね。痛車がまたクオリティがあがりそうですね。そして、映像編集機能も充実しているようで、流された映像では相当凝ったアクション、カメラワークまで実現していました。いかに魅せるプレイをして、凝った編集をするか。ニコニコ動画でも職人が腕を競いそうな要素でいいですね。

続いて大物タイトルとして「HALO ODST」。こちらも実機プレイですね。発売は9/22。その後さらに2010年秋にHALO REACHという新作が発売されることが発表。ODSTにベータ版がつくということのようです。

次に出たのはALAN WAKE。何か独特な雰囲気のゲームですね。懐中電灯を持ったTPSで、一瞬サイレントヒルみたいな雰囲気も。バイオっぽい雰囲気もありますね。というか、世界設定がよさげなのですが、よく分かりません。光に弱い感じ?

XboxLiveの展開

今度はXboxLiveについて。まずlast.fmインターネットラジオっぽいですね。

Last.fm - インターネットラジオと世界最大オンライン・ミュージック・カタログでを楽しもう

次にNetflix。これは海外でのレンタルビデオ配信。それ以外にはskyというサービスも対応するようです。

キーワードは、「NO DISC, NO DOWNLOAD, NO DELAY」。1080Pの映像をストリーミング配信されるようですね。ユーザー同士で動画視聴のシェアとかもできるようです。

次には「facebook」への対応。これは海外のSNSサービスのようです。

Facebook へようこそ! | Facebook

友人がNXEのメニューにそのまま表示されたり、その中にコメントも表示。ゲーム中のスナップショットが簡単にあげられたり、写真の共有なども、NXEのメニューから自然な形でつながるようです。さらに、twitterにも対応。アバター吹き出しを使った会話を実現しています。日本だと、mixiはてなブックマークと連動すると面白そうなサービスですね。

メタルギアソリッドシリーズが360に登場〜「Metal Gear Solid Rising

そしていよいよドン・マトリック登場。そして、後ろから小島秀夫監督が肩たたき演出。メタルギアソリッドライジングが360で登場するようです。簡単な映像が出ただけで、時期の発表も無かったですが、PS3の象徴的存在だったメタルギアソリッドシリーズが360にも来た、というのはそれなりにインパクトがありそうですね。去年のFF13のマルチと同じような位置づけの発表のようです。

新規モーションコントローラ〜スティーブンスピルバーグも登場

そして、今度は新しいコントローラとして、噂されていた赤外線カメラによるモーションコントロールProject NATALとして紹介されました。映像としてはカンフー、ハンドル操作、給油、スケートボードのキャプチャしての取り込み、そして顔認識、服の試着、音声認識によるクイズ。NXEの操作もジェスチャで操作。映像の作りがWiiの作りを意識したかんじですね。映像だけ見ると相当インパクト有り。

装置としては、TVの下につける横長のもので、センサーバーを二回りほど大きくした感じ。全てのXbox360に対応可能と言うことです。なんらか、通常のコントローラに置き換えるような仕組みも入っているのかもしれませんね。サプライズとしては、スティーブン・スピルバーグが登場。その理念のすばらしさなどを紹介していました。

その後、実際にデモ映像。アバターと自分の動きの連携では、逆関節に腕が曲がったりと、ちょっといまいちな感じ。調整次第な感じはしますが。NXEのメニューをモーションで操作するものは普通に。次に、ゲームとして、身体の動きを使って、画面奥から飛んでくるボールを打ち返すものを実演していました。身体のシルエットと、赤外線を使った画面からの距離を使っている感じですかね。

その後のデモはジェスチャと音声認識を使ったペインティング。色は音声認識で選択。腕の振りで絵の具を画面にとばして色を塗っています。身体のシルエットもかなり綺麗に取れており、それを使った影絵も実現していました。「チーズ」の音声でその影絵を撮影、それをマスキングデータとして絵にも反映しています。身体を動かしている最中に、音声で入力というのは理にかなっていますね。この手のヒューマンインタフェースはデモが命なのですが、良くできたデモだったように思います。

続いて、ピーター・モリニューが登場。実際に画面内のキャラとのコミュニケーションを実現しているムービーを流していました。ゲーム側で人物を認識。言葉によるコミュニケーションもします。次世代版シーマンという感じですかね。さらに、水を手で触るシーンや、キャラから投げつけられためがねを受け取ってかける、手書きの紙を認識させるなどもしています。ここまでだと、本当にできるか疑わしいところもあるのですが、E3の中で一応、限られた人に実演してみせるようです。ぜひともアイマスやワンダープロジェクトなどのオタクゲームにも、日本のクリエーターの方が応用して欲しいですね。開発キットはすぐに配られるようですし。

そして、最後に再びドンが話をして講演は終了となりました。

感想〜現世代ながら次世代感を演出した講演

以上、時間延長で2時間にも及ぶ講演でしたが、非常に充実した内容の講演でしたね。まず前半で有名ゲームのシリーズものを、高いクオリティの映像表現で紹介。そして、XboxLiveについては各種WebサービスとNXEとのシームレスな連携。間にMGSシリーズ登場の演出を挟み、そして最後にモーションコントーラで次世代UIをデモと、バリエーションに富んだ内容でした。

ゲームとしては、やはりCoD4 MW2の映像が興奮しましたね。氷壁の演出、雪煙の中野戦闘シーン、最後のスノーモービルと、全てがシームレスにつながり、各々の演出が実にかっこいい。スプリンターセルも多彩なアクションと演出が面白かったですし、ALAN WAKEの独特な雰囲気も面白そうでした。逆に、FF13がせっかく360版の映像が出た割には、他の発表と比べて浮いていましたね。会場の発表も薄かったですし。

XboxLiveとの連携では、海外でメジャーなサービスとの連携が中心。日本では任天堂はてなと組んでうごメモをやったり、電通と組んでWiiの間をやっていますが、同様のアプローチですよね。日本での展開がどうなるか。あんまり日本戦略が積極的でないですし、日本のサービス大手は任天堂と組んでしまいそうな気はしますね。普及台数の差もありますし。mixiTSUTAYAあたりと連携できるとおもしろいのですけど。

そして、なんと言っても最後のNATALですね。MSらしく、Wiiの発表をうまく真似てインパクトのある作りにしていました。次世代Wiiという感じの印象でしたね。これをXbox360という現世代のゲーム機で、周辺機器だけつけることで実現できるというのはいいですね。デモも、うまくできていたように思います。ただ、Wiiの時と同様、デモ映像のようなあそこまで的確な認識はなかなか難しいところもあるでしょう。このあたりの、デモイメージと実際とのギャップがどの程度の範囲に収まるかが鍵の一つですね。(しかし、ファミ通の中継の中で、週刊ファミ通編集長のカミカゼ長田氏が繰り返しNATALを否定していたのは閉口しましたね…。ゲームじゃない発言までしていましたから。どれだけ保守的なのかと。)

あとは、日本での展開ですね。モーション認識は世界共通なのでいいのですが、音声認識の部分は日本用のエンジンが必要になるでしょう。ただ、この方面でも研究開発は結構進んでいますし、PCなどではいろいろソフトが入っていますから、それのチューニングである程度は行けると思われます。あとは、MSKKのやる気次第ですかね。

明日以降の任天堂ソニーの発表にも注目

とりあえず、ハッタリもかなり混ざっているとは思いますが、E3という場だとそれはどの陣営もある程度一緒。NATALのおかげで、任天堂としては結構発表がやりづらくなった感じはしますね。NATALの映像でやっていたことを、わざわざコントローラを使ってしかプレイできない旧世代のWii、みたいな発表にならないといいんですけどね。本体の処理性能が低い分、Wiiではできることが限られているだけに、果たしてMSのインパクトを上回るような発表ができるかどうか、明日の発表には注目です。

また、今回の発表は主にソフトによって実現されているものも多いだけに、処理性能的には差があまりないPS3でも、同様のことはやろうと思えばできるでしょう。あとは、SCEのソフトウェア開発力がどんなものか、ですね。PSP Goはとりあえずあるとして、PS3でどの程度MSの発表を上回れるかどうか。MSとソニーのソフト開発力を比較するいいテストケースになりそうです。明日以降も続くE3。他社の講演にも注目ですね。