ニンテンドーDSi搭載ソフト「DSiカメラ」について

先日ハードウェアについて社長が訊くでいくつか秘話が公開されたニンテンドーDSi

ニンテンドーDSi ホワイト【メーカー生産終了】

ニンテンドーDSi ホワイト【メーカー生産終了】

今度はソフトウェアの方のインタビューが公開されています。

Touch-DS.jp - 社長が訊く『ニンテンドーDSi』

今回はこの中から、個人的に興味を引かれた「DSiカメラ」の部分を取り上げてみたいと思います。

画像処理・認識技術を駆使した「DSiカメラ」

ひとつは、30万画素という低スペックで注目されたDSiカメラ。こちらについては、いろいろなモードが用意され、きびきびと動いている様が確認できますね。

Touch-DS.jp - 社長が訊く『ニンテンドーDSi』- 遊べるデジカメ。

特に、個人的に面白いなと思ったのはタッチした部分の色を好きな色に変えられるところですね。これは、画像処理で似た色の領域を検出して置き換えているのだと思うのですが、こうした機能は通常のデジカメや携帯電話では見ない機能ですよね。タッチパネルで絶対座標を指定できる環境でないとなかなか生きてこない応用ですので。

画像認識の多様が低画素数の要因?

これ以外にも、画像処理・認識を多数応用していることも、30画素30万画素という少ない画素数につながっているのかもしれません。画像処理は結構重い処理ですので、画素数が多すぎても逆に足かせになるんですよね。CPUの処理能力がそれほど高くないDSならなおさらです。

そもそも画像認識では、画像の持つ膨大な情報をいかに必要な情報だけに絞り込むかが肝となる技術。処理の過程で内部的には解像度を落としたり白黒の2値にしたり、目鼻や輪郭などの特徴点だけにしたりすることはよく用いられています。そうした意味では、認識に用いる最低限の情報が画像に含まれていれば、それ以上の解像度は特に要らないんですよね。この辺の割り切りがカメラの画素数選定につながった一因のようにも感じます。(もちろん、コストとかの判断もあったと思いますが。)

一般人にどの程度アピールできるか

とはいえ、携帯やデジカメでは画素数スペック合戦を行っており、一般人もそれに慣らされているのは事実。また、プリントアウトを考えると画素は重要になってきます。

ですので、上で述べたような技術の面から見た理屈は、一般人にはあまり通用しないと思われます。数字でアピールできないなら、あとはCMやこうした記事、体験会などでいかに「面白いか」をアピールするかにかかっているわけですが、果たしてどこまで伝えられますか。

特に「カメラ」というデバイスだけで見てしまえばよくある機能ですし、楽しそうな機能とは言っても毎日利用する必須の機能ではなく、どっちかというとパーティ要素的な機能。「数回やったら飽きるじゃないの?」という素朴な疑問に、どのように任天堂は答えるつもりなのか。ソフトの出来とPRの仕方に注目したいと思います。