手軽におすすめゲーム情報チェック 〜 「みんなのニンテンドーチャンネル」レビュー
発売からWiiSports効果もあって好調に推移してきたWii。ただ、Wiiの売りであったはずのWiiConnect24の活用やWiiチャンネルは、思ったほど充実しては来ず「毎日気軽に起動してもらう」という目論見はいまいち達成できていない印象でした。ニュースや天気程度では、わざわざWiiを起動しようとは思わない人も多いでしょうからね。投票チャンネルなども、さすがに単調で飽きましたし。
そんなWiiチャンネルで、ようやく待望の強力なチャンネルが配信されました。それが、ゲーム動画やDS体験版の配信が行われる「みんなのニンテンドーチャンネル」です。
Wiiで新作情報やDS体験版を配信する「みんなのニンテンドーチャンネル」
みんなのニンテンドーチャンネル - Wii
今回はこちらのチャンネルをざっとレビューしてみたいと思います。
ショッピングチャンネルからダウンロード
先日の「Miiコンテストチャンネル」同様、入手はショッピングチャンネル経由となります。
ダウンロードサイズは80ブロック。基本的に動画はネットから直接再生する形のようで、本体自体は比較的大きくはありませんね。ダウンロードするとチャンネルメニューに表示されます。他のチャンネル同様、ネットで情報受信後はこのアイコン画面にも現在配信中の動画リストが表示される形になっています。
起動・初期設定 〜 DSダウンロードサービスは情報送信必須
さて、実際にニンテンドーチャンネルを起動すると、まず初期設定が始まります。
最初にニンテンドーチャンネルについての詳細な紹介文が表示された後、続いて「お知らせ配信の設定」となります。これはMiiコンテストチャンネルでもありましたが、何かチャンネルで更新事項があるとWii伝言板に書き込まれるサービスですね。これにより、Wiiが青く光る頻度が増えそうです。逆にあんまりWiiを起動していない人だと鬱陶しいでしょうから、そう言う人は「希望しません」を選択するといいでしょうね。
その後、今度は「情報送信の設定」に移ります。これは、Wii本体に蓄積されているゲーム履歴や現状の本体設定(画面設定、センターバー位置)などを送信するもので、任天堂のマーケティングや後述するおすすめサービスなどに利用されるようです。収集情報には本体ニックネームなどユーザーユニークな情報は入っていないと言うことなので、純粋に無記名アンケートに近い形ですね。
ちなみに、このニンテンドーチャンネルの肝である「DSダウンロードサービス」を可能にするには、必ずこの「情報送信の設定」を有効にしなければならないようです。DSダウンロードサービス自体と履歴情報などとは直接関連は無い訳なので、いわばこの履歴情報、本体設定情報の提供がDS体験版サービスを受けるための代償となっているイメージですね。
メニュー・映像リスト
上記の初期設定が終わると、いよいよサービスの中身に入っていきます。まず、最初に動画が一つ自動的に再生されます。
その動画の下にある「映像リストへ」というボタンをクリックすると、メニュー画面に。ここでは、ニンテンドーチャンネルで視聴できる映像のリストが表示されています。右上には動画が一つ縮小されて表示されている形です。
配信されている映像としては、初回と言うことでまずこのニンテンドーチャンネルの映像ダイジェストに使い方ガイド、それから宮本茂氏の特別インタビューなんかもあります。あとは、WiiおよびDSのTVCMや紹介映像という感じですね。感じとしてはイベントなどで配布されるゲームの紹介ビデオDVDみたいな感じです。それをネット経由で気軽に見られるというのは、なかなかいいですね。
ちなみに動画の再生ですが、開始初日はさすがにアクセスが集中していたのか、結構重かったですね。動画表示までに5〜13秒ぐらいかかり、再生中も何度か止まってまた数秒待たされるということが続きましたので。今日だと昨日よりはきびきび反応してくれました。画質はブロックノイズとかは特に目立ちませんね。
Wii・DSのソフトの検索&情報表示
トップメニューの「自分にあったソフトを選ぶ」を押すと、ソフトタイトル検索やDSダウンロードサービスを選択することができます。
まず、ソフト情報関連としては、新作・分類検索・タイトル検索が用意されていて、さくっとタイトルを見ることが出来ます。
各ゲームのページでは、そのタイトルの基本情報の他、パッケージの拡大、その他紹介ビデオに公式HPへのリンクなどが用意されています。バーチャルコンソールのタイトルも選択でき、動画などで内容確認できるのもいいですね。ただ、残念ながらバーチャルコンソールであっても、貼られているリンクはHPのみ。ショッピングチャンネルとはリンクしていないんですよね。ニンテンドーチャンネルで検索し、動画などで内容確認、その場で欲しくなったらそのままショッピングチャンネルで購入というのが、販売的にも理想的な流れだと思うのですが、なぜそうしたリンクを用意していないのか、理解に苦しむところです。
HPをクリックした場合も、自動的にインターネットチャンネルが起動して表示してくれるのはいいのですが、マルチ起動に対応していないため再びニンテンドーチャンネルに戻ることができません。このあたりも不便なところですね。Wiiの処理能力では厳しいのかもしれませんが、チャンネル感でのシームレスな行き来を是非サポートして頂きたいものです。
おすすめ情報も送信可能〜条件は「1時間プレイ済み」
「遊んだソフトをおすすめする」では、具体的に自分がプレイ済みのタイトルに対して評価をし、送信することが出来ます。
設定する内容は楽しんでいる人の性別、年齢、オススメ度、向いている人(誰でもorゲームに慣れている)、遊び方(気軽にorじっくり)、人数(一人orみんな)といった感じ。これらを任天堂側で集計し、後日配信される予定となっています。
上記オススメ設定できるゲームの条件は「1時間プレイ済み」であること。あまりいい加減なデータが投票されないよう、少し対策している形ですね。Wiiでのプレイ時間は伝言板にバラバラに表記されていましたが、内部的に一括で管理している情報もあるみたいですね。ユーザーからも本体設定メニューなどから確認できるようになっているといいのに、と思います。また、おすすめできるのは本体につき一度だけ。送信するとリストからも消えてしまいますのでご注意を。
DSダウンロードサービス
そして、目玉機能が「DSダウンロードサービス」。いよいよ、自宅でDSの体験版を自由にプレイすることが出来るようになります。
操作は非常に簡単で、ダウンロードしたいタイトルを選択し、あとはDSの方でダウンロードするだけ。DSダウンロードは本体電源を切ると消えてしまい、これまでは店頭でダウンロードしてからいつ電源を落とすか悩ましいことがありましたが、このニンテンドーチャンネルで安定して配信してくれれば、そうした煩わしさから解消されます。非常にメリットがある内容ですね。
まとめ 〜 シンプルかつ充実で価値あるサービス
以上、ざっと紹介してきましたが、このみんなのニンテンドーチャンネルは、内容自体は「ゲーム紹介」+「DS体験版配信」と非常にシンプルなものです。しかし、シンプルなものを、そのままWiiリモコンを使ってシンプルに操作でき、かつ素直に楽しむことができます。特にDSダウンロードサービスなどは、今や一家に一台はDSがあるような時ですし、DSとの連動効果でWiiの価値が大きく高まる感じがしますね。
年末に向けて、本体の売上も徐々に上昇していますし、ネット接続向けにNTTとの連携サービスもはじめました。このニンテンドーチャンネルも含め、一気にネット接続率を上げることができるか。その成果に、Wiiの目指す理想型が実現可能かどうかがかかっているように思いますね。