PS3、2週連続週販Wii越え達成 〜 集計数は2機関で大きなズレ
世界的に苦戦が続きながらも、先週初めてWii越えを果たしたPS3。PS2非互換ながら4万円を切る価格で出た新型PS3、そしてPS2時代から多数の固定ファンを抱える真三國無双5のユーザーがPS3に流れてきたことが好調の要因のように思われます。
先週は新型PS3の発売のカウントが日曜日だけという変則的なものだったため、今週の売上が注目されましたが、今週もWiiを上回り据置ゲーム機No.1に輝いた模様です。
ファミ通集計とメディアクリエイト集計で1万台以上の開き
ただ、先週はファミ通集計を元に報告されていると思われる忍さんの数値とメディアクリエイトの集計は大きな違いは無かったのですが、今週は結構差が出ているようです。以下は忍さんの報告。
ハード売り上げでは、先週に引き続きPS3がWiiを上回り
2週連続で据え置き機の1位を獲得。
販売台数は約5.2万台で、先週から微減で踏ん張っている。
Wiiは約3.6万台、少量ずつ出荷のXbox360は5000台強。
こちらの集計では、先週の5.6万台という報告から販売台数を維持している印象。一方、メディアクリエイトの今週の集計は以下の通り。
PS 39,178 Wii 36,230 PS2 8,855 Xbox360 6,525
こちらは約2万台の減少で、Wiiとの差はわずか3000台弱となっています。かなりの違いですね。こうした違いはどうして生まれるのか？たしかにこれまでにもファミ通とのずれは大きいことがありましたが、さすがに5割以上違っていると違いすぎな印象がありますね。ここ最近はメディアクリエイトの方がファミ通より任天堂に不利な数字が出ることが多かったですし、別に片方の陣営が極端に数字を操作していると言うことは無いのでしょうが、集権機関によってズレが大きすぎると双方ともいまいち信頼性が落ちてしまう感じがします。とはいえ、海外ではあまり毎週こうして数値を出してくれる公的機関はなく、あっても情報出所が不明なvgchartzぐらいですからね。そうした意味ではどちらも貴重ではあるんですけど。（ファミ通のも、一般人が見えるのは本当は一週遅れのファミ通誌面上ではありますが。）
「PS2時代の看板タイトル続編」が牽引
今回のPS3の好調の一つには、真三國無双5があるでしょう。正直、ファミ通のレビューの時点でかなり苦言がなされており、発売後のネット上での評判もいまいちな作品ではありますが、固定ファンがいるようで先週もPS3版は約7万本販売、すでに累計25万本越えを果たしています。Xbox360も結構売れていますが、比率としてはやはり圧倒的にPS3ですね。
一方、今週発売のウイニングイレブン2008も、PS3版がかなり好調な売れ行きを見せ、品切れになっている模様。
こうした状況を見ると、いかにPS2時代の看板タイトルが、固定客層をつかんでいるかが分かりますね。真三國無双5もWE2008も共にXbox360とのマルチなんですが、固定客層はそのままPSブランドを大きく評価しており、そのままPS3へと流れてきているのかもしれません。こうした傾向を見れば、例えXbox360とのマルチであったとしても、PS2時代の看板タイトルの続編を次々に出していくという当初からのSCEの目論見は、一定の成功を収めることができそうです。
とはいえ、絶対数としてはやはりPS2時代よりは落ちてしまうのも事実。国内でのPS2市場がそもそも減退傾向だっただけに、その固定ファン層の部分的な移籍だけでは爆発的なヒットとはならないでしょう。既存PSファン層を着実に取り込みつつ、新規タイトルや斬新なアイデアで新たな客層を獲得していくことがPS3の課題となるでしょうね。今週分はWE2008がありますが、来週以降は12/13のGT5Pぐらいしか大きな弾はないだけに、この本体の売上をどの程度継続していけるか、国内のPSブランドのパワーをはかる一つのバロメーターになりそうです。
