Wiiで廃墟探索新作RPG「FRAGILE〜さよなら月の廃墟〜」発売決定

WiiSportsの長期的な人気に支えられている感の強いWii。ただ、最近は期待されていたバイオハザードUCなども発売され、徐々にそれ以外のソフトも増えつつあります。

そんなWiiにおいてまだあまり充実していないのはRPG。一昔前はTVゲーム=RPGというほどあふれかえっていましたが、いい加減マンネリ感も強く、次世代機でボリュームやグラフィックまで今まで以上のものを期待されると開発にはどうしても時間がかかってしまい、なかなか数が出てきません。さらに、開発コストがかかるだけにたくさん売らなければビジネスとしては成り立たないわけですが、PS2時代と比べてRPGが飛躍的に売れるようになるとも限らず、今後充実するといった確固たる予定も立っていないのが現状です。

ただ、SFCでのスクウェア・エニックスRPG全盛の時代を見ても、日本ではとにかく影響力の大きなジャンル。RPGファンというのは確実に存在しており、最近ではDSで出てくるRPGがそこそこ好調な売れ行きを見せている感じ。そんな中、WiiコーエーオプーナRPGのてこ入れをはかったわけですが、キャラのネタばかりが先行して肝心のソフト売上はいまいちとなっていました。

そんなWiiに、新たなRPGタイトルがバンダイナムコから発売されるようです。

Wii @ Everyday: Famitsu 990

廃墟を舞台にした新感覚RPG

タイトルは「FRAGILE〜さよなら月の廃墟〜」。FRAGILEというと『壊れやすい』という意味があり、よく『割れ物注意』と同じ意味合いで外国の段ボールなどに書かれていますよね。

ゲームデザインが『7 〜モールモースの騎兵隊〜』や『ヴィーナス&ブレイブス』を担当したチーム、ゲーム制作は『バテン・カイトス』や『トラスティベル』を開発したトライクレッシェンドが担当する模様。
PlayStation2/7(セブン) 〜モールモースの騎兵隊〜
Venus-web「ヴィーナス&ブレイブス 〜魔女と女神と滅びの予言〜」
GAMECUBE/バテン・カイトス
Trusty Bell 〜ショパンの夢〜

いずれも、なかなか独特な雰囲気をもつ個性的なRPGな印象ですね。バンナムRPGというとテイルズシリーズがまず頭に浮かびますが、それ以外にもいろいろと作っていたんですね。

今回のこの「FRAGILE」の場合も、かなり個性的。舞台は廃墟で、Wiiリモコンを懐中電灯に見立てて廃墟を探索していくような感じになるようです。主人公はユニセックス的な雰囲気の少年。ヒロインは逆に布で前後はさんだだけのような服装と、ライトノベル的な雰囲気がありますね。グラフィックはリアル路線で、バイオなどと似た印象。ジャギは見えますが淡い色合いな分そこまで目立たないという感じです。

もともと、ゲームキューブ自体が光源処理が得意だったということもあり、ロンチのルイージマンションでは懐中電灯を使ったゲーム性が実現されていました。また、バイオハザード4も初期検討時は暗闇の中を懐中電灯を照らしながらプレイするもので制作されており、懐中電灯自体は比較的ポピュラーなアイデアWiiでもリモコンとの相性の良さが明白なことから、評価は散々ながらロンチでネクロネシアというゲームも同様の操作を題材に上げていました。

今回のFRAGILEの場合は、ここにRPGという要素が加わります。果たして、戦闘などの要素は入ってくるんでしょうか?単に探索するだけだとジャンルはアドベンチャーとかにしそうですしね。今回の情報だけではまだまだ見えてこないところも多いですね。

既存ファン&新規ファンの同時取り込みなるか

このFRAGILE、単純なファンタジーRPGにしていないところを見ても、単なるRPGファンだけでなく、Wiiで取り込んでいる新規ゲーム層へも訴求したいという意志が見受けられます。ただ、奇をてらいすぎると既存のRPGファンに敬遠されるという事態も招きかねません。

人気の高いジャンルというのは、日本では特に保守的傾向が強いように思います。有名タイトルの続編なら、とにかく購入してしまう見たいな。そのため、人気ジャンルであっても新作はPS2であってもさほど大きな成功は収めていませんでした。このWiiで発売されるFRAGILEが果たしてどの程度成功を納めることができるのか。今後の情報、および広報活動に注目ですね。