「モンスターハンター3移籍騒動」余波

昨日開催された任天堂カンファレンス2007。モンハンはあくまで既存ゲーマーへのアプローチであり、本来の任天堂の挑戦はそれ以外のところにあるはずのなのですが、ネットでの話題はモンハンが中心になってしまっていますね。昨日のエントリでは触れなかった、モンハン3移籍騒動の余波をいくつか紹介してみたいと思います。

「ドラクエ9のDS移籍」とだぶらせる一般マスコミ

とかく対立構図が好きなのが一般マスコミな訳ですが、今回のモンハン移籍もそうした目線でとらえているところがありますね。

この二つはほぼ同様の内容になっていますね。同じ記者が書いたんでしょうか？この報道では、今回のモンハン3移籍を、バイオの件ではなく、ドラクエ9がDSで発売することになったときの件とだぶらせて「SCEにとって打撃」としています。

自分は、すっかりドラクエの件は頭から抜けていましたね。というのも、ドラクエは別にPSで始まったタイトルでもなく、ドラクエ9がPS3で出るとアナウンスされていたわけでもありませんし。あのとき衝撃だったのは、どちらかというと「据置じゃなくて携帯に本編が来る」という事がインパクトが大きかったように思います。

ドラゴンクエスト9はDSで発売〜ナンバリングタイトルが携帯機に - わぱのつれづれ日記

もちろん、PS3にとってマイナスだという点では同じではありましたが、今回のモンハンはPS3向けにアナウンスされていたのをわざわざWiiへの移籍ですからね。ただ、細かい動きなどに目が行かない一般マスコミでは、そうした事象の違いとかよりも、「連続で有名タイトルに逃げられた」という分かりやすい構図が必要なんでしょう。このあたりは、ファミ通の浜村氏が一般マスコミに対して愚痴っていたのも、一理あるようには感じますね。

カプコンの株価は上昇

次は、市場の評価。こちらは、純粋にモンハン3のWiiへの移籍で売上アップが見込めると思ったからなのか、大きく上げているようです。

【個別銘柄】ソニーが軟調、カプコンがＰＳ３向けに開発中のゲームをＷｉｉ向けに転換（テクノバーン） - Yahoo!ニュース

年初来高値を更新と、かなりの好感触のようですね。まあ、株を買っている人から見ると、苦戦のPS3よりも好調なWiiで出す方が純粋に売上アップするだろうという感覚があるのでしょう。とくに、絶好調の任天堂株価を見ているような人たちは、その関連銘柄として注目してそうですし。

実際には、Wiiではまだ弱い客層向けのタイトルであり、PS3から移籍という一悶着を起こした状態での展開なので、それなりにリスキーな感じはするんですけどね。

電撃PS編集長の沈痛なコメント

続いては、ゲームマスコミ。ファミ通については昨日のエントリで触れましたが、今度はPS専門誌の電撃プレイステーションの編集長が、おもしろいエントリを公開しているようです。

【MH3】驚きました…… − 電撃PlayStation編集長のblog ゲームの常識

『電撃PlayStationの編集長としてはノーコメント』『Wiiリモコンで斬ったり撃ったりは難しいかも』『PS3の「モンスターハンター」を遊びたかった』と、典型的なPS信者っぽいコメントですね。まあ、実際専門誌の編集長で、文字通り人生かけてPSを応援しているわけで、その心境が伝わってくる痛々しいエントリです。

ただ、専門誌の編集後記とかならPSファンだけが読むのに対して、ネットだと不特定多数が気軽に見えちゃいますからね。一応編集長という立派な肩書きを持つ方なんですから、変に騒動を招きそうな発言は自重した方が、とはちょっと思いますけどね。

どこまで余波は続く？

以上、いくつか自分が関心を引いた記事を紹介しましたが、10月はとかくこれといった注目ゲームも無く、話題が乏しいときだけに、もうちょっと論争は続きそうな感じはしますね。ネットでの盛り上がりは、度が過ぎると訳分からない方に進んでいくこともあるので、あまり過剰な方向に進まないといいんですけどね。