Wii版NiGHTS 12/13発売決定 〜 物理エンジン「PhysX」採用も
任天堂のソフトばかりという批難を受けがちのWii。各種サードがキャラものや外伝的作品が多い中、比較的力を入れた作品を提供しているのが、かつて強烈なライバル関係にあったセガだったりします。かつてメガドライブユーザでアンチ任天堂であり、現在は任天堂ハード支持の自分としては、なんとも感慨深いものがありますよね。
そんなセガから提供されるWiiタイトルの中で、元セガサターンユーザーから大きく注目されているのが、『ナイツ 〜星降る夜の物語〜』です。
- 出版社/メーカー: セガ
- 発売日: 2007/12/13
- メディア: Video Game
- 購入: 6人 クリック: 59回
- この商品を含むブログ (106件) を見る
海外での情報公開が先行していた本作ですが、いよいよ国内での発売日が決定した模様。その日付は12/13ということで、まともに年末商戦ですね。
NiGHTS 〜星降る夜の物語〜 | Wii | 家庭用ゲーム | SEGA
任天堂のマリオギャラクシーは11月発売になった関係で、任天堂のキラータイトルとして競合するのはスマブラXとなるでしょうか。任天堂ファンに支えられるスマブラと、セガファンに支えられるナイツなので、そこまで影響はないかもしれません。ただ、新規がどの程度買ってくれるか、ですけど。正直、今のゲームユーザーに対しては、NiGHTSの知名度、存在感はあまり大きくない気もしますし、ニュースサイトなどでの取り上げられかたも、セガの他のタイトルの方が大きいです。CMとかをかなり売っていかないと、結構厳しい印象はしますね。
以下、最近公開されたゲームのトレーラー映像です。
AGEIA社の物理エンジン「PhysX」を採用
このWii版ナイツですが、セガのプレスリリースによればAGEIA社の物理エンジン「PhysX」を採用しているようですね。
セガ、今冬発売のWii用ゲームソフト『ナイツ 〜星降る夜の物語〜』開発にAGEIA社の物理シミュレーション技術を採用 | ニュースリリース | 会社情報 | SEGA
物理エンジンといえば、先日スマブラXについてもHAVOK採用と紹介しましたが、その後HPリストからは名前が消え、現在のところ採用の有無ははっきりしていません。
わぱのつれづれ日記 - スマッシュブラザーズXに物理エンジン「Havok」が採用
一方、今回はセガからの公式リリースなので、採用は確実ですね。PhysXというと、PC用ではそれ専用のハードウェアアクセラレータが発売されているほどのものですが、Wiiの処理能力で一体どの程度の活用がされているのか、興味深いところはありますね。
ITmedia +D PCUPdate:きょうはASUS「PhysX P1」で物理演算エンジンの意義を考えた (1/2)
熱血店員さんによるレビュー
このナイツについて、昨日行われたセガの発表会ではプレイアブル出典があったようです。
セガ、「コンシューマ新作発表会 2007 AUTUMN」を開催
このプレイアブルについて、2chの任天堂スレでしばしば業者向け情報を提供してくれている「熱血店員」さんがレビューを投稿されていますので、以下に転載してみたいと思います。
◆ナイツ 〜星降る夜の物語〜
私がプレイしたモノは、TGSバージョンのROMのため、製品版では大きく変わる
可能性がありますことを予めご認識の上、お読みいただきたいと思います。
また、こちらのレポートは、すべて私が直接調べた、あるいは担当者の方の
発言からまとめておりますことを申し上げておきます。・今回の『NiGHTS』は親子愛をテーマにしており、心が離ればなれになっている
親と子がナイツと一緒に冒険をすることにより、再び心を通わせるようになる、という
物語になっていて、『NiGHTS』を親子でプレイすることによりゲームの中だけではなく、
リアルでも親子の絆を深めていただきたいそうです。
・予約キャンペーンがございますが、内容はオフレコのため、メーカーからの正式発表を
お待ち下さい。
・フレームレートは基本的に30fpsですが、ゲーム進行中絶えず処理落ちをしており、
実際に30fpsが出ている箇所は多くありません。
ただし、この問題はTGSバージョンのトライアルROMだからだそうで、製品版で
この処理落ちが改善されるのかどうか聞いてみましたが、担当の方曰く
「開発の方でも可能な限り対処するらしい」とのご返答をいただきました。
・グラフィックについては、夢の中の幻想的な雰囲気をよくあらわした綺麗なモノに
なっていますが、背景やオブジェクトなどにポリゴンを取られているからか、
若干ジャギが目立っていました。
・ロードについては、ステージに入るときの読み込みで8秒から10秒強ほどで、
暗転ではなく、ナイツが夢の中に降りていく?ような演出でロードします。
尚、一度ステージを読み込んだ後は、ボス戦に入るまで読み込みはありません。
・今回は各ステージに複数のミッションがあり、同じステージでもミッションによって
違ったコースや目的でプレイすることができるようです。
・操作方法はリモコン+ヌンチャクのプレイで、ヌンチャクのアナログキーで移動、リモコンのA
またはヌンチャクのZでダッシュとなり、飛んでいるときにリモコンを動かすことにより、色々な
アクロバット飛行を行うことができます。
また、先に申し上げましたとおり「リモコン」「ヌンチャク」「クラコン」「GCコン」など、Wiiに接続
できるすべてのコントローラでプレイすることができ、リモコン単体でのプレイを除き、
リモコン+ヌンチャクでもコントローラでも同じアクションを行うことができます。
・今回もA-LIFEは健在でさらにパワーアップしており、夢の世界の住人「ナイトピアン」に干渉する
ことにより、「ナイトピアン」が成長したり、最初は何もない自分の夢の世界「My Dream」が徐々に
変化するようになったりするそうです。。
・Wi-Fi通信では、ステージのスコアやタイムなどのランキングの閲覧・送信や、予定のため
具体的にどうなるのかまだ分かりませんが、A-LIFEと連動させたコンテンツもあるようです。
▼いただいていたご質問
・ナイツの操作感とカメラワークをお願いします
・基本操作や操作感がどんな感じなのか。
・ピアンは育つのか。
・フレームレートとその安定度。
・グラフィックの印象。
・ロードの速さ
→前述しています。
・ピアンの友好度で音楽が変わるか聞いてくださいませ
→こちらもSS版『NiGHTS』を踏襲しているため音楽も変わるそうですが、今回の『NiGHTS』は、
ファンのためにSS版で好評だった部分は基本的に残しているそうです。
・DREAMS DREAMSってあるの?
→まだ発表できないため、私の口からは申し上げられませんが、前述のとおり、
SS版で好評だった部分は残しているそうですよ。
・ボリュームはどれくらいありますか?
→前述のレポートのとおり、今回は同じステージで複数のミッションがあるため、
ボリューム的にはかなりあるとのお話しでした。
・クリスマスイベントはあるのか
・今度のナイツはタイプチェンジなど変身するんでしょうか?
・Wi-Fi対戦はどんなルールなのか?
→こちらについては担当の方も分からないようでした。
上記のレビューを見る限り、かなり前作を意識した、保守的な作りになっている印象があります。前作ユーザーの自分としては、いい点が残されるのは悪くないと思っているのですが、いまさらセガサターンユーザーがノスタルジーに浸るためだけに購入するのもなんですから、もっと新規ユーザにアピールできる&既存ユーザにも驚きのある斬新な要素が入っているといいんですけどね。
あと、現状のバージョンではかなり処理落ちが見られるとのこと。この辺は、上記で紹介した物理エンジンを使っていることももしかしたら影響しているんでしょうかね?30fpsでもかくついているとなると、これは素人レベルでも気になるかもしれません。なんとか、年末の発売までには30fpsは堅持して頂きたいところです。
東京ゲームショウでプレイアブル
さて発売日も決まったナイツですが、来週開催される東京ゲームショウでもプレイアブル出展されるようです。
この冬、ナイツが世界一ステキな夢を届けます! - TOKYO GAME SHOW 2007 SEGA OFFICIAL WEB SITE
3つのステージと、ちょっと変わったミッションが用意されるとのこと。リモコン操作で加わった操作感がどの程度か、是非とも試してみたいですね。プレイするとトートバッグももらえるようですし。
最近はこれといったゲームも出ておらず週半最低も更新を続けているWii。マリオギャラクシーまでは当分停滞は続くと思われますが、年末はスマブラXやナイツなど注目タイトルもそろっています。次世代機が出そろっている今年の年末商戦で、果たしてWiiはどの程度先行逃げ切りを果たせるほどの売上を見せられるか、そしてサードタイトルもその中に入っていけるのか、注目ですね。「任天堂ハードは任天堂のソフトばかり」というのを、かつてのライバル・セガが打開してくれると個人的には非常におもしろいんですけどね。もっとも、今のナイツにそこまでのキラー性はないとは思いますが。
とにかく、Wii版のナイツには期待していますので、ファンががっかりしないような出来にならないよう、頑張って頂きたいものです。