CESで紹介されたWii用充電スタンド&ワイヤレスセンサーバー

世界的にまずは出だし好調のWii。25000円という価格がその好調の要因ではあるのですが、その分コストダウンの影響でリモコンが乾電池式であることに不満を持つ人も少なからずいました。また、Wiiのシンプルで優れた使いかってのポインティングを構築するものとしてセンサーバーがあったわけですが、これも電源が有線かつやたら線も長く、Wiiの持ち運びなどの際に面倒だったり、断線の危険も考えられたりしました。

こうした要素について、全く気にしない人もいれば気にする人もいるわけで、そうした気にする人のためにHORIなどの周辺機器メーカーが日々知恵を絞っているわけです。そんな中、世界最大の家電・デジモノ展示会であるCESにて、海外のメーカー・NykoがWii用の充電スタンドと、ワイヤレスセンサーバーを展示しました。

ITmedia +D Games:ついに登場――Wiiリモコン用充電バッテリー&ワイヤレスセンサーバー (1/2)

上記商品についての記事は、すでにEngadgetなどでも紹介されていましたが(NykoからSIXAXIS ・ Wiiリモコン用充電ステーション - Engadget Japanese)、上記のITmediaの記事はこれまでの紹介記事で一番詳しく記述されているので取り上げてみたいと思います。

充電スタンド

充電スタンドは、オリジナルの充電池+電池蓋を用い、その電池蓋側に出た端子を充電スタンド側の端子に接触させて、充電する形ですね。携帯などのイメージからすれば、リモコン自体をスタンドに差し込むように充電するのが自然なイメージですが、Wiiリモコンのヌンチャクなどの接続部分には残念ながらそういった端子はありません。ですので、やるとすれば電池ぶた側に端子を用意し、寝かせる形で充電するといいだろうと、自分も前から考えていました。やはりその通りになった印象ですね。まあ、これ以外の方法もあまり無いでしょうし。

わぱのつれづれ日記 - Wiiリモコンの詳細仕様と消費電力

見た目もすっきりしており、価格も29.99ドルで1月末発売。日本円にして3600円+輸入代となるので、ちょっと割高な感じはしますが、充電池+電池蓋付きだとするとこのぐらいの値段も仕方ないのかもしれません。自分なんかはすでにeneloopを買ってしまったので、できれば充電池部分は任意の充電池を使わせて欲しいのですけどね。通常の電池2個に薄くかぶせる端子付き皮などを用いたシステムが、安価に日本の周辺機器メーカーから出てくれると一番いいと思います。あと、電池蓋にラバー加工されているというのは大変正しいとは思うのですが、ITmediaの写真がすでに黄色い汚れが付いてしまっているのがイメージ悪いですね。汚れの付きにくい材質だったらいいのですけど。あと、こうした端子付き電池蓋を使った場合でも、Wiiリモコンのシリコンジャケットに端子部分だけ穴を開けることで使用できるよう端子接触部分が、より余裕のある作りになっているといいなと思いました。

ワイヤレスセンサーバー

もう一つのワイヤレスセンサーバー。先日、自作センサーバーのエントリ( はさみとカッターだけでできる Wii用「自作センサーバー」)でも紹介しましたが、ITmediaの記事ではさらに詳しい紹介がされています。

この紹介記事で面白いのは、タイマー機能ですね。そもそも、センサーバーにあの長くて細いケーブルが付いているのは、以下のような理由でした。

宮本
当初は、電池を入れるようにして、テレビのまわりに
ポンと置いてもらうようにしようかと言ってたんですが、
やはり、電池切れのストレスが生まれます。
そもそも、Wiiとテレビは必ずケーブルでつながれるわけで、
テレビとケーブルの範囲内に必ず本体はあるわけですよね。
だったら、電源は本体から供給するようにして、
あとはなるだけ目障りにならないように、
お客さんが自由なつけ方ができるように
徹底的に工夫しようということになったんです。
社長が訊く Wii プロジェクト - Vol.2 Wii リモコン編

この考えは確かに理にかなっているわけですが、中にはそれでも有線がうざいとか思っている人もいるでしょう。自分も実家に持って帰るとき面倒でしたし。しかし、電池切れの危険はワイヤレスだと高まります。電源ONはまだ意識できても、OFFをし忘れると言うことは十分あり得る話だと思いました。実際、自分の自作センサーバーでも、赤外光が目視では分からないので切り忘れることがありますし。

これに対して、この製品には1時間、2時間という指定の入ったタイマースイッチがあるのが非常に面白いところです。この背面のスイッチ以外にも、上部にもう一つスイッチらしきものがあるので、普段は1時間もしくは2時間のところにスイッチをあわせておき、上のボタンを押すとその時間だけ電源が入る、という作りになっているのでしょう。これだったら毎回ボタンを1つ押すだけですし、2時間以上プレイするときも再度ボタンを押せばいいだけなので楽なように思います。できればコアな人向けに常時オンというスイッチ設定があってもいい気もしますけどね。

見た目も普通のセンサーバーとさほど差がありませんし、値段は19.99ドルで1月末発売と、なかなかお手頃。Wiiを家庭内で持ち歩いたり、旅行先のレク代わりに使うような用途を考えている方は、一度検討してみてもいい商品な気がしますね。

人気機種には多数の周辺機器が期待

DSの場合もそうですが、やはり売れているハードというのはそれだけ購入者の好みにもズレが少なからず生じると言うことで、周辺機器メーカーとしてはそういったパイの多いところの様々なニーズをつかむことが自然と起きてくる感じですよね。周辺機器が充実すればその分、購入者も不満なところを解消できますし。持ち運びができるDSと違い、Wiiはそこまでアイデンティティを主張するような商品ではありませんが、それでも「もうちょっとお金出してもいいから使いやすくしたい」と思う人も結構いるでしょう。そう言ったところが、周辺機器メーカーとしてはまさに金脈となるわけですので。

とりあえず、このNykoの2製品についても、GAMEWatchで毎度非常に質の高い周辺機器レビューを掲載している以下の連載企画でレビューされることを期待して待ちたいと思います。

「使って試してみました! ゲームグッズ研究所」バックナンバー