YouTube - E306: Miyamoto Interview

ゲーム Wii

先日Engadgetなどに載ったインタビューとは別の宮本茂氏のインタビューがYouTobeに公開されているようです。このインタビューでは、Wiiについての思想やDSとの連携など、細かな情報をいくつか語っています。Wiiリモコンについては、パーソナライズ可能といったことを語っていますね。DSの個人情報をWiiリモコンにダウンロード、といった説明もあったので、リモコンにちょっとしたメモリ領域はありそうな予感です。Wiiのメニュー画面などもなにかいろいろ仕掛けがありそうで楽しみです。


以下に、インタビューの模様を簡単に書き起こしたものを載せておきます。

−−E3での感触は？
期待したとおり、簡単に、直感的に使えることを理解してもらえたと思う。心配しているのは20年間通常のコントローラになれてきた人が、Wiiリモコン＋ヌンチャクに持ち替えたときの不安感。周りで思っている人も多いだろう。
これを丸一日やったあとどれほど不安感があるか、ということには安心している。開発していて2週間もたつと、こっちでないと遊べないくらい。それをどれぐらい理解してもらえたかどうか。


−−Wiiリモコン＋ヌンチャクはWiiでの典型的な操作法ですか？
ほとんどのゲームは新しいインタフェースで出てくると思う。逆に、過去のゲームでこのインタフェースにした方がおもしろいと思うソフトがあるかもしれない。Wiiのタイトル以上にこのインタフェースで遊ぶ人が増えてくるかも。
これはゲームデザイナーが選べばいいことで、クラシックコントローラの方が遊びやすいものはそちらで作ればよい。たとえばNewスーパーマリオをWiiで作るなら、クラシックコントローラかWiiリモコン横持ちで作る。


−−グラフィック機能などが他のものより劣るが、なぜそういう決定をしたのか？
任天堂はずっとエンターテイメントをずっとやってきた。常によりたくさんの人にやってもらうことに注力。単にグラフィックを向上するだけでなく、今世の中でゲームがどのぐらいの力を持っているかを判断して決定した。
据え置き型が本当にいるのか、ということから考えた。DSが一人一台あればOKじゃないかと。それでもあえて据え置き型を作るなら、ということでいくつかコンセプトをまとめた。
結論はすごくシンプルで、使いやすいもの、全部のテレビにつけたくなるようなものをつくろう、コントローラについては、家族中のみんながさわってみたくなるようなもの、わかりやすくてシンプルな外観なものを作ろう、それでいて今までのゲームも新しいゲームも遊べるものを作ろう、そういう大きなテーマがいくつかあった。その中で一つずつ何をやっていくかと言うことを決めていった。


−−DSが成功している中、あえて据置を出す意味は？
携帯だけ、というプランも当然あった。ただ、まだまだ家庭のテレビでもできることはあるんじゃないかと。で、何ができたらいいかを考えてできたのがWii。
WiiConnect24のようにずっとローパワーで動いているとか、すごくクイックに立ち上がるブラウザがついているとか、そういうことも含めて新しい遊び方ができるものとして提案した。
DSはパーソナルな機械だが、Wiiは家族の機械。この中にキャラクターが作れて、家族中がいつも出てくる。たとえば電源をポンと入れると、家族が4人リモコン持っていると、電源入れた人の分だけ画面に家族が出てくるとか。そういう、家族中で使ったときのなにかTVのおもしろい使い方も考えた。


−−自分ごとのWiiリモコンを用意するということで、将来的に拡張でWiiリモコン単独でDSと通信したり、携帯ゲームになったりしますか？
Wiiリモコンをパーソナライズすることは考えている。ただ、これ自体であそべるものではない。
DSはWii本体とワイヤレスで通信できる。DS本体の個人の情報をWiiリモコンにちょっと読み込んで使う、といったいろいろな使い方ができる。


−−DSとの連携についてほかには？
GBAとGCの連携はおもしろかったが、ケーブル、電源の問題があって広まらなかった。WiiとDSではそれがシンプルになる。
DSのタッチスクリーン、マイクをWii用に使う、Wiiからデータを送ってもらい、DSで服のエディットなどをしてWiiに戻すといった、いろんなおもしろい仕組みに使える。


−−ハードの発売のときにそれができるか？
まだはっきりとは決めていない。しかし、発売と近い時期にDSとの連携を使えるようにするだろう。その準備はしている。日本ではDSがうれており、かなりのユーザがDSを持っているだろうから。


−−Wiiの発売日と値段は？
自分の仕事ではない。任天堂の典型的なパターンでは、E3では基本スペックとだいたいの時期を言って、後で詳細を言う。通常どおりのパターンと思ってほしい。名前も言ったし、だいたいの機能も、発売時期も言ったから、これ以上細かいことを言うと、言いたいことが伝わり切らなくなってしまう。


−−東京ゲームショーまでには発表しますか？
任天堂はゲームショーに出していないのでなんとも言えないが、そのころまでには公表しているだろう。ゲームショーでは、サードがWiiのゲームを展示したいという要望を出しているし、そのころには発表していないと困ると思う。


−−PS3の価格についてどう思う？
もっと高くなってもおかしくない機械なので、それほど驚きはない。メーカーとしては損をして売るわけにはあまりいかない、ということなんだろう。予想通り、むしろ予想より安いかも。
我々は違う機械を作っているつもりなので、（値段を聞いて）改めて違う機械なんだと思った。


−−PS3のコントローラをどう思う？
十分可能性はあるなと思っていた。我々のはフリースタイルで遊んで、そこにモーションセンサがあり様々な操作ができる。それと、カービィなどでやってきた、コントローラでやってきた遊びとはまた違うもの。


−−ピータームーアに、日本でMSが成功するためのアドバイスをするとしたら？
（笑）難しい。なんとも言えない。…機械自体は全く悪くない。もっと新しいソフトがいるんじゃないか。


−−最後に、Wiiという名前について、番組向けに紹介してください。
じゃあ、15秒で。

Wii（ウィー）。
Wiiです。本当にね、今までのゲーム機と全然違う名前にしたかった。
で、世の中のみんなの人に興味を持って、覚えやすくて、親しみの持てる名前にしたかった。

Wii。
世界中で使える、短い名前です。