ゲームクリエーターあこがれの国「ニッポン」【コラム】 デジタル家電&エンタメ-最新ニュース:IT-PLUS

3/20に開催されるGDC。毎年、ここではいろいろなゲームに関する情報が発信されており、今回もレボリューション、PS3共に情報が出てくるのだとは思いますが、この記事の感動的なところは何と言っても以下の所です。

GDCの期間中に、Game Developers Choice Awards(GDCA)というゲーム開発者の投票によって受賞者を決める賞がある。その中の特別賞として、Lifetime Achievement Award(生涯功労賞)という賞が設けられているが、2003年には任天堂ゲームボーイの生みの親である故横井軍平氏が受賞している。横井氏は、97 年に交通事故で亡くなっており、代わりに息子さんが壇上に立った。数千人でぎっしりだったホールは一斉にスタンディングオベーションに包まれた。万雷の拍手が何分も続き、友人である開発者の米国人の中にも泣いている人が数多くいた。

これ見た瞬間、ちょっとうるっと来てしまいました。横井軍平氏は、本当に日本の、果ては世界のゲーム界の礎を築いた本当に偉大な方です。この方の残した「枯れた技術の水平思考」という言葉は、本当に含蓄があり、理想的な商品作りとして今も語り継がれています。以下のリンクには、在りし日の横井軍平氏の貴重な講演が掲載されていますので、是非ごらんください。
M&T総合センター情報 1997.6【講演会だより】
横井軍平氏は、バーチャルボーイの後任天堂を離れていますが、それも別に責任をとったというものでは無いと思います。そのあたりについては、上記リンクで自ら語っていますし。(2chで一時期横井氏に関する不謹慎きわまりないAAが貼られたことがありましたが、あれは心底吐き気がしましたね。)
横井氏は、どんなときも遊び心があり、そして創造性のある物作りをされていました。任天堂は、ゲームキューブPS2の後追いをしてしまい、道を誤ってしまったところがありましたが、ニンテンドーDSでは見事に横井軍平氏から受け継がれた「枯れた技術の水平思考」で大成功を納めました。レボリューションのゲームリモコンは決して枯れた技術ではありませんが、ジャイロセンサーなどは実用化自体はすでにされていたものです。他の分野で細々と使われている技術をどの程度水平思考で持ってこれるか、そこにかかっているといえるでしょう。
今も横井軍平氏が生きていれば、どんな面白い遊び、おもちゃを提供してくれたかと考えると残念でなりませんが、すべてのゲーム関係者がリスペクトを持って、クリエイティブな面白い遊びを提供してくれてくれることを願います。