エイベックスが「のまネコ」商標登録取り下げ、CDの特典映像も収録中止

のまネコ問題、結局avexが全面的に権利主張を行わない方向で対処しそうです。まあ、当然でしょう。2chという、ある意味狂気じみたコミュニティに対して、変にへりくつをこねても通用する訳がありませんしね。個人的には、最初に「インスパイヤ」などという戯れ言で批判をかわそうとした態度がばかばかしかったですがね。

しかし、avexも、ただ全面的に敗北を認めるのは面子に関わると思ったのか、2chの殺害予告に食いついて被害申請しています。まあ、こうした掲示板の殺害予告系はこれまでにもいくつも立件されていますし、抗議するのも妥当でしょう。こんなの、書き込む方がバカです。さっさと捕まって反省してください。

ただ、avexは、結局今回の件について特に自分たちが間違っていたという意識が余り感じられません。単に、「2chなどのいやがらせがひどいから取り下げた。我々は被害者」という姿勢を見せています。この辺は、したたかというかなんというか。被害報告も、その一環ですよね。2ちゃんねるの影響力を見込んで、たなぼた的営業効果を受けたものの、その2ちゃんねるから反発を受けたため、どうせ使えないなら、悪名を着せてしまおうという意図を感じます。そうした感覚がいかにも「おれらは一般人、2ちゃんねるなんて電車男でぱっと出で盛り上がっているだけ。せっかく取り上げてやったのに抵抗されてばからしい」と言った印象すら感じます。というか2ちゃんねらーはそう感じるんじゃ無いですかね。


とりあえず、今回の件でこの騒動は終息に向かうのは確かでしょう。しかし、2ちゃんねるにおけるavexの印象は全く改善していません。ちょっとした目先の利益を追求したため、ある一部の、しかしそれなりに影響力がある口コミコミュニティを的に回したままです。これは、長い目で見れば損じゃないでしょうか?
先日のソニーもそうでしたが、経営が苦しいからと言って、消費者の感情を無視してその場限りの利益を追求した企業は、かならずそのあとしっぺ返しを喰います。自分の会社の労働者のためにも、消費者の視点に立った、長期的な視点が経営者には必要だと、改めて感じた次第です。