次期タブブラウザのアルファ版を公開しました。 - タブブラウザ Sleipnir 開発日記

前々から6月末の公開が予告されていたSleipnirの後継ソフト。それが6月最終日になって公開されました。で、その注目の名前ですが…。

『Sleipnir2』


…あれ?前Sleipnir以外の名前つけるって言ってなかったっけ?なぜにSleipnir
これについては、いくらか推測できるところが。本来作者の柏木氏は別の名前を付けようとしていたことが、公開されているファイルからもうかがい知ることができます。それはprefsフォルダにある"prefs.ini"の中にある記述。

# Fenrir 基本設定ファイル

おそらく修正し忘れでしょうが、どうやら作者の最初に考えた名前はFenrirのようです。ですが、これは今は会社名となっています。この件を見ても、やはり会社としてやっていく上で、会社運営陣とのいろいろな議論があって、方針転換したんじゃないかと思われます。個人的には是非Sleipinirから名前を変えて欲しかった、Fenrirの方がよかったと思います。なんか、2ってつくと今一斬新さが感じられないんですよね。今までの延長にすぎないのか、と。
とはいえ、会社としてやっていく以上、あまり冒険的なことは避けたいものです。ですから、既に高い知名度を誇るSleipnirという名前を残した、というのはまあ仕方ないところですよね。ゲームとかで続編が売れるのも、そうした流れの元ですし。

さて、肝心のソフトの方ですが、今回はテクニカルプレビューということで、ほとんど機能がありません。それだけでなく、動作も結構おかしいです(苦笑)。正直、6月末公開と言うことで無理矢理出したという印象が…。でも、一応タブの機能はそれなりにできており、faviconが使えているのがいいですね。あと、スキンの切り替えが非常にスムーズ。今まではBMPファイルをいじって切り替えないといけなかったので、これはいいですね。XP風表示もできて違和感ありません。

あとは、まだまだ評価するには実装不足ですね。メニュー表示中にマウス移動で別のメニューに切り替わらない、ツールバーを小さくできない、プロキシも個別設定できないなど、必須と呼べる機能が何も入っていないので、とりあえずβ待ちという状態でしょう。

一応、自分はSleipnirFirefoxと移っているのですが、もう一度Sleipnir2に戻るために必要と思う最低限の機能を上げておきます。(前にも書いた気がするけど。)

・InteliSearch+ページ内Grep連動
 Firefoxで一番の難点。検索機能はSleipnir1にあるこの機能にかなうものは無いですね。
AdBlock相当のプラグイン
 Sleipnirでも、一応proxiomitronで対応できていますが、やはり別ソフトということが面倒ですし、そもそもオミトロン自体が開発停止しているソフトであり、なおかつ設定方法が取っつきが悪いソフトです。(その分高機能ですが。)
 Adblockでは、任意のFlashなどを右クリックで指定して除外対象に追加できるなど、ブラウザ連動ならではの使いやすさもあります。Sleipnir1では作者は否定的でしたが、実装して欲しいものです。
・自前ダウンローダプラグイン
 今、FirefoxではDownloadManagerTweakを使って、サイドバーにダウンローダを表示しています。これも、ちょこっとダウンロードしたときなどは、ブラウザ内で閉じていると非常に楽です。いちいち別ウィンドウで開くのはうっとうしい。
Geckoでの完全機能動作
 今回のα版では、Geckoの機能はSleipnir1と同様、MozzilaControlActiveXを使っており、非常に不安なのですが、せっかくバージョンを変えたのだから、Geckoで完全に動くようにしてもらいたい。オプション設定やuser.jsなどの変更もスムーズに行えるようなプラグインを用意して欲しい。

とりあえずはこんなところでしょうか。今後、7月中旬にSleipnir1相当のベータ版、7月末に正式版とのことですが、今回のα版を見ると、ちょっと不安になります。でも、公約通り実現できたら素敵なことです。期待して待ちましょう。