後藤弘茂のWeekly海外ニュース 任天堂の「Revolution」はGCの上位互換

Revolutionについての考察。自分の厳しい見方よりも、より具体的にスペック予想をして分析されています。基本的に、自分の見方と変わらないところはありますね。スペック的に劣るであろうことを、基本的には悲観的に書いてあります。何か、GameCube1.5みたいな言い方ですし。
まあ、ハードの考察についてはまあいいのですが、最後のところのストーリーが、既存のPS2などと同じ論理で書いてありますね。要するに、「既存の据え置き機と性能差がないとサードがゲームを出さない」というもの。そして、その上で勝つシナリオが以下のようなものだと。

「過去タイトルをプレイできる→任天堂ゲーム世代がこぞって購入する→プラットフォームが普及する→新タイトルが次々にリリースされる→ユーザーが拡大する」

はっきり言って、これは任天堂が考えている戦略とは違いますし、自分もこのシナリオでは勝てないと思います。とくに前半部分が。ニンテンドーDSも、基本的にはGBA互換やポケモンというキラータイトルがある安心感がありましたが、その前にワリオnintendogsなどの新機軸で打ち出して半分勝負を決めてしまいました。ダウンロードコンテンツは、いわばニンテンドーDSでいうGBA互換などと大差はありません。それ以外の決め手が必要なのだと思います。
その決め手は、この後藤さんの記事でもあるように「性能差」だけを生かしたモノでは勝負にならないでしょう。正直、「コントローラとそれを生かしたゲーム」でしか勝負できないと思います。これがこけるようならば、勝ち目が無いでしょう。一方で、これがニンテンドーDSのように新たな顧客を獲得できたなら、ゲーム界の閉塞感が多少は解消されるのでしょうけど。
とはいえ、こうしたインタフェースでの差別化は、後藤さんの指摘している「サードのマルチ展開」を阻害するおそれもあります。「新タイトルが次々にリリースされる→ユーザーが拡大する」という最後の流れは間違っていないとおもうので、他社が専用ソフトを作っても大丈夫と思えるほど、Revolutionを売ることが至上命題となってしまうのが任天堂のつらいところですね。今のところ、思ったよりも市場のニーズはライトなほうに向いているようですし、どれだけ任天堂が検討できるか、注目。