ラグビー「トヨタ―早大戦」は生中継 NHKが方針転換 - asahi.com : 文化芸能

なんか、非常に「なんだかなぁ〜」と、脱力するような出来事です。要するに、ラグビー中継の審判の胸に朝日新聞のロゴがあり、「そんなのは聞いていない!」とNHKが怒って中継を録画放送に変更しようとしたら、ラグビー協会が謝ってとりあえず生放送に戻ったということ。
どちらかというと、NHKの方が大人げない。先日のNHK朝日新聞のトラブルを、ラグビー放送にまで持ち込んでいるのがけしからん。政治的な問題を、スポーツの世界に持ち込んでいけない、というのは昔から言われていることなのに。案の定、ファンからは猛抗議があった模様。それはそうだ、生中継と録画放送では天と地ほど違うし。スポーツ中継をいつも優遇してくれていたNHKとしては、やってはいけない行動だったように思う。子供のかんしゃくのようだ。
そして、朝日新聞側も大人げない。 共同通信の記事によると、NHKからは事前に抗議があり、ラグビー協会を通じて朝日新聞側に、審判の胸のロゴを取り外すように交渉されていたにもかかわらず、朝日新聞はそれを拒否した模様。朝日新聞側は、昨年9月からラグビー協会と契約していたから、と主張するのに対して、NHKは「事前協議なしにスポンサーはつけられない」という協定があったとしている。事前から契約していたものに対して、いちゃもんをつけるNHKもどうかと思うが、一応協定を結んでいる以上、NHKの主張の方が正しいわけで、ロゴをはずさない朝日新聞もまた大人げない。
さらに、これに関しておもしろいのは、冒頭で取り上げたasahi.comの記事では、この朝日新聞側がロゴをはずすことを拒否したいきさつが一切書かれていないこと。それ以外の内容は、他の報道機関よりも詳しく書かれているのに、ここだけがきれいさっぱり抜けている。NHK側のコメントとしてうっすらそれをにおわせるコメントが載っているだけだ。共同通信の記事には書かれているだけに、朝日新聞側でこの部分をのぞいたのだろう。こうした事があると、ますます大手新聞の記事すらも、ミスリードを誘う記事を載せると言うことで信用おけなくなる。
そして、一番損な役割となったのがラグビー協会。まあ、一番落ち度があったところでもあったが、正直NHKがこの程度のことでクレームをつけてくるとは、想像していなかったのではないか。しかし、生中継がなくなりそうなときに、即座に謝罪に出たところは非常に好印象だ。NHK朝日新聞のけんかで、視聴者が割を食いそうになったところで、即座にメンツにこだわることなく頭を下げたわけだから。一番、大人な対応だったように思う。
NHKも、asahi.comも、毎日見ているところなだけに、こうした私情まるだしの対決は、本当にいい加減にして欲しいものだ。