マリア様がみてる 「イン ライブラリー」

マリア様がみてる 19 イン ライブラリ (コバルト文庫)
マリア様がみてる、最新刊。やっと読み終わりました。今回は、バラエティギフトに続いて、短編集。それを、のりしろと読んでる小説でつないでいる形です。
自分は、短編のものをすでにコバルトで読んでいたので、結構知っている話も多かったです。その中で、よかったのは、松平瞳子がらみの話。自分は聖蓉子属性とともに祐巳瞳子属性もあるので、今回の話はよかった。瞳子の、憎まれ口を叩きながらも、一つ一つ祐巳好きが行動に出てしまうところがまた。
以下、ちょっとネタばれ気味感想を。
薔薇の館に来たときに、「瞳子ちゃんか…」と祐巳に言われてすねているところなんかもかわいかった。祐巳が教室に来たと言うだけで、自分から用件を聞きに来るところなんかも。最後、いったん別れてから、また気になって戻ってきたり。文句だけは立派なんだけど、もう、行動が如実に祐巳様ラブがほとばしっておりますw。
前巻のとりかえばやの話といい、実に良い感じですわ。個人的に、可南子はどうも電波で駄目だったので、なんとか瞳子に妹になってもらいたいものだ。
短編の中でおもしろかったのは「図書館の本」だ。初出のときに読んで、見事作者のトリックに引っかかってたし。まさか祥子と祐巳の両親も良い感じだったとは。リリアンマニアなお母さん、良い感じですな。
あとは、それほど特筆すべき話はなかったかな?まあ、ともあれ、こうやってマリみて原作で世界を広げてくれると、他の同人作家のネタも増えるわけで、その二次創作をみるのが楽しみです。

追記。
SMM*2さんのところの日記をみて、そこでされていた指摘にはっとさせられたので。
ジョアナじゃなく、エイミーに戻る→ベスの人形でなく、妹になる
 なるほどー。若草物語を詳しく知らないから、この部分の意味が分からず、読んだとき?となってました。こうして読むと、まさに妹への布石っぽいな。
瞳子が薔薇の館に来たのは、妹に選ばれると期待していたからではないか
 これも、なるほど、と言う感じです。たしかに、「二人にお礼…」と言われてへこむところなんかは、そうした雰囲気も感じますねぇ。