ちょっとニンテンドーダイレクト公開〜ダウンロードソフトやキャンペーンを紹介

頻繁に開催されるようになったニンテンドーダイレクト。基本的にはストリーミングによる同時配信が多いですが、ちょっとニンテンドーダイレクトではYouTubeなどを含め、単純な動画の形で公開することもあります。本日は、ダウンロードソフトに関するちょっとダイレクトが公開されました。

ちょっと Nintendo Direct Wii U/ニンテンドー3DSダウンロードソフト 2013.7.3|Nintendo

内容としては、3DSのダウンロードソフトとして電波人間3、マリオ&ドンキーコングミニミニカーニバル、実写でちびロボ!の紹介。WiiUについてはソフトではなくサービスの紹介で、吉本興業のYNN、出前館のサービス開始、さらにバンダイチャンネルの提供。加えてプリペイドポイントチャージでのポイントバックキャンペーンの紹介ですね。

各種力作DLソフトが安価に〜1000円から1500円で

まず3DSの方から。電波人間3は、早くも3作目かという感じですね。実世界の中から電波人間を捕まえる、その要素にちょっとしたゲーム性を追加、RPGの他には捕まえた電波人間の部屋ができて家具などを配置できるといったどうぶつの森的要素も。RPGでも敵を捕まえて召喚するというポケモン的要素、さらにネットを通じて電波人間を貸し借りできるというドラクエXのサポート仲間のような要素と、「どこかで見たような要素」がこれでもかと詰め込まれています。元々のRPG部分がドラクエベースで、DLソフトとして安価にいろいろな要素、というコンセプトをどんどん伸ばしている印象でしょうか。これで1000円というのは安い印象ですね。さらに期間限定で1,2についても半額販売されるようです。そのうち、ドラクエみたく「電波人間1,2,3」みたいなパッケージ版が出そうな気もします。

マリオ&ドンキーの方は、昔あった「チクタクバンバン」のゲーム版という感じでしょうか。特にエディット機能が充実しているようで、すでに世界では先に発売されて力作ステージが各種ある模様。こっちは1200円と電波人間より若干割高ですね。

ちびロボについては、「実写で」とつくようにグラフィックが実写調に。さらに、AR関連で指定シルエットに合わせて現実世界の物体を撮影することで、その物体をゲーム中に持ってこれるというもの。シルエットが表示された状態での撮影・認識・テクスチャ取り込みで、画像認識的には簡単な部類におとしこみながらゲーム的楽しさも提示する、この辺りのさじ加減はさすがうまいですね。ただ、形状によっては中々該当するのがなかったりとかいうケースもありそうな気はしますが。こっちは今日から1500円で配信開始、さらに撮影部分の体験版も配信されるようです。

WiiUの各種ネットサービス〜ポイントチャージキャンペーンも改めて紹介

一方のWiiU、こっちはソフトの紹介は無し。YNNについては、WiiUの初回ダウンロード時に一緒に追加させられてイラッとさせられた最悪の印象しかない吉本興業のサービスですね。いまだサービス開始もしてないのに、初回何時間もかかるダウンロード時にアイコンだけ追加させるとは、任天堂の常識を疑うような感じでした。日本メーカーのPCかよ、と。出前館と含めて、まだサービスインしていることすら把握してなかったですが、これらが8月から開始されるようです。正直、両方共印象最悪なのでどうでもいいですね。WiiUロンチに買った人で「待ってました!」と喜ぶ人ってどれくらいいるんでしょう?

一方、もう一個発表された、バンダイチャンネルWiiU対応はアニメ好きには結構いいかもしれません。1話だけなら会員登録もせず視聴可能。さらに会員登録して月額1050円で各種動画見放題、PCやスマホとの会員権も共用というものなので。WiiUはGamePadでもテレビでも手軽に動画が見えますので、いわばiPad + AppleTV、Nexus7+MiracastみたいなことをWiiU単体で手軽に実現できます。TVとタブレット、両方で好きなように見たい、という用途ではいい感じがします。(タブレットだけでいいなら、素直にiPadとかNexus7とかでいいですけどね。)

追加でプリペイドポイントチャージについてのキャンペーンの紹介も再び。5000円分チャージで500円、1万円チャージで1000円分のプリペイド番号がバックされます。これにさらにWiiUプレミアムの5%還元も入れれば、DLカードを量販店で買って量販店ポイントが付くのと同じかそれ以上に安い感じになりそうです。個人的にはDLカードの「物としてソフト固有のものが残る」ことに価値があると感じているので、このキャンペーンには惹かれませんが。使うとしてもドラクエX用の利用券購入目的ぐらいですかねぇ。でも、なまじチャージしてると30円とかの安いソフトのとき、「不足分きっかりをクレカで支払い」というのができないのが嫌なところ。常に空にしておきたいんですよね。どれぐらい欲しいソフトが出るのか分かりませんし。

後は、WiiUソフトの早期DL購入で割引も。これまでのクラブニンテンドーのポイントでは割増されてましたが、今度は値段に直接影響するようになってきた感じですね。

DLソフト・サービスの促進を図る任天堂〜利益幅拡大も狙いか

以上、ちょっとダイレクトの内容を簡単に触れてみました。DLソフトに付いては、どれも1000円からと安価な割にボリュームたっぷりな感じですね。スマホでは100円アプリや無料アプリが溢れている一方で、ボリュームが不足していたり、ボリュームあるのを1000円とかで売っていても100円アプリなどとの価格差が目立ってしまったりということがありましたので、1000円程度でそこそこのソフトが揃ってくるなら、任天堂のDLソフトプラットホームの価値も上がるかもしれません。3DSは特に普及台数も多いですしね。

一方で、ポイントチャージキャンペーンなどを含めて、任天堂自身がeShop経由でいろいろ販売を広げていこうという意識も強く見られます。AppStoreやGooglePlayなどの、DL専売市場での胴元としての成功例があり、それを任天堂も取り入れていこうという感じでしょうか。1000億円営業利益コミットもありますし、任天堂の利益幅を増やしていこうという感じですかね。キャンペーン関連はWiiUのテコ入れの意味もあるとは思いますが。こういった、割安キャンペーンみたいなのは、そんなに大々的に打ってこない印象だったんですけどね、任天堂って。さすがに今回は3DSのときのような大胆な値下げができない分、ソニーとかがやっていたこういうキャンペーンの組み合わせでなんとかWiiU浮上を目指す、という意図でしょうか。どれほど効果があるかは分かりませんが。

消費者の「物理メディアへの依存意識」を変えられるか

世の中的には、スマホの広がりによってどんどんネットでのソフト販売は進んでいます。一方で、コンシューマの世界ではこれまでの「常識」が消費者側にも強く残っていて、その既成概念を崩すことができないでいます。先日のXboxOneのライセンスポリシー変更なんか象徴的ですよね。デジタルデータであるソフトを、物理的なパッケージに入れてやり取りするという、元々アンバランスだった時代の常識にとらわれ、デジタルオンリーの世界でのやり方に抵抗感もたれているのが現状。

MP3とかiTMSとかも、結局は値段や利便性の面で物理メディアを上回ったから普及したわけです。そう考えると、やはり単純に価格的にも取り回しの面でもDL版が便利、お得であることをもっと過剰にアピールしていく必要はどこも必要でしょうね。任天堂に限らず、MSもソニーも、もっと大胆なディスカウントなどでDL市場を伸ばし、デジタル・ネット時代に則したビジネスができるようになっていくといいなと思います。