ソニー E3 プレスカンファレンス開催〜PS4は$399でホリデー発売、中古制限無し

昨晩から始まったE3のプレスカンファレンス。MSの発表に続き、EAとUbisoftと開催。半分居眠りしながら見ていて、いよいよ10時からソニーのプレスカンファレンスとなりました。

E3 2013 PlayStation LiveCast - June 10th | Los Angeles, CA

今回は公式英語とニコ生の日本語をチェック。動画自体は途中から完全に公式の方が先行していましたね。ニコ生はリアクションを見るような感じで。

価格は$399〜XboxOneより$100安い価格

いろいろ発表ありましたが、まずは核心部分。PS4の価格ですがXboxOneがKinect標準搭載で$499だったのに対して$399。ホリデーシーズンの発売となりました。

速報:プレイステーション4 は399ドル、国内価格は後ほど公表 - Engadget Japanese

PS4とXboxOneの性能は似ており、若干PS4の方が上と言われてる中、Kinect有無で100ドル差というのは妥当な範囲ですね。日本円だとおそらく4万前後だと思いますが、まあ新ハードとしては比較的普通の価格かと。

PS3と互換もないため、いきなり爆発的に売れる、ということは無いかもしれませんが、XboxOneが日本で売れる目は無くなっただけに、PS3のときよりも買いやすいとは思いますね、先行投資的に。WiiUはゲーム的には360とPS3と同世代、+任天堂HDゲームってカテゴリなので、その方面で興味がある人が買うという感じでしょうか。ハイスペック洋ゲーやりたいならPS4、和ゲーは当分PS3でしょうが徐々にPS4にも移行を進めるのではないでしょうか。アーキテクチャは単なるPCなので、PS3用のCell駆使しないシンプルなプログラムならPS4でも容易に動くでしょうし。

外観についても初めて発表。モックだったのか非常に軽そうでしたが、大きさ的にもそれほど大きくなく、菱形なデザイン。どことなくPS2を思い起こさせます。平井CEOが思い入れのあるPS2だけに、原点回帰という感じでしょうか。これまでのPS4は無駄にスペースとったり上にものを一切置けなかったりしたので、このデザインはいい感じですね。

中古に関しては制限無し〜PS+はVita、PS3PS4で共用

その他注目要素としては中古関連。こちらはPS4は一切制限なし。オンラインチェックインもいりません。中古売買も自由。もちろんディスク版に限りますが。会場からは大歓声が上がっていましたね。この点もMSの裏に張って好評を得ている模様。オンライン要素については、月$5以下でPS+を提供、これがVitaでもPS3でも共用されます。これはMSではないメリットですね。複数コンソールを持っているソニーならでは。クラウドセーブやオンラインゲームへのベータ参加、無料ゲームなどの特典もあるので、PS4を本格的に利用するなら価値があるかも。ただ特に気になるのは公式のツイート。

この表現を見る限りでは、PS4ではXbox360と同様オンライン対戦は有料っぽい感じですね。XboxLiveのゴールドはビジネスモデルとして非常にすぐれていると評価されていただけに、集金手段としてソニーも踏襲してきたということでしょうか。(最も、ソニー日本公式は以前Destinyのアナウンスで誤報やらかしてるので、油断できませんが)

140以上のソフトが開発中〜40はPS4独占

ゲームに付いてもいろいろ発表されました。ソニー自体も30のソフトを作っていて20は初年度に発売できるとのこと。さらに新規IPが12も。この辺の開発力は任天堂を上回ってる感じですね。特に任天堂は近年新規IPがめっきり減って続編だらけの保守的になってましたし。(まあこっちは今晩のダイレクトに期待はしますが。)

ソニーのタイトルとしてはサンタモニカスタジオがTHE ORDER 1886というゲーム。近代だけど敵は怪物というよく分からない世界観でしたね。雰囲気は良かったですが。PS4お披露目の時に紹介した4タイトルも新PVをハイライトで。KillZone、DriveClub、Knackはロンチ、inFAMOUSは2014年にずれこむ模様。その他、前回技術デモ的に登場した老人のCGでリアクションデモみたいな寸劇映像。続きはWebで、な展開でした。

その次はインディータイトルを多数紹介。これが全体の開発中タイトル数を増やしている感じなんでしょうね。PCベースなだけに、インディーでも開発しやすいんでしょう。(途中、歴史観ネタで「ジャイアントエネミークラブは入ってません」と以前GENJIで馬鹿にされた表現を自虐的に使っていましたが、失笑だけで滑っていたのが印象的でしたw)

FFヴェルサス13FF15にリネーム、キングダムハーツIII

その後、スクエニノムリッシュこと野村氏がビデオメッセージ。FF13のタイトルと一環としてPS3発売当初からアナウンスされながらずっと保留されていたFFヴェルサス13がようやく動画登場。いろいろなものに剣で突き刺して飛び回るアクション中心で、JRPG要素は0ですね。そしてこれがタイトルをFF15に変更とのこと。これまでドラクエXFF11,14でオンラインにナンバリングしてきたスクエニでしたが、これだけずっと保留していたアクションゲーム的タイトルをナンバリングにするのは、さすがにどうかと。まあ、すでにFFのナンバリングの価値はFF13-2とかで落ちてましたけどね。FF14もあれでしたし。

会場の反応的には次のキングダーツIIIのPS4向け開発の方が反響大きかったですね。FF14PS4向けが発売されるようです。コンシューマ向けとしてはPS3PS4独占とのこと。あとはPCがありますがね、FF14は。

サード有力タイトルも

その他では、WatchDogの長時間プレイムービー。ハッキングやAIとの共闘など、単なるTPSとは一線を画すユニークなゲーム性でおもしろそうです。アイデア倒れのボリューム不足とかが怖いところではありますけど。続いてベセスダとのパートナーシップでElderScrollOnline。こちらもPS4に。ただ後でベセスダからXboxOneにも提供されるとアナウンスされていましたが。

その後発表的に最後のゲームタイトルとしてDestiny。HALO作ったバンジー制作タイトルということで、Xboxを意識した感じなんでしょう。こっちもPC版がありそうな話はあるんですけどね。

まとめ〜XboxOneには不戦勝か、課題はPS3からの移行

以上、ざっと講演を紹介してみましたが、アプローチ的には非常にシンプルなゲーム機の進化をしており、ゲームを主眼においた発表は好感がもてました。DUALSHOCK4を使ったギミックも全然無かったですね。サードのWatchDogsでタブレットを使った操作があったぐらい。中古についても、ビジネス的には賛否はあるかもしれませんが、制限なしということで会場の反応は良好。$399という値段もXboxOneより100ドル安く、E3ではXboxOneには圧勝という印象です。日本ではさらにXboxOneのサービスに魅力が落ちますから、不戦勝って感じですね。一応発売はするみたいですが、無理して売らないほうがいいのでは、という感じも。せめてKinect無しの廉価版を用意すべきかと思われます。

【独占スクープ】日本でのXbox One発売が確定!! マイクロソフトを直撃【E3 2013】 - ファミ通.com

WiiUについては今晩の発表待ちですが、あくまで任天堂タイトル専用ハードの道しか残されていない印象もあります。あとは、根本的にPS4が成功するかどうか。消去法的にはPS4なのですが、そもそも据え置きゲーム自体がかなり行き詰まり感があったのも事実。グラフィックだけならPS3でも十分綺麗になっており、当分の最大のライバルはPS3、海外では360になると思われます。$399という価格も相対的にはお手頃ですが、絶対値としてはまだまだ高い価格。いかにしてPS3や360からPS4に買換させるか。互換性がないだけに、ここが最大の課題となってくるでしょうね。クラウドサービスが2014年からとアナウンスがありましたが、ここで持ってるPS3のソフトはPS+会員なら無料で利用、とかやるとかなり違ってきそうですが。

とりあえずMS、ソニーと基調講演を見た限りではソニーの圧勝というイメージ。あとはカンファレンスをスキップしたニンテンドーが、ダイレクトと会場スペースでどれほどアピールできるか。マリカ、スマブラ、3Dマリオぐらいじゃ全く状況は変わらないでしょう。今年の年末、そして来年以降を占う意味で、相当なサプライズを任天堂には期待したいところです。