PS Vita値下げで3G版WiFi版共に19980円に〜その他既報ゲームの新情報も
今朝、急遽ソニーからアナウンスされた「PS Vitaに関する最新情報」についての案内。
17時からUstreamでのストリーミング形式と、ライバル任天堂のニンテンドーダイレクトならぬ、ソニーダイレクトという感じのものでしたね。
PlayStation®Vitaは、みんなの新価格 \19,980に! | プレイステーション® オフィシャルサイト
3G版もWiFi版もなぜか同額19980円
すでに見出しが変わっているように、一番の大きな目玉情報は「値下げ」でした。これまでも極度の不振にあえいでいたため、散々「さっさと値下げしないと」と言われながら、メモリカードをつけたりソフトと一緒に買うと割引したりと「実質的な値下げ」をダラダラ続けていました。そして正月の初売ではとうとう福袋にまで大量に出回る形に。初回限定版の50万が1年売れ残るなど、不振の象徴ともなっていましたね。そんな中、もうすでに不振が決定的なものとして認知されている中、ようやく値下げの発表がされた形です。
驚くところは、3G版もWiFi版も同額の19980円ということですね。これまでも、3G版ばかり実質値下げ幅が大きく、買取価格などもほとんど同額のような感じになっていましたが、公式に同額となると意味不明な印象です。なにせ、3G版の方が3G機能にGPS機能、20hのSIMも付くわけですから。
PlayStation Vita 3G/Wi-Fiモデル クリスタル・ブラック スターターパック (PCHJ-10003)【メーカー生産終了】
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: Video Game
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初回限定版はさすがに売っているところも限られてきていますが、こちらも19980円。さらに上記スターターパックはみんゴル6と4GBのメモカも付いて19980円。この一律っぷりは、在庫処分のような印象すら受けます。とにかく、機能も付属品も少ないWiFiと3G版が同じ値段というのが、「3Gって本当にいらないんだなぁ」という印象を強くしてがっかりです。特に3G版に期待して3G版をロンチで購入している身としては。
もっとも、メモカは安売り無し。PSVitaでいろいろやろうと思うとやはり16GB以上は欲しいところ。
Amazonだと現状16GBで4300円程度、32GBで7700円程度。microSDなら下手すれば1/3以下で買えます。有名メーカー品でも半額でしょうか?結局、独自プラットホームで囲い込んで付属品で稼ぐ、いわばプリンタのインクカートリッジみたいな商法なんですよね。果たしてその錯誤が1年この状態の今でどれほど通用しますか。
3G版を同一価格にしてるのは、ドコモとの契約の関係でしょうか?ドコモも契約数増を狙ってVitaに3G提供し、実際一度はソフトバンクを上回ったことがあります。ただ、その後はVitaで解約後の再契約がさっぱりで、増えた分減ってるような微妙な状態に陥っているんですけど。
ソフトはサプライズタイトルは無し〜既報タイトルの新情報
一方で、ソフトに付いてはこれといった情報無し。今までに発表してきたタイトル、というかタイトル名だけ出てて情報がさっぱり出てなかったタイトルが具体的に映像が出てきたって感じですかね。討鬼伝は比較的最近発表のタイトルですが、これもPSPとのマルチ。GE2も元々PSPとのマルチ。ようやく映像出てきたFF10HDもPS3とのマルチ。Vita単独の魅力が増すものでも無い気がします。FF10HDも、1年以上経ってあのモデルだけですか、という感じ。PSPが減退しているだけに、サードもVitaにそれを補ってもらわないと困るんでしょうけど、自らがマルチにしているせいでVitaも盛り上がらないという、「誰がVita盛り上げるの?」状態になっている気もします。
値下げ効果はいかほど?さらなるタイトルに期待
と、かなりひどいことを言ってきましたが、それでも2/28からしばらくはいろいろソフトが揃っているのは事実。
2万円を切ったということ、PSPの後継機であるということで、来週はかなりの売上は見せることでしょう。WiiUの週販も抜くでしょうね。5万ぐらいの売上は望めるでしょうか?カグラは3DSのときに引き続き、値下げに恵まれていると言えるかもしれません。
もっともその分、今週の販売分はひどいでしょうけどね。3DSが1万値下げの際に直前週が3700とひどい落ち込みを見せましたが、それといい勝負になりそうな気がします。
個人的には、Vitaのハード自体はそれほど悪いものとは感じていません。OSについても、フリーズは自分は体験してませんし、WiiUのOSに比べたらよっぽどいい出来だと感じています。有機ELは暗い時のシミがネックですが、発色はたしかに鮮やかで見栄えがします。ただ、なんといってもソフトがなんというか、地味。小粒、脇役のソフトばかりで、これという軸が感じられないんですよね。この辺は、ソニーがファーストとしてキラーソフトを継続してこれなかったところもあるんでしょうが。いろいろ意欲的なソフトは出しており、新規IPという意味では任天堂よりも頑張っている印象はするんですが、ハードを盛り上げる、という意味では力が足りていない印象もあります。ソウルサクリファイスが一応大きなタイトルなのかもしれませんが、万人受けしなそうですしね。やはり、GT、ポポロ、パラッパ、クラッシュといったPS1の頃のような活気のある、タイトルでもっと盛り上げて欲しいところです。そして、サードタイトルも何かやはり大きい物を誘致してこないと、と思います。
情報端末としてはスマホやタブレットがあり、無料ゲーやソーシャルでもそちらが優勢、携帯ゲームでは3DSの独壇場と、値下げだけでは効果は一時的と思われる状況。値下げで勢いが上がっているうちに、どうやってその勢いをつなげていくか。2/20に発表と噂されているPS4との連携、クラウドプレイへの対応などで、どの程度消費者の関心を引きつけられるか、でしょうね。そういう意味では、これからの広報戦略も含めて、ソニーの挑戦は続きそうです。まずは2/20の発表を楽しみにしています。