ニンテンドー3DS、国内600万台販売達成〜DS上回るも今後は怪物「DSLite」との比較に

値下げ以降好調な売上をキープしているニンテンドー3DS
ニンテンドー3DS アクアブルー【メーカー生産終了】 ニンテンドー3DS コスモブラック【メーカー生産終了】

先々週はGWの余波で落ち込みも見られており、600万台達成直前ながら先週での達成がどうか?というところもありましたが、一足早くファミ通エンターブレインが「600万台達成」のニュースを報じました。

ニンテンドー3DSの国内累計販売台数が600万台を突破 - ファミ通.com

負荷情報で傾向が異なる報道記事

このソースで、他のメディアもいくつか報じています。
ニンテンドー3DS、実売600万台突破 (オリコン) - Yahoo!ニュース
ニンテンドー3DS 累計販売600万台突破 ― スポニチ Sponichi Annex 社会
復活なるか!? 「ニンテンドー3DS」600万台を突破 DS上回る15カ月で - MSN産経west

一番味も素っ気もない報道がファミ通ですね。他のメディアが加えている脚色で、各々の個性が見れて面白いというか。オリコンは「3DSは昨年12月11日に累計300万台を突破しており、そこから5ヶ月でその倍を売り上げた」と、300万台達成と比較して加速して売上が伸びたことを上げています。スポニチは「今年3月に本体の色を増やしたほか、人気ソフトの発売が相次ぎ、年末商戦から続く好調な販売を維持した」と、好調持続という論調です。

そして、産経Bizが特に任天堂の痛烈なバッシングを続けている産経の、西日本のニュースでは見出しからして「復活なるか!?」というのがなかなか強烈です。まるで未だ不調であるかのような印象に。本文は年末商戦の好調に触れている形ですね。また、65週目での600万台達成で、ニンテンドーDSの66週を上回っていることも触れています。

今後はDSとの比較記事がネックか〜翌週から怪物「DSLite」登場

上記の産経の記事で、DSと比較されているのがありますが、これからはニンテンドーDSとの比較記事に任天堂は苦しめられるかもしれません。というのもニンテンドーDSの場合、ちょうどこの翌週の66週目からDSLiteが発売になったからです。

ニンテンドーDS Lite クリスタルホワイト【メーカー生産終了】 ニンテンドーDS Lite ライト ジェットブラック
小型軽量化&おしゃれになったことで爆発的に売り上げを伸ばし、ここからDSブームが本格到来。毎週のように品切れになりオークションなどでも高騰するなど、社会現象を巻き起こしました。世間でも、在庫のある店を探し求めるような状態になっていましたね。

ニンテンドーDS Liteはまだ品薄なのですか?(1/2) | OKWave

この当時の売上は以下のページの2006年3月以降を参照。

ニンテンドーDS:ゲームデータ博物館

3月後半以降は10万台超えが当たり前、時々20万台も超える状態。特に商戦期でなくてこれですから、どれだけ化物だったのかが、今見ると改めて感じますね。

別に必ずしもDSLiteの売上に並ばなければいけない道理はないのですが、最近のマスコミの任天堂バッシングを見る限り、かなりの確率でDSの普及スピードを下回ったことを取り上げて「3DS失速」「DSを下回る」といった見出しが踊ることになるでしょう。産経の「復活なるか?!」なんて、この後のDSLite発売後のDSとの比較のための仕込みのようにも見えますし。

「ニンテンドー3DS」国内販売500万台突破:ニュースリリース : 2012年2月20日

任天堂自身、上記のように3DSの好調をアピールするためにこれまで何回か「過去の自社ハード」との比較をして発表してきたので、今後も比較されることもある意味仕方ないことと言えるかもしれません。

ブームを作り出せるようなソフトを出せるか

上記のように予想されるマスコミバッシングに対抗していくためには、売り上げ的に及ばないとしても、やはり「新機軸」で一般層に訴えるソフトラインナップが必要になってくると思います。正直、3DSで現状のラインナップでこのDSLiteの売上を実現するのは難しいでしょう。良いソフトが揃ってきていますが、結構ゲーマー向けにラインナップが偏っており、ある意味「読める」数なんですよね。DSLiteのときのような、ありえないほどの爆発は想像しづらいところです。ああいった売上を上げるためには、狙って作るのは難しいながらも「ブーム」になるような新しいソフトが必要になるかと思います。DSで言えばTouch Generation、Wiiで言えばWiiSportsやWiiFitですね。

今のところ発表されているのは「鬼トレ」だけですが、これだけだとサプライズに欠けますし、ブームまでにはいけないでしょう。WiiUもE3で詳細が発表されますが、これらをうまくポジティブ方面にリンクさせて流れを作っていけるか。任天堂ファン的には「そこまでハードルを上げなくても…」という声が聞こえてきそうですが、岩田社長が目指しているのはそこだと思っています。自分としても、任天堂には高いハードルをおいてもらい、それを超えていって欲しいと思っています。

まもなくE3。6/5深夜25時からいよいよWiiUの詳細が発表される任天堂のカンファレンスが開催されます。
任天堂のE3発表は日本時間6月6日午前1時から、ウェブ中継あり - Engadget Japanese

ここで、3DSも含めて任天堂がブームを作り出せていけるか。ココロ踊るサプライズを期待したいと思います。