Apple、新型iPod nanoやiTunes9、iPhoneOS3.1などを発表

現在、携帯音楽プレーヤーとしてだけでなく、携帯電話、情報端末、そしてゲームへと様々なジャンルに対して多大な影響力を持ってきているiPodiPhone。そのiPod関連のイベントが本日サンフランシスコであり、その中でいろいろな発表が行われました。

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事前予測では、iPhone3GS相当のカメラ付きiPod Touchが出るんじゃないか、という見方が多かったのですが、今回はその発表はなく、Touchに関しては値下げ&大容量モデル追加のみ。ただ、OpenGL|ESへの対応はしており、ゲームに関してはOpenGLES対応ゲームの対応機器が増えると言う意味で影響力はありそうです。カメラ搭載版は、噂では何かトラブルがあって間に合わなかった、みたいな話もありますので、そのうち発表されるのかもしれません。iPhone3GSは縛りがあるから見送り、同等機能の次世代Touchを買う、ともくろんでいた人には、ちょっとあてが外れたかもしれません。

ビデオカメラ・FMチューナー・スピーカーなどがついた第5世代nano

それよりも目玉だったのは「one more thing...」とお約束の奴で出てきたiPod nano 5世代ですね。この新nanoは、iPodシリーズの中でも小型でそこそこの容量、値段も手頃という主力モデルなわけで、自分も3世代目を持っているのですが、今回は見た目は4世代目とほぼ一緒。ただ、スピーカー、ビデオカメラ、そしてFMチューナーが内蔵という機能追加型のアップデートとなっています。nanoは毎世代見た目を大きく変えてきただけに、今回はマイナーチェンジな印象がしますね。見た目を変えず、カメラとかを増やしてきたというのは何かニンテンドーDSiみたいです。カメラも写真機能がなさそうなのがちょっと微妙なところでしょうか。FMチューナーとかも、相当昔からMP3プレーヤでおなじみの機能で、特に目新しさはありませんね。こうした、機能だけゴテゴテ増やしてくるというのは、ちょっと日本の携帯的な印象もします。もちろん、これからnanoを買おうとしていた人には5世代目の方がオススメだと思いますけど。iPodは、毎回ほとんど値下がりしないので、新モデルが出た直後が買い時でしょうから。

Genius関連などが強化されたiPhoneOS3.1&iTunes9

一方、iPhone3GS持ちの自分としては、iPhoneOS3.1のリリースとiTunes9が注目どころでしょうか。何かトラブルがあるといけないのでまだアップデートはしていませんが、Home画面をPCのiTunes上で編集できるようになったのは便利そう。iPod上だとページをまたいだ編集が若干やりづらいですしね。一方で、Bluetoothで曲送り出来ない仕様は未だ治っていない模様。標準規格を使うなら、あまり中途半端なプロファイル対応とかしないで欲しいですね。Bluetoothで聴いていてたまに曲とばししたいときに、いちいちiPhoneを取り出すのは面倒なので、ぜひ対応してほしいところです。あとはGenius関係のアップデートもちょっと面白そう。手持ちの曲を、単なるシャッフルでなく違った感じで聴けるので、Genius機能はそこそこ使っているんですよね。

斬新さはなく堅実なアップデート

以上、今回はハード、ソフト共にそれほど大きなサプライズ、というものはなく堅実なアップデートという感じでしたね。枯れた技術を使いながら、センスとサービスで毎回サプライズをおこし、高い利益を上げていくというモデルも、そう毎回斬新さを出せないと言うところでしょうか。このあたりは、最近の任天堂のゲームなどにも感じるところではあります。

両者とも、市場的に優位な立場におり、安定期にあるのでそのやり方でも当分は問題ないのかもしれませんが、やはりエンターテイメントのジャンルでは客はすぐに飽きてしまうので、何か次のサプライズ要素を用意しておいて欲しいですね。同じ事の繰り返しでブランドがすり減っていくのは、過去に何度も例があることですから。