PS3 v2.40公開も不具合により一時提供中止
Xbox360の実績システムやダッシュボードに似た機能を実現するとして注目されたPS3の新ファームウェアv2.40。アプコン機能なども充実しており、相変わらずAV機器としては無類のコストパフォーマンスを発揮しています。
ただ、今回のファームウェアでは、大きな仕様変更が加わったためか、更新時にトラブルが生じてしまったようです。
PS3 v2.40アップデートで本体起動不能の報告相次ぐ、提供中止 - Engadget Japanese
SCEJ、PS3の新ファームウェア「バージョン 2.40」公開を中止
報告例としてはあまり多くないものの、症状としては本体起動後メニューが開かなくなり、どうにも対処しようがなくなるという致命的な不具合のようです。ファーム公開を早めに中止したことで、被害が広がっていないのが不幸中の幸いでしたね。個別修理対応しか手がない不具合だっただけに、大量のハードで不具合が生じていたら、SCEの業績に影響を与えかねないほどでしたでしょうから。
何気なく行ってしまうゲーム機のファームアップ
自分の場合、過去にPCでCDドライブのファームウェアをアップデートする際に失敗し、一台ドライブをお釈迦にした経験があるため、PCなどではこの手のアップデートは比較的慎重に行う方です。BIOSなども、PCなどではむしろ「安定動作しているなら下手にアップデートするな」とか言われますしね。
ただ、ゲーム機のファームですと、ゲームによってはファームウェアをアップデートしなければプレイできませんし、PS3の場合もファームウェアで数々の機能が向上したりもします。頻度も多かったですし、あまり抵抗無くファームをアップデートする人も多かったでしょう。それだけに、今回こうした事態が起きてしまったことは、今まで全く不安無くアップデートしていたユーザーにとっては、ちょっと不安になるような事案だったかもしれません。engadgetのはてブコメントでも、そうした感想が見られますし。
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他のゲーム機でも同様のリスク有り
こうした事象は、何もPS3に限った話ではなく、WiiやXbox、PSPなど最近のファームアップできるゲーム機ならばなんでも生じうる危険でしょう。現にWiiなんかは一度やらかしてますしね。
またしても不具合発生 〜 任天堂Wii本体ファーム更新後のリセットでフリーズ - わぱのつれづれ日記
Xbox360では大きなトラブルは聞いていませんが、こちらはこちらでネットに繋いでいると起動時に半強制的にアップデートが行われるので、今回のようなミスが起きると大騒動になる危険もあります。
消費者が困らないよう十分な品質保証を
昨今の高度なデジタル機器、さらに製造時期ごとに微妙にパーツなどが違うことも当たり前の中で、全てのハードで不具合が生じないことを完全に保証することはなかなか大変なことは事実でしょう。とはいえ、数少ないとは言ってもアップデートにより本体がうまく動かなくなってしまった人からしてみると、「何も悪いことしていないのになんで」と、その理不尽さに憤慨するのも当然だと思います。
細かい機能更新、アップデートもいいですが、リリースを急ぐあまりにチェック部分をおろそかにし、結果的に消費者のイメージダウンにつながってしまうという本末転倒なことにならないよう、とりあえず今回やってしまわれたソニーは当然として、各社十分な品質保証をお願いしたいですね。