「Xbox 360 RPG Premiere 2008」開催〜スターオーシャン4などが発表
2005年末に発売され、すでに2年半経過しながらいまだ60万台程度、週販も1000〜2000台程度で低迷しているXbox360。しかし、評判の高い洋ゲーやXboxLive、最近では国内サードの作品も集まってくるなど、すでにXbox360を所有している人にとっては魅力あるプラットホームに育ってきています。
Xbox 360 (HDMI端子搭載) 【メーカー生産終了】
- 出版社/メーカー: 日本マイクロソフト
- 発売日: 2008/01/09
- メディア: Video Game
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先代のXBOXは日本ではXbox360以上の失敗に終わったわけですが、その際の反省点としてMSはしきりに「RPGタイトルの不足」を上げていました。その影響か、Xbox360でも早くからFF主要人物の坂口氏を抱え込み、ブルードラゴンやロストオデッセイといった大作RPGを年末商戦に投入していましたね。その後も、PSシリーズで大きく飛躍してファンも多い「テイルズオブ」シリーズのHDゲーム機第1弾となる「テイルズオブヴェスペリア(ToV)」を獲得するなどし、大きく注目を集めました。
Xbox360用ソフト「テイルズオブヴェスペリア」正式発表 - わぱのつれづれ日記
その他にも、いろいろ噂はあがっていたのですが、本日MSが特別な発表会を開催し、様々な情報が公開されました。
マイクロソフト、「Xbox 360 RPG Premiere 2008」開催。スクエニ「インフィニット アンディスカバリー」、バンナム「テイルズ オブ ヴェスペリア」など新作が目白押し
RPGに絞った発表会というのは、非常に珍しい感じがしますね。今回は、ここで発表された内容について、いろいろ取り上げながらコメントしてみたいと思います。
プラットホーム未定だった「スターオーシャン4」はXbox360で
まずは、なんといってもスクエニ発売のスターオーシャン4でしょうか。これまでにも、Xbox360向けの求人募集などから噂は度々されていたタイトルでしたが、PSPで1,2が相次いでリメイクされたり、電撃プレイステーションでSO4の特集が組まれたりしたことから、PS3での発売も予想されていたタイトル。開発元トライエースの代表シリーズでもあり、根強いファンを持つ作品でもあります。そのSO4がXbox360で2009年に発売されることが、本日発表となりました。
スクウェア・エニックス、「スターオーシャン4」はXbox 360で! 多くの星を渡り歩き、「星の海」の旅を描く
すでにXbox360のマーケットプレイスにもトレーラー動画が公開されており、HD解像度での確認ができます。ニコニコ動画にもH.264で転載されたものがあったので紹介しておきます。
動画を見る限りでは、かなり海外を意識した感じですね。何か、ハリウッド映画のような。ただ、後半の色彩豊かでいかにも日本風な顔立ちのキャラが出たとたん、「ああJRPGだ」と感じますけど。もっとも、海外製ゲームで日本人に受けが悪いのは「キャラの濃さ」や造形だったりするわけで、こうした絵柄でのHDゲームを待っていた人には待望の作品かもしれません。
ちなみに、正式なタイトルは「スターオーシャン4 THE LAST HOPE」とのこと。SF色が強くなっていることといい、タイトルといい、かなりスターウォーズを意識しているようにも感じられますね。第4作の英語タイトルは「Star Wars EpisodeIV: A NEW HOPE」で、「Star」「4」「HOPE」と3つも言葉が一致しているのも、狙っている感じはします。日本でのXbox360市場は現状ではしれているだけに、いかに海外で売上を伸ばせるかに注目ですね。
PS3とマルチの「ラストレムナント」はXbox360版先行発売
続いては、同じくスクエニ発売のラストレムナント。エンジンとしてUnreal Engineを使用し、当初よりPS3とのマルチとして発表されていたタイトルで、世界を意識した作品であると紹介されていました。そのラストレムナント、マルチであることには代わりはないのですが、どうやら「Xbox360での先行発売」という条件が加わったもようです。
トレーラー映像もSO4同様、即日Xbox360上でHD解像度で見ることができます。以下はニコニコの転載です。
キャラグラフィック的には、こちらも比較的日本人受けしそうな感じがしますね。先頭シーンについては、若干挙動が不自然な印象もします。まあ、動画だけではそれほど判断はできませんけど。
「テイルズオブヴェスペリア」は8/7,「Infinite Undiscovery」は9/11発売
次は、Xbox360での販売が決まっていた2作品。バンダイナムコの「テイルズオブヴェスペリア」は、8/7発売とお盆休みでのプレイに間に合わせてきました。
- 出版社/メーカー: ナムコ
- 発売日: 2008/08/07
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さらに、6月中には体験版も配信と言うことで、興味深いですね。自分はテイルズシリーズはほとんどプレイしていませんが、今のところ購入しようかと思っているだけに、体験版でのプレイが楽しみです。また、テイルズにはお約束のように同梱版が用意。通常版に特製フェイスプレートと台本レプリカが付いてくる模様。値段は37800円と、別々に買うのに比べれば4800円ほど安い形ですね。DMC4の同梱版のときと大体似たような価格設定でしょうか。
一方のスクエニ発売、トライエース制作の「Infinite Undiscovery」は9/11発売。北米は9/2と一週早くなっているのは、9・11を避けてのものかもしれませんね。その分、海外からのネタバレがいろいろ入ってきそうではありますけど。ちなみにキャラグラは今回の作品の中では一番癖が強い感じはしますね。シナリオが「ロードス島戦記」で有名な水野良、「フルメタルパニック!」で有名で、最近ではアニメ「ドルアーガの塔」の脚本も手がけている賀東招二を起用していることで、これらの作品が好きな自分としては気になるところではあるのですが、グラフィック的にはちょっと抵抗感を覚えるところです。
ライトでコアなゲーマー層の獲得なるか
上記以外にもFable2とMassEffectという海外RPGの発売もアナウンスされたこの発表会ですが、日本のゲーマーにとっては、やはり国産のRPG4作品がXbox360にそろい、具体的な発売も見えているというのが一つ大きなポイントではないでしょうか。MSが名を連ねているInfinite Undiscoveryはともかく、ラストレムナントはそもそもPS3とマルチ、他の2作品もPS3での発売が完全否定されている訳では無いのですが、ストーリーなどが重要なJRPGにおいて、鮮度は非常に重要な要素。すでにPS3を購入していて、いつか来るPS3版を気長に待つならそれもよし。そうでなくて、次世代ゲーム機のバンナム・スクエニのRPGを新鮮なうちに遊びたいのであれば、Xbox360でプレイするのも一つの選択肢として有りじゃないでしょうか。
個人的には、Xbox360をすでに持っているだけにラインナップが充実するのは選択肢が広がる意味でも歓迎ですね。今回のRPGの大型タイトルが集まったのは、XBOXでの反省に基づき、MSが熱心にソフトメーカー支援や協力依頼を行った結果なのでしょう。ただ、いかんせんすでに本体発売から2年半。すでに後発のPS3にも追い抜かされて3倍以上の差をつけられており、正直これらタイトルだけでPS3をどの程度追撃できるかは、疑問が残るところがあります。RPGという開発に非常に時間がかかるタイトルにあまりに力を注ぎすぎたのではないか、という感じもしないではありません。
MSの資金力、そしてソフトの仕込みも、無尽蔵というわけではないでしょうし、まずはこの4作品でどの程度市場を構築できるか。日本での本体発売拡大は一つではありますが、JRPGを世界で売るプラットホームとしてXbox360にどの程度の可能性があるのかを測る意味でも、重要なタイトル群になってくるように思います。国内だけではなく、海外での売れ行きにも注目していきたいと思います。